第55話 カラオケでGO+たまには源三も一人旅
~カラオケのコーナー~
絵梨「何から歌おうかな~?」
俺「お前が好きな歌は確か……」
絵梨「たくさんあるよ、『残酷な天使の〇ーゼや最近の曲だと宇多田のp○ogressとかも大好きだしね」
俺「取りあえず歌える歌から頼むな」
絵梨「了解」
恐らく今まで興味を持ったアニソンやゲームの主題歌の類は全て歌えるだろうからその辺りは深く聞いたりはしないで歌って確かめることにする。
絵梨「じゃあ最初は残酷な天使の〇ーゼを歌いま~す!」
こうして絵梨の一曲目が始まる。ちなみに色々な都合で歌詞を掲載することが出来ないので源三考案のオリジナル曲を流しますのでそんなのどうでもいいと言う人は一気に飛ばして下さい。
タイトル:源三ったらイヤン見惚れちゃう 作詞、作曲、歌:源三
ああ~ん源三に見らたら~
ふぉふぉふぉ~ワシに見られると何なんじゃ~?
そんなの決まってるじゃない~男前なその視線に~アタシの心はハートドッキ土器なのよ~
分かりやすい~言葉で言い表しやがれなのじゃ~お主はワシをどう思っとるのじゃ~?
ああ~んそんなこと女のアタシに言わせるなんて源三ってやっぱり惚れちゃうわ~
止めとくのじゃ~お嬢さん~ワシに付いてきていいのは~ワシに付いて来れる強い女だけなのじゃ~
だったら~あたし~あなたに相応しい様に強い女になるわ~
言うではないか~お主が~口先だけの女でわないと証明できるのを楽しみにしておるのじゃ~
待ってて~絶対に貴方が惚れる女になって見せるわ~
全く~ワシはいつだってモテすぎて困るのじゃ~
………
……
…
絵梨「と、こんな感じかな?」
俺「スコアボードに84点て表示されてるだけの事はあると思うぞ」
聞いていたのは俺一人だが絵梨の歌は高得点を取るに値するだけの歌だと言うのは俺はハッキリと言い切れる。ちなみに、何処からか聞こえた爺さんの歌に関してははっきりと20点未満だと言い切れる自信がある。
絵梨「もう一曲いってみるね」
俺「さっき言ってた宇多田のp○ogressだな」
絵梨「うん、ちゃんと聞いててね来牙君」
絵梨は俺にウィンクをすると二曲目を歌いだす。度々申し訳ないがもう一度源三考案の曲を流して時間潰しだがそんなの聞きたくない方は飛ばしてもらって結構です。
タイトル:源三お前には勝てねぇよ 作詞、作曲、歌、源三
全くよ~源三、なんでお前そんなに強いんだよ~?
ワシはただ負けるわけにはいかんのじゃ~
俺だって負けるのは好きじゃねぇのによ~なんでお前ばっかり勝つんだよ~
言ったじゃろ~ワシは負けるのが嫌なんじゃなくて負けるわけにはいかんのじゃと~
そうだったな~お前には負けられねぇ理由があるんだったな~
ワシが強いのはその理由があるからなのじゃ~そいつを守り通すって決めた日からワシに負けは許されんのじゃ~
だけどよ~それでそこまで戦えるお前って奴はやっぱそれだけで強いんだよ~
取りあえず褒め言葉として受け取っていやるのじゃ~
アディオス~源三~……俺は何度でもお前に挑戦するぜ~
楽しみにしておるぞい~ワシはいつでも~お主の挑戦を待っておるのじゃ~
………
……
…
絵梨「ああ~今度は81点になっちゃった~」
俺「それでも十分大したもんだって」
アイドルにスカウトされたことがあるのはルックスだけではないのじゃないかと思える位の歌唱力で絵梨は二回連続で80点オーバーを記録していた。ちなみにどこからか聞こえてきた奇妙な歌に関してはもう一ケタの点数で充分じゃないかと思えてきている。
絵梨「それじゃあ今度は来牙君が歌ってね」
俺「ココでいきなり俺に回すときたか……」
絵梨「当然、カラオケなんだからあたし一人で歌っても面白くないし」
俺「ココに人を大勢集めたらお前の歌だけでも結構盛り上がりそうだがな」
だが絵梨の言っていることもご最もなので俺は適当に知っている曲から一曲選んで歌うことに決めるのだった。
~宮永源三のさすらい冒険記~
電車の旅、ゆったりとした電車に乗って、駅弁を楽しみ、到着視点を観光して。老後の楽しみとして電車の旅を日ごろから楽しむ老人も少なくはない。
源三「あ―――――!!こ、この駅弁!か、髪の毛が!髪の毛が入ってるのじゃ――――――――!!」
車掌「え、これですか?」
ここにも、独自の楽しみ方で電車の旅を楽しんでいる老人がいる。
源三「今すぐに新しい駅弁と交換する事を要求するのじゃ!」
源三が髪の毛が入っていると大騒ぎしている駅弁は鮭とアジフライが入った魚弁当で、その殆どは既に食べ尽されている。残りは源三が嫌いな野菜炒めだけで、その野菜炒めの中に短く細い髪の毛が一本だけ入っている状態だった。
源三「全く、客に食わせる弁当に髪の毛が混入して折るなどとはけしからんわ!」
車掌「少し失礼します」
車掌は弁当の中に入っていた髪の毛をピンセットで摘まんで取る。
車掌「少し失礼します」
ブチ!←源三の髪の毛を引き抜く
源三「ぎえぇ――――――――――――――!!」
車掌は源三の残りしくない髪の毛の一本を手で毟り取っていた。
源三「き、貴様!客に髪の毛が入った飯を食わせた上に髪の毛を毟り取るとは何事じゃ!」
車掌「DNA鑑定!」
源三「ほげ?」
車掌がいきなり口にしたDNA鑑定と言う言葉に源三は目を丸めて鼻水を垂らす。そして車掌は部下たちにテキパキと指示を出して、見た事も無い様なハイテクな機械を用意していた。
車掌「結果は?」
部下「二本の髪の毛のDNA情報が一致しました!」
車掌「つまり、弁当に入っていた髪の毛はお客様の物だと言う事です!」
こうして源三の悪事は科学の力によって呆気なく暴かれるのだった。
源三「待て待て待て待て待てぇ――――――――!!なんで電車にそんなハイテクな機械があるんじゃコラァ――――――――!!」
車掌「この手の手段で弁当の交換を要求する悪質なクレーマー対策です。お客さまには次の駅で降りていただきます」
車掌がそう言うと、源三の両サイドから筋骨隆々の男達が現れて、源三の腕を掴む。こうして、源三は電車から追放されるのだった。
☆
源三「いや~、歩きの旅も悪くないわ~」
電車から降ろされた源三は歩きながら、自分を励ましていた。
源三「にしてもこんなド田舎とはの~、ここは北海道ではないか」
そう、源三はこの寒い時期に北海道を電車の旅をしていたのであった。幸にも今年度は比較的温暖なため雪はそれほど積もってはいないが、寒い事には変わりなく、源三は止まる場所を探すが、ド田舎故ホテルなどは当たり一帯には皆無であった。
源三「よっしゃ!田舎に泊まろうじゃ!」
源三は某TV番組を真似る事に決める。
源三「さてと、何処に泊まろうかの~」
ホテルは皆無だが比較的民家が多いので泊まれるだろうと源三は余裕だった。
源三「おっ!」
源三は若い女子学生と思わしき女性がアパートの一室に入る場面を目撃する。アパートの規模からして一人暮らしの可能性が高いと源三は見込む。
源三「よし、あそこに泊まるのじゃ!若い娘の一人暮らしは何かと危険が多いからな」
その危険要素である源三は鼻をデカく広げてアパートに足を踏み入れる。
ピンポーン
女学生「はい、どちら様ですか?」
女学生はアパートの扉にチェーンロックを付けた状態で少しだけ開ける。
源三「あの~、田舎に泊まろうと言う企画なのじゃが~」
女学生「…………」
源三「泊まれる場所を探しておって~」
女学生「他を当たって下さい」
源三のにやけた表情を見て身の危険を感じた女学生は即座に閉めて鍵を掛けるのだった。
源三「…………」
一件目に失敗した源三、めげずに二件目を探す事にする。
源三「おおっ!」
アパートを出て間もなくだった源三は小さな一軒家で一人でテレビを見ている少女を発見する。
源三「ターゲットロックオン!あの家に泊まるのじゃ!」
源三は猛ダッシュで少女が寛ぐ家に向かう。
ピンポーン
源三「ふふふ、今度こそ若い娘と2人っきりになるのじゃ」
もはや泊まる家を探す目的が、若い女性と2人きりになる事にすり替わっていた。そんな表情をにやつかせる源三の前で、扉が開く。
老婆「何じゃお主は?」
が、出てきたのは源三よりもさらに一回り程年上と思わしき老婆だった。
源三「美少女がババァになっておるではないかぁ――――――――!!」
老婆「いきなり現れて失礼な爺だね」
孫娘「お婆ちゃん、どうかしたの?」
困惑する源三だったが、そこに現れたのは源三が見た、美少女だった。どうやら、ここにいる老婆の孫娘の様だった。
老婆「なんてことないよ、ボケた爺が来ただけだよ」
源三「ああ、二人暮らしだったんじゃな~」
源三は自分が見た少女が一人暮らしではなく、祖母との二人暮らしだと言う事に気が付いていた。




