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勇者様ご一行は王と姫に見送られ城を後にすると、東の森に向かわれた。森を抜けた先にある村が魔物の襲撃を受けているようだ。軍が応援を出しているが防戦一方の状態に、王が自ら勇者様に依頼し、勇者様も一つ返事で応じてくださった。
民をいたわる優しき王と、正義感に満ちた勇者様に、栄光を。
スーファン報道部
「おおう!!」
「こら!!静かにしなさい」
「ご…ごめん」
「もう、何やっているのよ」
「勇者様が意外に細マッチョなので声が漏れてしまいました」
「そうねぇ、毎日魔物たちと戦っているし、鍛錬も欠かさないようだから、筋肉ついていてもおかしくはないわよね」
「それにしても騎士様は別格ですな」
「たしかに鍛え上げられた鉄の肉体って感じね。宿で筋トレとかしてそうだわ」
「二人ともモテモテだもんね」
「雑誌なんかも二人の隠し撮りなんかがのっていたりしているしね」
「隠し撮り?もしかしてこれ?」
「……え?」
「言ったじゃん。私念写は極めちゃった」
「何やってんのよ!!仲間売るなんて最低よ、バカ!!」
「ちょ、いたい、こえでかい。だって、綺麗なお姉さんが涙目で見てくるんだもん。おっぱい半分見えるんだもん」
「ほっんっとうにバカ!!」
「こえおっきいよ。そして殴らないで、聖女フィーリア様」
「反省してる?反省してる?反省してる?」
「わかったよ。もうしないよ」
「あたりまえ!!」
「で、なんで、私たちこんな痴女みたいなまねしているの」
「テラちゃんが、水飲みたいって言い出したからでしょ」