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第17話 探し出せサンタ詐欺師の女!被害者の会結成!

前回のあらすじ


クリスマスイブの日に源三の前に現れて幸福を運んできたクリスマスガール!しか~し!彼女は何と源三にプレゼントと称して胡散臭い壺を10万で売りつけた詐欺師なのであった!その話を聞いた楓は静かに激怒し源三に壺を返すまで家に入れないと締め出してしまった!そして、被害者は源三だけでなく鳥飼もいたのであった!



源三「なるほど、これはクリスマスを利用したあくどい詐欺だったわけじゃな……」

鳥飼「ああ、俺達はまんまと嵌められたわけだ……」

同じ被害者同志となった源三と鳥飼はどうやって壺を返して10万円を取り戻すかを相談していた、しかし二人とも例の詐欺師サンタの名前はおろか居所も聞いていないのでどう探せばいいのか見当が付かない。手がかりの無いまま源三と鳥飼はブラブラとして、結局イブの夜を男二人で過ごしたのであった。そして二人ともそのまま一晩が開けたのである。





鳥飼「っちくしょ―――――――!!何でイブの夜とクリスマスの朝の日に俺は源三と過ごしてんだよ――――!!」

源三「ワシだって不服なのじゃ!こんな日はサンタのコスプレをしたピチピチしたギャルと一緒に一晩を過ごしたかったわ――――――!!」

源三と鳥飼はお互いにもはや価値の欠片すら感じない壺を抱えたまま喚き合っていたのだった。12月25日、クリスマス当日の早朝から老人二人が醜く争う姿は否応でも目立つ。

源三「そう、サンタのコスプレをしたピチピチギャル……」

鳥飼「自分で言ってて思い出してんじゃねぇよ!」

源三は自分の口でサンタコスプレのピチピチギャルなどと言って、昨日のサンタ詐欺師の事を思いだしていたのだった。

???「ふぉっふぉっふぉ――――――!!この私にもクリスマスが来たのだ!神は私を見捨てなかったぞぉ――――!!」

そんな源三たちの耳に下品な老人の声と思わしき歓喜に満ちた声が響き渡って来た。

源三「何処のどいつじゃ!ワシらが苦しんでいると言うのに!」

鳥飼「なにが神は私を見捨てなかっただ!俺達はサンタクロースの罠にかかって救い何て無いっての!」

その声の主は源三達から見て背を向けている状態で、見るからにみすぼらしい格好でホームレス風の姿だった。源三は苛立ちそのホームレス風の男に絡む。

源三「やかましいのじゃ貴様!朝からクリスマスクリスマスとなんなんじゃ―――!」

が、源三はそのホームレスの姿と手に持っているものを見て二重の意味で驚愕する事になるのである!

源三「ん……?貴様の顔はどこかで見たような気がするのじゃが……ってその壺は―――――!!」

鳥飼「俺達の持ってる壺と同じじゃねぇか――――――!!」

なんとそのホームレスの老人も源三や鳥飼と全く同じ壺を持っていたのであった!

ホームレス「な、な……き、貴様はあ、あの時の……!!」

そしてホームレスの老人も源三の顔を見てまるで親の仇を見るかのように怒りに満ち始めていた。

源三「ほげ?やっぱりワシはお主と何処かであったらしいが、思い出せんのじゃ~、誰だっけ貴様?」

だが、源三の方は覚えはあるが誰だったかまでは思い出す事が出来ない。その源三の態度を見てホームレスは怒りがピークに達する。

ホームレス「思い出せないとは何様だー――――!!私は10年前に貴様のせいで失脚して、今やホームレスの身なんだぞぉ―――――――!!」

源三「おおー――――――!!そうじゃったか!お主は10年前に天才赤ちゃんが生まれた病院の院長じゃったか!みすぼらしい姿になっておったから忘れておったわ~」

そう、このホームレスの老人の正体は10年前に天才赤ちゃんとして騒がれたラッキーが生まれた病院の院長なのであった!あれ以来ホームレスは源三を自分の失脚の元凶と見なして憎み続けていたのだった!ところがその元凶の源三は自分の事をロクに覚えておらず、怒りが頂点に達したのだった!

ホームレス「返せ!私の栄光の日々を!せめてあの天才児を私の元に返せぇ――――――――!!」

源三「なにを!?汚職院長の末路などどうあがこうと分かりきっとるわぁー――――!!」

ここで、源三はホームレス、元院長と壮絶な大喧嘩を始めるのであった!

鳥飼「お前ら何があったか知らねぇがそんな事やってる場合か――――!!」





薮井やぶい「つ、つまりなにか!私はそのサンタガールにイブの日に騙されて10万円で無価値な壺を買ってしまったと言うわけか――――――!?」

鳥飼「気の毒だが、アンタも俺らと同じようにまんまと騙されたってわけだ」

しばらくして、鳥飼との話し合いによって元病院の院長のホームレス、本名『薮井やぶい五三男ごみお』は自分がまんまと騙されてなけなしの金を搾取されてしまった事を知ったのだった。

薮井「な、なんと言う事だー――!!あの十万円は私が最後の財産であるロレッ○スの腕時計を売った金だったのだぞ――――!!」

源三「ぎゃははははっ!!相変わらずのバカっぷりは治っておらんようじゃな!貴様がホームレスに転落するのは必然と言うわけじゃ――――!!」

薮井「黙れ――――!そう言う貴様だって騙されてるだろうがこの老害が!!」

源三「誰が老害じゃボケェ―――――――!!」

源三に笑われて激怒した薮井は再び源三と喧嘩になりかけるのである。

鳥飼「オメェら騙された奴同士で争ってどうするってんだよ!金を取り戻すにはあの女詐欺師サンタを捕まえるしかねぇ!」

源三「ちっ!コイツと組むのは気に食わんが休戦じゃ」

薮井「このエリートの私がなぜこんな……ええい!やむ追えんわ!」

こうして、源三、鳥飼、薮井、三人の騙され老人達による被害者の会が結成されたのであった。

鳥飼「俺と源三は昨日の夕方頃に騙されたわけだが、薮井、オメェが騙されたのは何時頃だったんだよ?」

薮井「今朝だ、だいたい1時間くらい前であったな」

源三「ほんのついさっきではないか!!」

既に一晩経っている源三と鳥飼と違い薮井が騙されてのは僅か1時間ほど前でまだそのサンタがそばにいるかもしれないと言う事である。

薮井「この10年間全く良い事なしの私の目の前にピチピチとしたナイスバディのサンタギャルが現れた時はそれ自体がクリスマスプレゼントかと思ったのだ……」

その当たりはまるで源三や鳥飼と一緒であった。この二人もサンタを見た瞬間に頭のネジが吹き飛んで浮かれまくっていたのである。

薮井「そのサンタから10万円で匠の壺をプレゼントすると言われた私は、買わされているなどとは全く思う事なく、最後の財産である腕時計を早朝から無理矢理質屋に駆け込んで売って金にして壺を買ったのだ……」

源三「う~む、あの女詐欺師サンタはどうやってターゲットを決めておるんじゃ?」

鳥飼「俺達の共通点はそうだな、まずは年齢が近い、全員60台だよな?俺は68歳だ」

源三「68歳じゃ」

薮井「私も68歳だ」

なんと、薮井を含めて全員が68歳であった。

鳥飼「認めたくはねぇが……全員クリスマスに長年良い思い出はねぇよな?」

源三「思い出すの~、去年のクリスマスはスーツを着て聖夜の夜に浮かれている娘に声を掛けたらバカデカい外人の男にキャメルクラッチをされたんじゃ~」

薮井「去年のクリスマスはサンタの格好をしてティッシュ配りのバイトだった、あの事件が切っ掛けで病院絵の再就職はおろか他の定職にもつけない状態だからな」

鳥飼「ああ、俺は確か去年のクリスマスは良い女に声かけられて気分良くして店に誘われたら、ぼったっくりバーだったんだよな~」

三人「「「…………」」」

三人は自分達のクリスマスの悲惨な思い出を思い出して、揃って意気消沈するのだった。

薮井「他に何か共通点が無いか探してみないか?」

鳥飼「ああ、そうだな……あのサンタ詐欺師は俺が家で一人の時に来やがった」

薮井「私もだ!と言っても私の住んでいる場所はテントだがな……」

源三「ワシも一人じゃったぞ、家に猫がおるくらいじゃったわい」

そう、三人とも自宅に一人でいるときに狙われていたのであった。

源三「何故奴はワシらが家に一人でいるころだと気が付いたんじゃ?監視でもしておったのか?」

鳥飼「いや、それ以前に最初から独り身の男を狙ってやってるんじゃねぇか?」

薮井「そうだ!きっとそれだ!」

源三「ほ、ほげ?」

鳥飼の指摘に対して源三だけはピンと来なかった。

鳥飼「考えてみやがれ!俺は10年以上前に仕事を辞めて無職になったのが原因でずっと離婚してバツイチになってんだよ!だから今は一人暮らしだぜ!」

薮井「私もだぞ!私もあの10年前の騒動が原因で妻からは逃げられている!」

鳥飼と薮井は完全に自分達が独り身である事を調べられたうえで狙われたのだと確信しきっていた。

薮井「さらに言えばあのサンタ女は私たちがバツイチであることまで知っていたのだ!」

鳥飼「そうに違いねぇ!クソが!いい歳して妻に愛想尽かされて、独り身になった男の弱みを狙うなんて許せねぇぜ!」

源三と薮井はサンタのコスプレをした女詐欺師に対して怒りが込み上げるのであった!

源三「あの~、ワシは今でも離婚しておらんし、妻とも一緒に暮らしておるんじゃが~……」

鳥飼&薮井「「…………」」

源三の発言に鳥飼と薮井は白い目を向けた状態で振り向く。

源三「じゃから~、独り身のバツイチ男を狙っているという考えは当てはまらんのではグホォ!」

源三の首に鳥飼と薮井のクロスラリアットがさく裂したのだった!

鳥飼「なんでなんだよ!俺らが妻に愛想尽かされていい歳扱いて独り身になっちまったのになんでオメェだけまだ既婚者でいられるんだウオラァ―――――――――!!」

薮井「そもそも妻に逃げられたのも貴様が原因だと言うのに何故貴様は妻に逃げられんのだぁー―――!!」

源三「ぎょえ―――――――!!や、やかましい!そんな事は知らんわぁ―――!!」

しばらくの間、鳥飼と薮井による源三の袋叩きの刑は続くのであった。





鳥飼「とにかくだ、サンタの格好をした女で聞き込みしてみようぜ、まだそんなに時間が経ってねぇからな」

薮井「そうだな、幸いにも私たちはまだ顔を覚えている、偶然にでも見つかりさえすればスグに捕まえられるはずだ」

源三「貴様ら散々好き放題しておいて何を格好つけて話を進め取るんじゃボケクソめがぁ―――――――!!」

こうして、本格的に三人は自分達にツボを売りつけたサンタ女を探す事にするのだった。

薮井「お主!この辺りにサンタの格好をした女はいなかったか?」

男性「ああ、いるよいるよ」

なんといきなり心当たりのある人物を発見してしまう!

鳥飼「ど、どこだよ!サンタの格好してる女は何処にいやがるんだ!?」

鳥飼も必死になってその情報を詳しき聞き出そうとするが、その男性から聞き出せた答えは実に拍子抜けする答えであった。

男性「その辺に一杯だよ」

三人「「「は?」」」

男性「ほら、今の時期ってクリスマスシーズンだからさ、どこのお店とかでも女の子がサンタの格好してバイトしてるじゃんか」

三人「はっ!!」

そう、今はまさにクリスマス真っ只中!サンタの格好をしている女と言うのはその当たりにいくらでもいるのである!ただのコンビニ店員も!喫茶店のウェイトレスも!あちらこちらにサンタコスプレの女がいる状態なのであった!


どうする被害者の会!?

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