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第41話 牛祭り?源三達の危機は続く!

前回のあらすじ!


源三達は営業時間が終わった巨大迷路でオーナーの渦巻の策略で流水攻めにされて、心身ともに疲れ果てるが、災い転じて福となすか?なんと金塊の入った箱を発見したのだった!しかもその箱の中には金塊と一緒に渦巻が脱税をして金塊の正体は渦巻が脱税した金を金塊に換えたという疑いが濃厚になった!脱税した金であればこのまま盗み出してしまったとしても渦巻は被害届を出すことができない、源三達はこのチャンスを逃すまいと金塊を奪ってこの迷路から出る決意をするが当然その様子も渦巻は監視していたのである。





渦巻「な、何ということだ!よりにもよってさっきの流水攻めで金塊を閉まってある箱が奴らの元に流されてしまうとは!」

渦巻は闇雲に流水の仕掛けを使った結果、金塊を閉まっていた箱まで巻き込んで流してしまい、しかも不運なことにそれは源三達の手元に流れてしまった挙句に、源三達はその金塊が自分の脱税した金の正体であると見抜いたのであった!

渦巻「こ、この事実を知られてしまうとは……だ、出すわけにはいかん!奴らをここから出してはならん!私の社会的地位にもかかわるし、何よりあの金塊を奴らにくれてやるわけにはいか―――ん!!」

思わぬ形で源三達に弱みを知られてしまった渦巻は源三達が迷路から出ないうちに始末することを本気で考え始めていた。

渦巻「ふふふ、番組の収録用の仕掛けでも特に盛大なコイツを使うことになりそうだな……」





源三「うほほ!この金塊をこのまま外に持ち出してしまえばワシらのもんじゃな!ワシらは付いておるぞ!」

鳥飼「ああっ!この金塊は元々は脱税した金なんだ!奴はそれを自分のものだなんて言えねぇはずだぜ!」

薮井「金持ちは少なからず隠し財産を持っている傾向があるが、まさか金塊にしていたとはな!こんな薄汚い金は金を必要としている私が手に入れるべきなのだ!」

源三達は一人に一つずつ金塊を手に取って既に自分達のものにしている気分であった。しかし、その様子を見ている渦巻は源三達を始末するための仕掛けを作動していたのであった。

唸り声「ぶもぉ――――――!!」

源三「ふぉふぉふぉ!誰じゃいきなり変な声を出しおって!」

鳥飼「知るかっての!んなことどうでもいいじゃねぇか!」

薮井「こんな金塊を手に入れたのだからおかしな声を出しても悪くあるまい!」

バッファロー「ぶもぉ――――!!」

源三「ふぉふぉふぉ!なんじゃバッファローか!バッファローの唸り声じゃったのか!」

鳥飼「マジかよ!全く人騒がせなバッファローだよな!脅かすなっての!」

薮井「全くであるな!だいたいこんなところにバッファローなど……」

バッファロー「ぶもぉ――――――――――!!」

三人「「「バッファロ――――――――――!?」」」

見るからに苛立った様子のバッファローに源三達は今さら驚いて死に物狂いで走りまくるのであった。

源三「こ、今度はバッファローじゃと!?この迷路はさっきから一体どうなっておるんじゃ!?」

薮井「い、いくらなんでもおかしいではないか!まるで我々を狙っているかの如く次々とこんなことになるなど!」

鳥飼「とにかく逃げるんだよ!せっかくの金塊もバッファローに殺されたら元も子もねぇんだよ!」

源三達は全員金塊を持ったままバッファローから逃げ回る。

バッファロー「ぶもぉ――――――――!!」

が、バッファローとまともに追いかけっこで逃げ切れるわけもなく、源三達はあっという間に距離を詰められていた。

源三「だ、ダメじゃ――――!こ、殺されるのじゃ―――――!!」

薮井「さ、先に三つの分かれ道があるのだ!こうなったらあそこで別れるのだ!」

鳥飼「そ、そうだな……そうすれば確立3分の1で誰がバッファローに狙われても恨みっこなしだぜ!」

源三「ええい!人生はギャンブルじゃ!ワシは自分の幸運を信じるのじゃ――――――!!」

源三達は意を決して、三つの分かれ道にそれぞれバラバラになって逃げるのであった。各人、自分に幸運が味方することを願いながら逃げ続けるのである!

バッファロー「ぶもぉ――――――――!!」

源三「ひょえ――!!なんでワシがぁ―――――!!」

バッファロー「ぶもぉ――――――――!!」

鳥飼「どわ―――――!!なんでだぁ――――――!?」

バッファロー「ぶもぉ――――――――!!」

薮井「ど、どうなっているのだぁ―――!?」

が、そうは問屋が許さなかった!三人が逃げた方向にそれぞれバッファローが待ち構えており、源三達は来た道を一斉に引き返すしかなかった。

バッファロー「ぶもぉ―――――!!」

三人「「「どぎゃ―――――!!」」」

言うまでもなく、最初に源三達を追ってきていたバッファローも併せて合計4匹のバッファローが源三達を取り囲むことになっていた。

源三「どうすれば良いんじゃ!こいつ等何とかして皆殺しに出来んのか―――!!」

鳥飼「それが出来たら最初からバッファローを殺してるっての!」

薮井「こ、こんな奴ら!全員まとめて鍋にぶち込んで……」

バッファロー「「「「ぶもぉ――――――!!」」」」

もはや完全に追い詰められた源三達3人であった。逃げ道はなく、見るからに苛立っている様子のバッファロー達が源三達に襲い掛かるのは時間の問題であった。

バッファロー「「「「…………」」」」

の、はずだったが、バッファロー達は急に静かになって、大人しくしていた。

鳥飼「な、なんだ?どうなってんだ一体?バッファロー共が大人しくなりやがったな」

薮井「どうしたと言うのだ?」

源三「さ、さてはあれじゃな!ワシに恐れを為して今さらビビりおったか!?」

鳥飼「流石にそれはねぇ!」

薮井「お、おい、バッファロー達が!」

バッファロー達はそのまま全員一斉に逃げ出してしまっていた。

源三「ザマァ見ろ!このワシに向かって刃向かおうなどとは100万年早いわ!ただの牛の派生品どもめが!」


ドシン!ドシン!


源三が威張り散らしていた矢先に、近くから大きな足音が響き渡ってきていた。

鳥飼「な、なんだこの音?なんなんだ一体?」

薮井「軽く揺れているぞ!一体今度はどうなっているのだ!?」

源三「なんでもいいじゃろうが!あのバッファロー共がいなくなったんじゃからな――――――!!」

状況の深刻さをまだわかっていない源三が得意げになっていた矢先であった。そいつが目の前に現れたのが。

源三「……随分と、デカいんですね」

鳥飼「で、デタぁ――――――!!」

薮井「ば、化け物ではないかぁ――――――!!」

足音を出していたのは今までのバッファローとは比べ物にならないくらい巨大な牛であった。

巨大牛「…………」

どっしりとした動きだが、圧倒的な破壊力と存在感で源三達を威圧していた、先ほどのバッファロー達もこの異様に巨大な牛の接近を察して逃げ出したのである。


ずどどどどどどどど!!


源三「キタァ――――――!!」

ある程度、近くまでゆっくりと歩いてきた巨大牛であったが、源三達との距離が縮まってからはいきなり猛ダッシュで急接近する!

薮井「あれにぶつかったら絶対に助からんぞ!」

鳥飼「この巨大迷路はいったいどうなっているんだ――――――!!」

バッファロー達よりも更に危険そうな牛に追われ続ける源三達。荒い息遣いで走りながら源三達を逃がそうとはしなかった。

源三「死ぬのか!?ワシらは死ぬのか!?」

渦巻「わははははっ!裏ルートから取り寄せた異常成長した闘牛に捻り潰されるがいいわ!」


続く!


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