第49話 食い太郎の正体判明!?+老害たちラッキーの家に招かれる?
~特別企画、新小説スタート!?~
食い太郎「ったく、人間って奴はどいつもこいつも鳥類の命の尊さを全く分かっちゃいねぇ」
楓「これは一体何の茶番でしょうか?」
食い太郎「鳥類を単なる食糧程度にしか思ってねぇ人間共にこの俺が自作の新小説で鳥類がいかに尊い存在かってことをバッチリと教えてやるぜ」
楓「その前に食い太郎さんは鳥類ではないですよね?」
食い太郎「バカ野郎が!この俺のどこをどう見てもオウムにしか見えねぇだろうが!寝言は死んでから言いやがれ!」
カエデ「死んだら何も言葉を話せませんけどね」
食い太郎「ったくこんな盆暗は放っておいてこの俺自作の新小説の紹介だぜ!」
タイトル:とっとこ食い太郎
あらすじ:この物語はオウムの食い太郎とその仲間たちで結成されるタロちゃんズで結成されるメンバーの繰り広げるほのぼの国民的小説である
食い太郎「どうだテメェら!これがこの俺の自作で作る新作の小説だぜ!」
楓「どうやら子供の教育に大変よろしくない物語のようですね」
食い太郎「生言ってんじゃねぇぞ!生で鳥を食おうなんざ言語道断だ!」
楓「それは焼いてなら食べても良いという意味でしょうか?」
食い太郎「あんたは俺の話を聞いてやがったのか!?この小説は俺が人間共に鳥類の尊さを教える為に作る小説なんだよ!鳥を焼いて食うなんざ残酷な真似できるか!」
楓「どっちにしろ鶏肉を食べること自体に反対なんですよね」
食い太郎「んな事よりもこの俺としたことが気合入ってきちまってぜ、コイツは一曲歌うしかねぇよな……」
楓「下品な歌に耐性のない方は耳を塞いでください」
歌名:食い太郎ぽっぽここうた
CV:食い太郎(立木文彦)
作詞:食い太郎
作曲:食い太郎
ぽっぽこ なぐるぞ 食い太郎
ずばっと けとばす はげたろう(だれだよ)
くちをあければ はがいっぽんもない
まいにち あばれる 食い太郎
ぽっぽこ とべない 食い太郎
どこでも たかいのこわい うまたろう(なんでだよ)
くらいせいかいでは めもはなもきかない
もぐると おぼれる 食い太郎
ぽっぽこ ためるよ だれだろう(しるかよ!)
ほっぺが ないんだ 食い太郎
だいすきなのは 一万円札の束
10000000000円 欲しいぜ 貪欲食い太郎
食い太郎「ふぅ……エキサイトしすぎて見ている連中も感動しすぎて死んじまった見てぇだな」
楓「ありがとうございます鳥飼さん、この歌を聞いたおかげで私は自分が人間であることに喜びを感じるようになりました」
食い太郎「けっ!今に見てやがれ、この小説が実際に連載しちまえばそんな台詞は腐っても言えねぇはずだぜ」
楓「ご忠告ありがとうございます鳥飼さん」
食い太郎「つうわけでテメェら、俺の執筆中の新作小説『ぽっぽこ食い太郎』は完成次第掲載してやる、楽しみにしてやがれよな!」
楓「鳥飼さんでよかったんですね?」
食い太郎「し、知らねぇ!俺は鳥飼なんて知らねぇ!俺は食い太郎なんだよ!鳥類だ!」
前回のあらすじ
ラッキーの研究所から源三は何としても金目になりそうな研究成果を盗みたいと考えていたのであった。しか~し、ラッキーの研究施設ではとてつもない生物開発が行われていることに源三は知る由もなかった!
薮井「おのれ~、バレンタインの日に大当てした金をまさか警察に取られてしまうとは!」
鳥飼「今さら、そんなこと考えたって仕方ねぇ!ムカつくが警察をあれ以上的に回したらお終いだぜ……」
バレンタイン粉砕デモで派手にやりすぎた源三達はその後なんだかんだで、損害賠償で競馬での大当たりを全て失う羽目になっていたのであった。
源三「じゃが!あの天才幼女の研究所には100万円どころでは済まない、価値を秘めた研究成果があるにちがいない!」
薮井「我々にはもはや失うものなどありはしない……こうなったらあの天才幼女をいっその事脅すなり、監禁するなり、誘拐するなりしてでもやるしかあるまい!」
鳥飼「俺も覚悟を決めたぜ!いったいどんなハイテクを使った警備をしてるか分からねぇが、玉砕覚悟でやってやるぜ!」
源三達は一か八か、覚悟を決めてラッキーの研究所に押し入ろうと決めたのであった!
ラッキー「話は全部聞かせてもらったよぉ~」
源三「そうか!だったら好都合じゃ!お主にもワシらの計画に付き合ってもらうのじゃ……って」
三人「「「天才幼女ぉぉぉぉぉ!!」」」
源三達の会話に自然と加わってきたのは、まさにこれから押し入ろうとしていた研究所の主であるラッキーであった。
ラッキー「くすす、お爺さん達、残り少ない余生を大切にしなくっちゃ駄目だよ。第二の人生はもうとっくに始まってるんだからさ~」
薮井「気を付けるのだ!このクズ老害たちがお前の研究所に入り込んでお前を誘拐しようとしていたのだ!」
真っ先に頭を切り替えて源三達を売り渡す薮井であった!
源三「このゴミホームレスが!貴様さっきまで失うものなどありはしないとか言って物騒なことを言ってやがった張本人じゃろうが!」
鳥飼「さっき言ってたことをもう一度この場で言ってみやがれ!録音して証拠として警察に提出してやる!」
薮井「ええいやかましい!私は知っているのだぞ!貴様らがどっちもそれぞれ突入がしっぱいしたらどうやって自分だけ言い逃れるか考えていたんだろうが!」
源三「黙れ!そんな事は少ししか考えておらんわ!」
鳥飼「嘘ついてんじゃねぇぞ源三!俺だってテメェが実は密かに情報をラッキーに売り渡す準備してたって気が付いてたんだよ!」
さっきまでの結束は脆くも崩れ去り、源三達は一斉に仲間割れをし始めていた。
ラッキー「はいはい、体力を無駄に浪費する喧嘩はお終いにしようね~」
ラッキーは両手を叩いて終わりの合図をするが、今さら源三達の争いは止まらない。
源三「こうなったら、貴様らの今までの悪事を暴いて、警察から感謝賞を貰って名誉と金にしてくれるのじゃ!」
鳥飼「その悪事にはテメェも関わってんだろうが!今さら俺らだけを売れるなんて思ってんじゃねぇよこのクソッたれが!」
薮井「私はそもそも潔白だ!もとより私は貴様らに無理やり付き合わわされてきたようなものだからな!これを気に貴様らとの違いを明確にしてくれるわ!」
ラッキー「…………」
ラッキーはどこから取り出したのか巨大なホースとタンクを用意してそれを源三達に向ける、そして電源ボタンを押した瞬間だった。
ラッキー「お黙りなさい!!」
ホースから大量の砂が放出されて源三達に一気に降りかかっていた。
源三「ぎえ―――――!!砂が口に入ったのじゃ―――――――!!」
鳥飼「う、埋もれる!砂に埋もれちまう!」
薮井「わ、私を、せめて私だけでも助けてくれないか……」
ラッキー「もぉ~、皆仲良くしてね!喧嘩ばっかりしてるとうっかり最高出力を出しちゃうところだったよ!」
☆
ラッキー「な~んだ、ラッキーのおうちに遊びに来たいのなら最初からそう言ってくれれば良かったのに~」
源三「ふぉふぉふぉ!いや~、この年齢になると年頃の娘と一緒に遊びたいというのが照れくさくっての~」
源三達はその後、ラッキーの家に当人公認で上がらせてもらえることになったのだった。ラッキーに直に家の中に入りたいとダメ元でやけくそになって懇願した結果、あっさりとラッキーは認めてくれたのであった。
鳥飼「はははっ!ったく天才ってのは取っつき難くって、おかしな奴なんだとばかり思ってたんだが、話の分かるやつもいやがるんだな!」
薮井「そ、そうだな!考えてみれば私の病院で生まれた娘だからな!いやはや、流石に人格が出来ているではないか!」
源三達はややテンパりつつもラッキーの家に入る絶好のチャンスを得たことに内心ほくそ笑んでいた。
源三(まったくちょろいもんじゃわい!天才といえど所詮はお子様じゃわい!)
鳥飼(油断してやがるな、これなら楽に家の中から金目の研究成果を持ち出せそうだぜ)
薮井(今日こそこの私に貢献する時だな、それでこそ我が病院で生まれた赤子の役目を果たしたといえるであろう!)
欲望と腹黒い思考で頭を満たして、源三達は今からどうやってラッキーの家の中から発明品を奪ってやろうかと企むのであった。
ラッキー「は~い、ラッキーのおうちに到着だよ~」
源三「いや~、なんか悪いのじゃな~、それでは遊ばせてもらうのじゃ~(金になる研究成果を盗んでトンズラじゃ!)」
鳥飼「さてと、何して遊びたいんだ?好きな遊びに付き合ってやろうじゃねぇか(俺がコイツの気を引き付けてる間に源三と薮井にしこたま盗ませてもらうとするか)」
薮井「はははっ!私の病院で生まれたときの話でもしてみようか?私にとってお前は娘のような存在だから(いい加減にその天才的な頭脳を私に貢献してもらうのだ!)」
ついにラッキーの家に招かれた老害トリオたち!果たして彼らを待ち受けているのは!?




