第25話 洞窟の衝撃
前回ちょっと死亡フラグ的な事を言った気もするが
死亡フラグって本人が気づいてたらノーカンなのかな?
まぁ死ななければいいだけの話だ。
まぁもうエスタノールを出て数時間がたった訳だが。
日本で一番足が遅いと自負していた俺が
今では何もなしに短距離走選手みたいに走っている。
無償で短距離走選手の速さと
その速さで走り続けられる体力をゲットした様だ。
「あっ、ドラゴンに殺されかけたから、
無償じゃ無いか。」
そうだかなり危険な代償を背負っていたのを忘れてた。
ていうかこれ、 竜の因子 とかいうスキルのおかげだよな。
セリスさんの驚き様から、
この世界の人が全員強いってわけじゃなさそうだから
まぁ特殊なスキルなんだろう。
あと魔道書?みたいな本も買ってきた。
せっかく魔法がある世界に来たんだから
魔法は使いたいもんな、あとで読もう。
あと薄々気づいてたのは、
竜の因子はかなり過信していいスキルだという事だ。
そんなこんなで洞窟についた。
結構でかいな。
洞窟に入るとすぐ汗臭そうなおじさんたちが
たむろしていた。
ち、近寄りたく無い...
でも勝手に奥に行ったら怒られそうだしな。
「す、すみませーん。あの、ギルドからの依頼で、
モンスターの討伐に来たんですけど、」
「おい、お前たち!なんかギルドに依頼出したか?」
「「いや、出して無いっすよ!」」
「坊主!なんの依頼だ?」
「サラマンダーの討伐です。」
「「...」」
「はっはっはっ!
確かにサラマンダーの依頼は出したな!
おい坊主!もともと誰でも入っていいから、
入っていいぞ!
もちろんサラマンダーを狩って来ていいからな!」
なんかみんなの笑い者にされたんだが。
「あぁそこのハシゴを、つたって下に降りてくれ。」
ちょっと奥に進むと、かなり大きな穴があった。
「深っ!」
落ちたら一気に30メートル落下する事になるぞこれ!
確かにハシゴは必要だな
上がってくるとかが大変そうだけどな。
ハシゴを下ると、蜘蛛みたいなモンスターがいた。
「うわ!?キモチワル!!??」
5メートルほど距離を取り、
瞬時に雷魔法を打ってしまった。
自分の反応速度とモンスターのキモさに驚きつつ、
モンスターの死体に近づくが、
「グっ、き、きも。」
これは...今度からも魔法で倒そう。
蜘蛛の死体を収納して、先に進んでいく。
「虫しかいないんだけど!!!!????」