第69話 源三活躍しまくります!
~悪はワシが潰す!爺コップ出動っ!!~
源三「はぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
絵梨「溜息長いね」
源三「刑事時代が懐かしいわい」
絵梨「お父さんが元刑事って世も末だね、治安の乱れは悪化する一方だよ」
源三「喧しいわっ!ワシも後少し若かったら刑事として今頃悪を滅多切りにしてる頃じゃろうな~」
絵梨「そ、だったらやって見ればよくない?」
源三「? 一体どういうことなのじゃ!?」
絵梨「やって見るんだよ、警察官としての仕事復帰、題して『爺コップ』計画をね」
源三「爺コップ計画じゃと!?」
………
……
…
源三「正義の味方、爺コップ参上じゃ―――――――――――――――――ッ!!」
絵梨「ぷぷぷ………に、似合ってると思うよ……」←口元を押さえている
源三「そうかそうか、ワシもこの格好はいたく気に入っておるのじゃ」
絵梨「と、言うわけで。爺コップの姿に付い背説明するね。」
源三「頭部は頑丈な自転車のヘルメットで決めてみたのじゃ、これなら自転車に乗ってもノーヘルだとか言って咎められる心配も全く無しなのじゃよ」
絵梨「うんうん、それにしてもその服も良いよね~」
源三「じゃろじゃろ~、なんたって、なのはの着ていたバリアスーツのレプリカじゃからな、プリティーで強いのじゃよ」
絵梨「それでいて下の服だけダバダバのジャージなんだから凄い組み合わせじゃん。」
源三「ただのジャージではないのじゃ、バカボンのパパが使っていた腹巻を装着することによってその強度をアップしておるわい」
絵梨「極めつけは足だね」
源三「このゲタ、高かったんだよね~」
絵梨「歩くたびにカタカタと音が鳴るから隠密鼓動はまず無理なんだよね」
源三「お次は装備について説明しようではないか」
絵梨「腰に付いてる青色の透明銃ってもしかして水鉄砲?」
源三「あまいぞお主、これはただの水鉄砲ではない、中に炭酸ジュースを入れた炭酸鉄砲じゃ、相手の目に入ると染みるぞ~い」
絵梨「よし、これだけ準備できてればもういつでも出動できるんじゃない?」
源三「そうじゃな、なんだかワシも無茶苦茶勇気が湧いてきたのじゃ。やれるぞい……うむ、ワシはやれる、やれるのじゃ―――――――――――――――ッ!!」
絵梨「それじゃ爺コップ、任務頑張ってね」
源三「よっしゃっ!街中に蔓延る悪共をワシが制裁してくれるわっ!!」
※任務その一
源三「むむッ!見るからに傍迷惑なナンパ行為を発見したのじゃっ!!」
変態「美咲、今は一人なんだろ?どうせなら俺とどっか楽しい所に行かないかい?」
美咲「何でアタシがアンタと二人きりでデートなんてしなくちゃいけないってのよ!て言うかいつから下の名前で読んでいいことになったワケ!?」
源三「待たんかそこのナンパ男がっ!」
変態「何者だっ!?この変態と美咲さんの憩いの時間を妨害する……輩……?」←爺コップを見て呆然
美咲「……あなたの助け入らないって言っても良いかしら?」
源三「ワシが来たからにはもはや何の心配もいらん!そこのナンパ男めッ!速やかにその少女をワシによこさんかっ!」
変態「略奪愛だとっ!!」
美咲「どっちもお断りよっ!!」
源三「貴様のような変態はワシが倒すっ!爺コップ必殺の空手チョップを食らうがいいわっ!」
変態「ならばこっちも空手チョップっ!」
源三「望むところっ!」
ガンッ!←チョップとチョップの相打ち
変態「いてて……美咲を俺の慰み者するまでは負けられない……」
源三「参りました」←白旗を上げる
変態「よし、勝ったぞッ!」
美咲「諦めるの早すぎるわよッ!」
源三「ダッテ頭が痛いんじゃもんッ!」
美咲「何でこんな時に限ってヘルメット外してるのよ……」
源三「それにワシが勝ってもお主がワシに振り向いてくれ無さそうじゃし」
美咲「……は?」
源三「痛い上に見返りも無しじゃ、力が湧いてこないのじゃよ。もう降参じゃ」←白旗を上げる
変態「だったら美咲は俺の物だぁ―――――――――――ッ!!」
美咲「え?ちょ、ちょっと……」
変態「さぁ、行こうか美咲。俺たちの愛のホテルで一緒で暑い一晩が待ってるぜ」
美咲「ちょっ、放しなさいよっ!て言うか本当に今回これで終わりなの!?変態君が痛い目に終わるオチとかないわけっ!?」
変態「オチなんていらないぜ、さぁさぁ、俺の待ち望んだハッピーエンドはすぐそこだぁ~」
美咲「は、放してってばぁ―――――――――――ッ!!」
源三「ワシはもう一歩も動けんわ」
………
……
…
源三「と言うわけで、記念すべきは初任務は残念な結果に終わったのじゃ」
絵梨「やっぱりさ、人ってのはご褒美が無いと力が湧いてこないもんなんだよね
源三「いやはや、残念な結果に終わったわけじゃが、次回はこうはいかんぞい、今回の被害者の無念も晴らすためにも次こそは何としても任務達成を目指すのじゃよ」
絵梨「お持ち帰りされちゃったあの子は本当に気の毒だよね、こんな警察官もどきしか来てくれなかったんだから」
源三「と言うわけで、このワシ、爺コップはいずれまた表れるじゃろう、その時までお主等の記憶の中でゆっくりと休んでおるとするのじゃ」
~宮永源三の鍋祭~
源三「え~と、鍋祭じゃからな。取りあえず、大量の鳥の皮肉をぶち込むのじゃ」
源三は冬の食事の楽しみとして鍋を好物としている。何を入れても上手く食えると考える源三は鍋に自分の好きな物を入れまくる。
源三「おっと、豚肉に脂身を入れ忘れておったわ。それとウィンナーも美味そうじゃな、他にもうどんも入れてやるのじゃ」
肉、肉、肉と肉尽くしで投入した後は、炭水化物豊富な麺を容赦なく鍋の中に入れる。
源三「そうじゃ!折角じゃから冷蔵庫の残り物の処分に協力するのじゃ!小委期限ギリギリのシュウマイも入れてやる!生卵も入れられるだけ入れてやるのじゃ!」
こうして、源三の大好物の鍋料理が完成する。キムチだしで煮込んだ肉とうどんが中心の鍋料理を源三は一口も残すことなく、丁寧に綺麗に食べ尽すのだった。
源三「ふぅ~、デザートが食いたいの~」
~酒臭い源三~
源三「酒サイコ――――――――――!!」
源三はガブガブと酒を飲んで豪華に酔っ払っていた。
小鳩「机の上に座ってお酒飲んでる……」
来牙「机の上に酒零すなよ、机拭くのは婆ちゃんなんだからな」
源三「うっさいわ!酒の宴を邪魔するでないわ!未成年は引っ込んでオレェ―――――――――――!!」
顔を赤くして源三は来牙を邪険に扱う。
源三「小鳩ちゃん、隣に座りなさい。一緒に酒の席を満喫しようではないか~」
来牙「さっき未成年は引っ込んでオレとか言ったのは何処のどいつだよ?」
源三「さぁ小鳩ちゃん!おいでおいで!」
必死な形相で小鳩を自分の手元に置いておこうとする源三の姿にむしろ小鳩はうすら寒さを感じて後ろに後ずさる。
小鳩「ら、来牙、アタシの部屋でゲームやろうよ」
俺「そうだな、俺達にとって酒は縁のない代物だ」
小鳩の安全の為にも俺は爺さんから引き離す事にする。
爺さん「待たんか――――!貴様に小鳩ちゃんは渡さん!ひっく、わ、ワシの酒の席に……ぐお~」
俺「なんでいきなり酒ビンを持ったまま寝てるんだ……」
小鳩「と言うか、お爺さんが持ってるお酒ってさっきからお酒の匂いがしないんだけど……」
後で聞いた話だが、婆ちゃんが爺さんの酒ビンの中身を炭酸水に入れ替えたらしい。それなのに酔っ払うのは思い込みの恐ろしさなのだろうか?




