第36話 マスター老師の人生相談室+金塊をめぐり争う老人たち
~マスター老師の人生相談室~
今回は、宮永源三こと、マスター老師が下々たちのちんけな悩みを聞いて、聞いて、聞きまくるそうです。
サラリーマン 男性 34歳からの相談
聞いてくださいマスター老師。僕は職場恋愛と言うのに憧れていて、毎年、新人のOLを楽しみにしているのですが、僕は元来恋人に対する理想が高いせいか、気に入った新人のOLが入ってきても、来年はもっと可愛い娘が入ってくると信じて、その次の年も同じ事を考えての繰り返しで、結局誰とも付き合わないまま入社してから12年近くが経過して、あっという間に34歳になってしまいました。
もうすぐ、新しい社員たちが入ってくるのですが、その中に気に入ったOLがいたら今度こそ積極的にアタックした方が良いのでしょうか?
それとも次の年に掛けた方が良いのでしょうか?
マスター老師からのお言葉
アホか?毎年毎年、次の年に期待することの繰り返しであっという間に34歳じゃと?遅すぎるわ!今更お前の年で20歳そこそこの若い娘に声を掛けたら犯罪じゃろうがドアホ!
良いか、恋愛とはまさにスピード勝負じゃ!気に入った女子がいたら即刻声を掛けまくってゲットするのじゃ!
そして次の年にもっと好みの女子が入って来たのなら、その女子にも声を掛けまくるのじゃ!
そもそも独身の男女には付き合う、別れるの自由があるのじゃ!よって浮気することに何の非も無い!!
高校生 女性 16歳からの相談
マスター老師、自分は高校一年生でソフトボール部に入っているのですが、私の部活には変な規則があるのです。
それはソフトボール部員は原則恋愛禁止と言うモノです。
一応、ソフトボール部の規則を知って入った私ですけど、最近になって好きな男子が出来ました。
だけど、ウチの規則で決まっている通り、恋愛はご法度で特定の男子に好意を寄せていることがバレたらどうなるか分かりません。聞いた話では部活動を辞めさせられた部員も過去にいるそうです。
恋か部活、私はどちらを取ったらよいのでしょうか?
ちなみに、私はもうすぐ2年生になるのですが、未だに補欠で試合に出たことは一度もありません。練習は人並み以上にはやっているのですがどうにも才能に恵まれてないみたいで……
マスター老師からのお言葉
止めちまえ。だってそうじゃろ?練習漬けで試合にも出られない上に恋愛まで禁止されていると言うのに、そんな部活を続ける意味がどこにあるというのじゃ?
ハッキリ言ってお主自身ソフトボールの才能が無いと自覚しておるのならやめた方がお主の為じゃ。
お主がこれ以上ソフトボール部に身を置いていたとしてもハッキリ言って青春を無駄に過ごすだけじゃからな
大学生 男性 20歳からの相談
聞いてよマスター老師。自分で言うのもなんだけどさ、俺って超モテモテなんだよね。俺に思いを寄せる女の子達の為にも付き合うくらいはしてやりたいから何とか無理して4股掛けてるんだけどさ、未だに告白が絶えなくて困ってんだよね~
どうしたら諦めてくれるかな?モテない秘訣って知らない?
マスター老師からのお言葉
貴様のようなモテモテのイケメン男は死ね!!死ね!!死ねぇ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!ぜぇ……ぜぇ……(バタ)
マスター老師が酸欠で倒れたので今回の人生相談はこれまでとさせて頂きます
※前回のあらすじ
宮永兄妹と老害トリオは新たにオープンされた超巨大迷路に挑戦していた。特に源三、鳥飼、薮井の三人はオープンから1週間以内で先着3名のみゴールした場合に貰える金塊に目の色を変えて争っていたが、ここで薮井が狡猾さを発揮した!薮井はこっそりと争いを抜け出して、源三と鳥飼を係員に売って見事に上手く出し抜いたのであった!
☆
薮井「ふははッ!間抜け共め!この私が金塊を確実に手に入れるにはあの連中は邪魔でしかないからな!」
源三と鳥飼が係員たちに厳重に注意されている間に薮井は迷路の中を突き進んでいた。この迷路はただ闇雲に走っていてもゴールにたどり着けるわけもなく、迷路の中にあるヒントや地図などを集めてゴールを目指すのである。源三と鳥飼が出遅れている間に薮井は地図を2枚手に入れていた。これらを集め続けることによって完璧な地図が完成し、ゴールに近づけるというわけであった。
薮井「この未完成の地図によると、このあたりに新しい地図の欠片があるはずなのだがな……」
薮井は入手した地図を見て、新しい地図のありかを目指していたのだった。いずれはゴール地点が書かれた地図が手に入ることを期待して。
薮井「ふふふッ!金塊を手に入れるのはこの私だ……」
まだまだ先は長いにもかかわらずすでに薮井は金塊を手に入れた気分になって、醜く笑みを浮かべていた。
薮井「見ているがいい!金塊を得て金を得た私はいずれかつての地位を取り戻す!そしてあの天才幼女を我が手中に取り戻して私のために再教育してやるのだ!あの天才幼女といえど所詮はまだ10歳の小娘だ!躾けなおすことなど容易いであろう!」
そう、薮井は未にラッキーを天才的な頭脳を利用することを諦めていないのであった。自分がその手柄をすべて得ることで富と名声をまとめて獲得しようと目論んでいるのである!
源三「何がかつての地位じゃボケがぁ―――――――!!」
薮井「げ、げんぞう!?」
が、そんな浮かれていた薮井に対して源三が飛びかかってきていたのだった!
鳥飼「見つけたぜこの野郎!よくも俺を嵌めてくれやがったな!」
薮井「ええい!敗北者共がしぶといぞ!この私の勝ち組人生に貴様らなど必要ない!消えろ!消えろ!」
源三「敗北者は貴様じゃこの落ちぶれホームレスが!貴様などに金塊など100万年早いわ!触れることすらあり得んわ!」
薮井「黙れ黙れ黙れ―――――!あれは私の物だ!私だけの金塊だ!勝手に触れることは許さん!この地図だって……あれ、地図……?」
が、そこで薮井は自分が集めた2枚の地図が無くなっていることに気が付いていた。
薮井「ど、どこだ?私の地図はどこだ!?源三!貴様盗んだのか!?」
源三「し、知らんぞワシは!ワシは知らん!」
薮井は源三がどさくさに紛れて盗んだことを疑ったが、源三もそれに関しては全く覚えがない、しかしそこで二人はあたりを見渡して奴の姿が消えていることに気が付いたのだった!
源三「と、鳥飼!鳥飼どこじゃ!ワシと一緒に薮井を半殺しにしようなどと持ち掛けておいてどういうことじゃ!?」
薮井「ええいそういう事か!アイツめ、源三の馬鹿さを利用して私の集めた地図を横取りしおった丘!許さんぞぉ―――――――――!!」
二転三転する源三、薮井、鳥飼の関係!はたして彼らは金塊を手に入れることができるのだろうか!?
そのころ来牙と絵梨は……
絵梨「来牙くん、これで5枚目の地図だよ~」
来牙「ああ、落ち着いて自分の位置を把握しながら地図を見れば、次にどこに移動すればいいのかが分かるんだ、こうしてれば次の地図も確実に手に入るからな」
既に争いあっている源三たちよりも着実に進んでいるのであった!




