第26話 あっ
虫しかいないんだけど!!!!????
こういう世界の洞窟に虫っぽいやつがいるのは、
まぁわかるけどトカゲぐらいいてくれ!
さっき滑って落ちたところに
ムカデが10匹ぐらいいて発狂したのは内緒である。
ちなみに炎系の魔法も使えるようになった。
というか使える事に気づいたってもうが正しいか。
おそらく
賢者ってスキルのおかげだろうな。
この、ラストスキルってのが何かわからないが、
まぁ「ズゴイやつ」って解釈でいいんだろう。
洞窟に入って30分程度がたった。
蜘蛛を焼き、蛇を焼き、トカゲを焼き、
時にゴキゴキから逃げ、
二択三択の分かれ道を選んで
行き止まりで戻ってを繰り返して、
帰り道の難易度を上げに上げていた。
「結構走ったな〜。一旦休憩するか。」
硬い岩に腰をかけて、
ステータスを確認する。
まぁ体力と魔力量だな。
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タクト
体力 1758/1758
魔力量 15607/16983
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やばい、昔の値を完全に忘れた。
今まで炎魔法を大量に使ってこの減少量なら、
結構荒い使い方が出来そうだな。
あと、魔道書も読んでおいた。
「全っ然わからん!」
なんか、英語の問題集の匂いがした。
まぁ、後半のページには、
魔法の紹介とかがあったけど、
正直使えそうなのはないな。
「今更水を出す魔法を教えられてもな。」
どうやら俺の魔法の使い方はかなり特殊らしい。
あれだけ駆け抜けてきて、
息切れ一つなかった俺の体に休憩が必要だったかを
自分に問いかけながら、
俺はおろした腰を再び起き上がらせた。
「さて、また虫を焼却していくかね!」
さっきの休憩で休憩の意味が感じられなかった事により
次の俺の労働時間は2倍以上になり
代わり映えしない虫により精神が蝕まれていた。
「あっ、そういえばサラマンダー倒しにきたんだった。」
俺が本来の目的を思い出した時、
奥の方から話し声が聞こえてきた。
え?もしかしてサラマンダーって喋るの?と思ったが、
当然そんなことはなく、
冒険者と思われる3人組に出くわした。
「あれっ?こんなところで同胞と会うとはね。」
そのうちの一人の女の子が先に気づいたようだ。
パーティーの内訳は、
年が近そうなの女の子が一人と、
こっちも年が近そうな弱そうな男の子が一人で、
かなり幼い女の子が一人か。
ここは、かなり深い場所なはずだが、
よくこのメンツでこられたな。
二つの意味で(戦力と虫)
あと、同胞ってなんか、独特だな。
「アタシ達は素材集めに来たけど、アンタは?」
「依頼を受けて来たんだ。」
「へぇー。」
「なんの依頼ですか?」
弱そうな男の子が聞いてきた。
これはまた笑われる展開か?
こいつに馬鹿にされるのは癪なんだが、
「サラマンダの鱗を取ってこい見たいなやつ。」
「えー!お兄ちゃんもサラマンダー狩りに来たの?
私たちと一緒だね!」
一つだけ言っておこう、
俺はロリコンではない。
「サラマンダーを一人で狩りに来たのかー。
アタシ達もサラマンダーの素材とりに来たし、
ここまで来れるってことは、
結構腕も立ちそうだね。」
まぁねー
「あっそうだ!宜しければ
一緒に協力してサラマンダーを倒しませんか?」
まぁそうなるよな。
「まぁ俺はいいけど。」
「私も賛成!」
「凛さんはどうですか?」
女の子は凛って言うのか。
「いや、でもまだ絶が戻ってきてないし、」
ぜつ?
「仲間がいるのか?」
「はい、もう一人の仲間がこの先の広場にいる、
サラマンダーの様子を見に言ってるんです。」
「へぇー。」
「あっ戻ってきた!絶兄ちゃーん!」
洞窟の奥から、ちょっと柄の悪そうな、
ちょっと歳上くらいの男の子が出てきた。
おそらくあいつが絶って奴だろう。
「ん?そいつ誰だ?」
おぉ怖そうだな。
「あぁ、この人は狙いがおんなじだったので、
協力しないかって、話したんですよ。」
「へぇ、お前達は俺を倒す予定だったのか?」
「?、どう言うこと?」
「そいつ人間だろ?」
「人間だろって、みんなもでしょ?」
「え?」「え?」「え?」
「あっ、」
こう言う爆弾を踏むのは悪い癖だな。
まぁもうしょうがないわけだが。