表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
森と向こうの扉  作者: 03


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/33

三夜目

三夜目。

迅たちは決めていた。

今夜で終わらせる。

日没直後。

四人は石の円へ。

霧は最初から濃い。

呼吸は荒い。

森が生き物のようだ。

圭が呟く。

「三夜目」

そのとき。

奥から、走る音。

誰かがこちらへ来る。

迅は身構える。

霧を突き破って現れたのは――

隆司。

息を切らし、顔色が白い。

「君たち……!」

驚きと焦り。

「ここにいるな、危険だ!」

その背後。

森の奥。

黒い影が、ゆっくりと動く。

高い。

翼のようなものが、枝をかすめる。

だが完全には見えない。

霧の中。

声が重なる。

「……迅」

「……お父さん」

二つの呼び声。

迅は凍る。

隆司が振り返る。

その瞬間。

霧が裂けた。

一瞬だけ。

月明かりの中に、影が浮かぶ。

人型。

だが異様に長い腕。

肩から広がる黒。

そして――

鋭い眼。

赤くはない。

だが光を反射しない、深い闇。

それは完全に姿を見せない。

半身だけ。

枝の上。

次の瞬間。

消える。

風が吹く。

霧が散る。

森が、静かになる。

隆司は膝をつく。

「……三夜目」

迅は確信する。

いる。

健太を攫った“何か”は、森の奥にいる。

そして今。

姿を見せ始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ