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第67話 源三バトル三連発!+宮永家のおでん屋+スポーツファイター京堂(きょうどう)物語!

※源三バトル三連発!


第一バトル 源三VS爪楊枝



源三の最初の対戦相手はズバリ爪楊枝!動画サイトで様々な商品に紛れ込んで動画を見た人々から様々な反響を寄せられた今話題の爪楊枝が源蔵の対戦相手となったのだ!


源三「うおらぁ――――!!」

源三が爪楊枝を鷲掴みにした。

源三「貴様など噛み砕いてやるわ!」

源三は爪楊枝を口の中に入れてその汚い歯で噛み砕こうとする!

源三「ぎょえ―――――!し、舌がぁ――――!!」

が、爪楊枝が舌に刺さってしまい源三は口の中を血で染めて悲鳴を上げるのだった。


第一試合結果 源三の敗北!



第二試合 源三VS餅



お正月シーズンは皆が食べるが、2月にもなると大概は飽きられてその辺に放置されている餅。が、餅は2月になっても暑く輝いている。再び正月時代の脚光を浴びる為に!

源三「ふぉふぉふぉ、今更貴様など旬ではない!醤油漬けにして食らってやるのじゃ!」

源三は醤油漬けの餅をそのまま口の中に放り込む。

源三「もぐもぐもぐ、これで今年の餅も食い納めじゃな……うっ!」

が、お約束の如く源三は餅を喉に詰まらせる。

源三「も、餅が喉に……鳥飼……」

源三はこの場にいない鳥飼に助けを求める、そしてその鳥飼は……

鳥飼「ぬおっ!」

お約束の如く餅を喉に詰まらせていた。

鳥飼「も、餅が喉に……薮井……」

鳥飼は薮井に助けを求める。そしてその薮井は……

薮井「うぅっ!」

やっぱり餅を喉に詰まらせていた。

薮井「も、餅が喉に……ま、ユーリ……」

ユーリに助けを求める薮井。そしてそのユーリは……

ユーリ「うぅっ!」

言うまでも無く餅を喉に詰まらせて……

通行人「くらぇ!!」

通りすがりの通行人に蹴りを食らわせて吐き出して見事に生還するのだった。


第二試合結果 源三の敗北


第三試合 源三VSゴリラ


なんと源三が敵前逃亡してゴリラの不戦勝となった!今回の戦いは源三の全敗!




~宮永家のおでん屋~



源三「さぁ、来たからには食え!客は注文して食う!それが常識じゃからな」

客「あの~」

源三「何じゃ?何を注文するんじゃ?」

客「メニューにある、あのカレーライスってどういう事ですか?」

源三「見ての通りじゃ、カレーライスをメニューにあると言う事はカレーを食えると言うわけじゃわい」

客「おでん屋なのにカレーがあるんですか?」

源三「そうじゃ、おでん屋に来たけどやっぱり洋食が食いたいな~って思った奴には打ってつけじゃろう?」

客「その隣に、ルー無しのカレーってありますよね?」

源三「うむ、よくファーストフード店とかでもハンバーガーのピクルスを抜いてくれとかオニオンを抜いてくれとか言うやつがおるじゃろう?それを見習って我がおでん屋のカレーライスはルー無しで注文することが出来るのじゃ」

客「ようするにそれってただのライスじゃないですか?それだったらニンジン抜きとか玉葱抜きとかに出来る方にした方が良いんじゃないですか?」

源三「やかましい!レトルトのカレーを使っておるのにそんな細かい事が出来るかっての!」

客「そ、それじゃあ注文したいんですけど……」

源三「なんでも注文してみるが良い」

客「ハンバーグって書いてあるみたいですけど、あれ注文するとどうなるんですか?」

源三「こうするんじゃ!」←挽肉状態のハンバーグを入れる

客「えぇ~」

源三「おでんの出汁でゆで上がったハンバーグの出来上がりじゃ」

客「これ、おでんの出汁に肉汁溜まりますよね?」

源三「コラボって奴じゃ」

客「帰りたい……」



~スポーツファイター京堂きょうどう物語!~



彼の名前は京堂。あらゆるスポーツで頂点を目指す、根っからのスポーツ少年だ!

京堂「うおぉ――――――!!俺はてっぺんを目指す!夢はワールドスポーツキングだぜぇ―――――!!」

今、京堂のワールドスポーツキングを巡る戦いが始まったのであった!



俺は正行まさゆき、思春期真っただ中の15歳。将来の故は取りあえず、ワールドスポーツキングだったりする、だが、俺はその夢をかなえるにあたって、とある重大な宿命と戦わなければならない、それは……部屋から出たくねぇ!!そう、俺はワールドスポーツキングを目指してはいるが、大の外出嫌いでここ5年ほどは引きこもり続けている。何とかして、外出しないでワールドスポーツキングになれる方法はないだろうか……まぁ、ワールドスポーツキングは世界に一人だけの称号なのでそうそう簡単になれるわけがない、きっと時間がかかるだろう。

正行「そもそも、ワールドスポーツキングってどうしたらなれるだっけ?」

そう、俺は分からないんだ、どうしたら部屋から出ないでワールドスポーツキングになれるのか!まぁ、分かったところでどうしようもない、何せ俺は部屋から出たくないのだから。そうだな、取りあえず10年だ。

正行「俺は、10年以内にワールドスポーツキングになってやるぜ――――――――――――!!」


……10年後


あれから10年がたったが、俺は未だにワールドスポーツキングに慣れていなかった。まぁ、たかだか10年部屋に籠ってるだけで慣れるような夢じゃないってことくらいは分かっていたさ。そして、今さらだが、チーム制の競技はどうしたらいいんだろうか?既に15年も引きこもっている俺にリアルの知り合いなど当然一人もいない!

正行「ガンプラなら沢山あるんだよな……」

取りあえず、チームメイトはガンプラって事にしておこう。人型なんだし、取りあえず投球位は出来るだろうからな。そして、ワールドスポーツキングとはとても、高尚な目標だ、最初から10年程度でかなうような安っぽい夢じゃないんだ、だから今度は20年以内を目標としよう。

正行「俺は、20年以内にワールドスポーツキングになってやるぜ―――――――――――――!!」


……20年後


あれから20年がたったが、俺は未だにワールドスポーツキングには慣れていなかった。流石にヤバくないか俺?今年で既に45歳だが、未だに終章も結婚も一度として経験していない、なにより、この年で童貞なのだ、男友達との会話で『女のマ○コってマジサイコーだな~』って会話にでもなったらついていけそうにない……まぁ、友達は一人もいないからその心配はないんだろうけどな。

正行「諦めるか……?」

45歳となった今、スポーツ選手としては既に現役を続けられる年齢ではない。ここは潔く諦めて、普通の社会人となって、ワールドスポーツキングになる道は諦めるしかないのだろうか……?だが、諦めたら諦めたで、俺は結局後悔しそうな気がする、だって30年も続けてきたんだ!30年もワールドスポーツキングになるのを夢見続けてきて、それで今さら止めるだなんて、あまりにも空しすぎるじゃないか!

正行「そうだよ、45歳だろうが、無職だろうが、未婚だろうが、童貞だろうが、夢を捨てて良いわけじゃねぇよな……」

そもそも俺はワールドスポーツキングになるという夢に人生を掛けていたはずだ、それはつまり、死ぬその瞬間まで俺はその夢を追い続けるっていう事じゃないか!

正行「ふふふ30年後が楽しみだぜ……何故なら俺は……30年以内にワールドスポーツキングになってるんだからなぁ―――――――――!!」


……30年後


俺は、ワールドスポーツキングに与えられるベルトを受け取っていた。マジだぜ……俺、引きこもったままワールドスポーツキングになっちまったよ……そうだ、引きこもりだろうが、部屋に籠っていようが、童貞だろうが無職だろうが未婚だろうが慣れるんだよ!夢ってのは諦めないで粘りまくってればいつか離れるって事なんだ!

正行「ありがとう!ありがとう!ありがとぉ―――――――――――――――!!」


………


……



京堂「らっしゃいらっしゃい!女子高生の使用済み下着安いよ安いよ!」

そう、夢を叶えられる者がいる一方で、夢破れ挫折する者もいるのだった!負けるな京堂!頑張れ京堂!今は女子高生の使用済み下着屋でも、諦めなければいつかは正行のようなワールドスポーツキングになれるはずなのだから!

警官「窃盗の容疑で逮捕」

京堂「堪忍してくだせぇ――――――――!!」


完!(京堂の人生が^v^)

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