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第58話 ベイバトルはお休みして鳥飼劇場!

~鳥飼劇場!熱血教師鳥飼先生登場!!~


俺の名は鳥飼、自分の年齢とかは数えてねぇが教育に対しては誰よりも熱くメラメラと燃えるホワイトな漢だぜ!

いきなりだが俺は不良共の巣窟と呼ばれるクラスの担任を請け負うことになっちまった。

上等だコラ!不良上等!野鳥狩り上等!どいつもコイツも俺が蹴散らしてやろうじゃねぇか!


初日 午前9時00分


鳥飼「入るぜ」

不良共「「「………………」」」

俺様が事件厳守で3-Bの教室に入ると不良共が一斉に俺に対してガン付けてきやがる、どいつもコイツもやる気満々じゃねぇか、こりゃ俺様も軽くリミッター外すかもな?

鳥飼「今日からテメェらの担任になった鳥飼だ、俺がクラス担任になったからには今までみてぇに好き放題バカやれるなんて甘い考えは止めることだな」

軽く長髪の意味も込めて俺はそう言ってやる、さっそくその効果が出た見てぇだな、不良の一人がこっちを睨み付けてきて……

不良「つうかテメェ、なんでそんな暑苦しいオウムの着ぐるみ着てやがるんだよ?」

鳥飼「ああ、俺様が着ぐるみだと?」

今この野郎なんて言いやがった?俺様が着ぐるみだと?俺様が鳥類じゃねぇって事かよ?

不良「つーかウチらの前の担任の北浦はどうしたの?」

俺の怒りはさっそくアップするが不良の女子生徒の言ってることは説明するつもりだったから答えてやる、ったく後で覚えてやがれよ。

鳥飼「良いかよく聞きやがれ、テメェラの担任の北浦先生はな……」

俺はこの先を言って良いかどうか迷ったがここで迷ってても仕方ねぇ、意を決して俺の口から教えてやる。

鳥飼「自分の国に帰っちまったんだよ」

不良「ハァ?あいつは日本人だろ!日本生まれの日本育ちじゃねぇかよ!」

不良「この偽オウムさっきから何言ってんだよ!?本物のオウムよりバカなんじゃねぇか!?」

不良「つうかキモい!何でコイツ教師になったわけ!?中に北浦でも入ってるんじゃないの!?」

鳥飼「ビーチクバーチクと囀ってんじゃねぇ!!」

ビーチクバーチクと喧しいガキ共を俺様が一括すればこの通り教室の連中は大人しくなる、不良とは言え所詮はまだまだ雛ってことだな。

鳥飼「北浦は国に帰ったと言ったら国に帰ったんだよ、だいたいテメェら北浦のことどこまで知ってやがる?ただこのクラスの担任だってことぐらいしか知ってねぇだろうが!アイツの詳しい事なんて何も知ってねぇだろが!例えばアイツは他所の国の産業スパイで教師に成りすましてこの学校に潜り込んでたってこともあるかもしれねぇじゃねぇか!」

不良「あほか!?あの北浦だぞ!生徒に舐められっぱなしで他の教師からも忘れられちまったあの北浦がんなわけねぇだろ!」

鳥飼「例え話しだよ!お前らの想像もつかねぇ理由で北浦が急にいなくなることだってあるって言っただけだ!」

不良「納得いかねぇ―――――――――ッ!!」

未だに喧しく騒いでる連中には俺の方から軽い説教をしてやる必要がありそうだぜ、俺は黒板の方を向いてチョークを拾って文字を書く。

鳥飼「いいかテメェら、鳥とりって言う字はなぁ、実は鳥ちょうって読むことも出来るんだ、それは何でかっていうとな……」

そこまで言って俺は華麗に後ろを振り向いて見せる、ここからが俺様授業の真骨頂だぜ!

鳥飼「…………誰もいねぇ?」

誰もいねぇ?

誰もいねぇ?

誰もいねぇ?

鳥飼「誰もいねぇ―――――――――――――――――――――――――――――ッ!!」

何だこれ!?俺が黒板向いてる隙に全員居なくなってるじゃねぇか!マジで誰もいねぇ―――――――――ッ!!

鳥飼「まさか……ドラクエⅡのハーゴンに捕まって囚われの身になっちまったのか?」

そういや聞いたことあったな、最近はハーゴンっぽい奴が出てきて人間を浚うって友達の田丸たまるの奴が言ってやがったな……

鳥飼「こうしちゃいられねぇ!!生徒達の危機に立ち上がらない奴のどこが教師だ!ここで奮起しなくちゃ教師じゃねぇ!」

俺は決意したこの誰もいねぇ教室を元の活気に戻して見せると、またみんなで楽しく授業の出来る教室にしてみせると。

俺は今のこの教室が嫌いだ、なぜなら今のこの教室には誰もいねぇ、誰もいねぇ、誰もいねぇ……

鳥飼「誰もいねぇ――――――――――――――――――――――ッ!!」

誰もいねぇからだよ!こんなのは俺たちの3ーBじゃねぇだろ!こんな誰もいねぇ教室は有り得ねぇ!こんな、こんな……

鳥飼「誰もいねぇ――――――――――――――――――――――ッ!!」

とにかく俺は叫びながら外に飛び出さずにはいられなかった。俺の生徒達は俺が取り戻す!相手がたとえハーゴンであっても容赦しねぇ!

教師「おや?鳥飼先生どうかなさい」

鳥飼「誰もいねぇ―――――――――――――――――――――――ッ!!」

教師「ギャッハァ―――――――――――――――――――ッ!!」

他の教師に話しかけられたがんなコト関係ねぇ!んなコト関係ねぇ!

鳥飼「おっぱっぴ――――ッ!」

一発ギャグをかまして見せたが本当はこんなことしてる時間も惜しい、俺は学校を飛び出して全速力で生徒の手掛かりになりそうなところを当たってみる!

鳥飼「誰もいねぇ――――――――――――――――――――ッ!!」

人「うわッ!何なんだ!?」

お?なんか知ってそうな奴がいるな、とりあえず話しかけてみるとしますか。

鳥飼「誰もいねぇ―――――――――――――――――――――――――――ッ!!」

人「な、何が?」

鳥飼「誰もいねぇ――――――――――――――――――――ッ!!」

人「い、いや、その辺に人ならいるけど……」

俺としたことはヤベェ!焦り過ぎてるせいで同じセリフしか言えなくなっちまったじゃねぇか!こうなったらこの台詞だけで何とか気持ちでこいつに俺の思いを伝えるしかねぇってことか……よし、俺ならやれる……!やれるぜ!やれるよな!!

鳥飼「誰もいねぇ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!」

警察「取りあえず、署まで来てくれませんか?」←警察手帳を見せる

鳥飼「テメェ刑事だったのかよ!?」






午前9時33分、とある道中にて特攻服の人物が私服の刑事に向かって『誰もいねぇ―――――――ッ!!』を連呼して意味不明の不審者として警察署に連行された、刑事らの質問に対して鳥飼氏は『俺の生徒達がハーゴンに連れて行かれちまった!こんなことしてる場合じゃねぇんだよ!』などと意味不明の供述を繰り返した。

後の調べでは鳥飼氏はとある高校の新任教師で登校初日から生徒達は彼の奇行を目の当たりにしてクラス全員がボイコット、生徒たちは繁華街を適当にふら付いていたがそれを鳥飼氏は何を思ったのか『ハーゴンに連れて行かれた』などと思い至り奇行に至ったとされる。

一応犯罪行為に当たることは行なっていない為すぐに彼は釈放されたものの学校側はこの件を重く受け止めて鳥飼氏を更迭することを決定した。


………


……




鳥飼「どうだ、俺の主役の鳥飼劇場。俺がお前らに言いたいことは取りあえず気合入れるのも程々にしときなってことだぜ、あんまり気合入れまくってそれが空回りすると今回みてぇに警察のお世話になっちまうからな。ちゃんと気を付けるんだぜ」

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