第20.5話 新年あけおめっす!源三に与えられたチャンス?
新年あけましておめでとうございます!
源三「よぉ――――――――――――――――!!2017年あけおめことよろなのじゃ―――――――――!!」
源三は袴姿で新年のあいさつを盛大に始める。
源三「諸君!このワシが主役の『我が家は宮永家』が始まって既に一か月以上経つが楽しんでくれておるかの?そうかそうか!やっぱり楽しいか!ワシって人気者じゃなー――――!!」
源三は照れ隠しなのか、頭を掻きながらヘラヘラと大笑いする。
源三「マジ待ってまだ間もないがすでにワシは色々と活躍して疲れたのじゃ、正直正月休みが欲しいくらいじゃ!そしてついでにお年玉と、可愛い巫女さんと、そんでもっておせち料理が必要じゃな。新年を気合を入れて仕事を始めるには休暇と癒しが必要なのじゃ!」
源三は人差し指を突き立てて自らの我侭な要求を遠慮なく申し付ける。
源三「なんたってワシは主人公!つまりこの作品のVIP!ダーテ○ーハリーで言えばイースト○ッド。ター○ネーターで言えばシュワちゃんじゃ!」
そして自らをハリウッド俳優に例えていた。
源三「そんな大スターのワシに相応しい持て成しを待っておるぞ、みんな楽しみにしておるぞ――――!!」
手を振って声援にこたえる源三……なのだが。
絵梨「お父さん、誰もいないのに一人でなにやってるの……」
来牙「誰も爺さんを労ったりしないからな、一人で大スターになった気分を楽しんでるんだろうな」
絵梨「けど、お父さんが主人公で読んでる人たちはどう思ってるのかな?楽しんでくれてるかな……?」
来牙「俺があの爺さんに負けてるとは思いたくないな……」
☆
前回のあらすじ
元旦の日。源三は神社の参拝(巫女が目当て)も諦めて一日限定のパチンコ&パチスロ店のパチンコ玉半額サービスに乗じて妻の楓から土下座して借りた12000円で勝負に挑んだが呆気なく大敗。もはや負け犬に成り下がるしかないと思われた源三であったが、そんな源三に対して店の店長の一丈が声を掛けるのであった。
☆
源三「なんじゃここは?」
別室に呼ばれた源三、そこにはほかにも多数の客が集められて何かの紙にサインをしていた。
一丈「お客様、実はこの店は金融業も兼ねているんですよ」
源三「な、なんと、つまり金を借りられるのか!?」
一丈「左様でございます」
目を光らせる源三に対し一丈はにっと笑って答える。
一丈「これにより、手持ちのお金が無くなったお客様は元々軍資金の少ない方でも十分な金額の金銭を準備して再び勝負に挑む事が出来るのでございます」
源三「おおー――――!!パチンコやパチスロ店で金が借りられるとは便利なもんじゃのー―――――!!」
源三は利便性に完全に惹かれて、合法か非合法かについては全く気にしていなかった。
一丈「こちらで借りられたお金は10日以内に1.5倍にして返して下されば問題ございません。お客様が一発当てれば問題なく返せると思いますよ」
源三「そうじゃな~、一発当てれば返せそうじゃな~」
源三はさっそく契約書にサインをすることにする。その契約書には借り入れの金額も欄もあり、ここに書いた金額を借りる事が出来るようであった。源三は再び6000発分の12000円と書こうとする。
一丈「お客様、良いんですか?」
源三「ほげ、なにがじゃ?」
一丈「先ほど12000円を注ぎ込んで上手くいかなかったんですよね?それで、次も同じ金額で大丈夫なんですか?」
源三「い、言われてみればそうじゃ!」
一丈に言われて源三は消しゴムで金額を消して今度は先ほどの2倍の金額である24000円と書いていた。
源三「これで頼むのじゃ――――――!!」
一丈「はい、速やかにご用意させて頂きます」
源三「ふぉふぉふぉ、これで再び勝負なのじゃ!一発当てて今度こそスッキリした気分で正月をバカンスしてやるのじゃ――――――!!」
源三の正月はどうなるのか?続く!




