第23話 中央都市到着!
次の日、俺は中央都市に旅立った。
中央都市から派遣された人達が中央都市へ帰る
馬車に同行させてもらえることになった。
ちなみにセリスさんも一緒である。
昨日の夜ギルドでは、
セリスさんを送る会みたいなのが開かれ俺も出席した。
その会はほとんどが、セリスさんのファン?
みたいなおじさん達で溢れていた。
まぁもちろん俺が蹴ってしまった、
おじさんもいるわけだが俺の噂が広まった今、
殺されなかっただけマシとでも思っているかのように
遠くから睨んでいた。
まぁ、後輩くんの
「あっ、そういえばタクトさんも、
中央都市に行かれるんですよね。
セリスさんと同じ馬車に乗せてもらえることになって
良かったですね!」
と言う、芝居がかったセリフが俺に放たれたせいで、
みんなから睨まれてたからあんまり気にしなかったが、
て言うか俺後輩くんになんかしたっけ?
そういう事であまり楽しい会じゃなかったが
そんな小さなことは気にしていない。ちょっとしか。
そして馬車に乗り中央都市に旅立った。
初めて馬車に乗ったが、
正直車に乗り慣れた現代人からすれば結構揺れていた。
長い旅だったけど、
道中セリスさんが青い顔をして
何も喋らなかったこと以外、
何かが起こることもなく。
ギルドの人と喋っていると中央都市についた。
「セ、セリスさん?大丈夫ですか?もう着きますよ。」
「だ、大丈夫です。いやさすが中央都市の馬車ですね。
いつもより揺れが少なくて助かりました。」
いつもならもっとひどいことになってたのか。
それにしてもでかいな!
旅の道中いくつか街を通過したが、
比較にならないくらいでかい。
まさに都市って感じだな。
全体を壁に覆われており、大きな門には、
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中央都市 エスタノール
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と書かれている。
大きな門の下には、騎士が配置されていて、
グランみたいに誰でもオッケー!
と言うわけではなさそうだ。
都市の周りには高い外壁があり、
そのまわりには、壁に近づけないように川が流れている。
この感じだと、川っていうより水路って言うのかな?
もしかしたら生活用水があるかもしれない。
大きな門をくぐると、目の前には大きな道があり、
その両端に、建物や商店が連なっている。
この感じだと地下に用水路があるかもしれない。
まぁリアルな水関連と話は置いといて、
大きな道を目で追っていくと、
その先にはひときは目を引くでっかい建物がある!
「セリスさん!あの大きな建物はなんですか?」
「はしゃいでますね、あれはですね。ギルドの総本部と
都市の主要な役所ですね。」
「主要な役所って言うのは?」
「はい、例えば、国が鍛冶屋に武器を依頼して、
それの納品を確認する場所とか、
普通に会議室があったり。」
「あぁ、なるほど、
ちなみに王様みたいな人はいるんですか?」
「いや、今は国ではないので王政ではないです。
今は確か、ギルドが3人、で、あとは、
その役所の人が7人で作られた、
エストって言う人達が都市を管理してるらしいです。」
「なるほど、じゃぁ、その役所の人が内政をして、
ギルドが物理的な守りって感じなんですかね?」
「いや、その物理的な守りって言うのが、
強力なモンスターや魔族の襲撃を
指しているのならばそれは違いますね。
まぁ、ギルドがする事は偵察程度で、
基本的にはエストが統括する騎士団が討伐を行います。
ギルドの強力な冒険者の人が、
一時的に騎士団に入ったり、そこで功績を残して
そのまま騎士団に入ったりしますが、
まぁそんな感じですね。」
「へぇー」
そして駐車場?駐馬場?みたいな所に馬車を止め
晴れて中央都市「エスタノール」に到着だ!