第85話 鍋でパーティー+助っ人はどうなる!?
~鍋パーティーをやろうとして~
翔「鍋ってのは夏に食っても美味いもんだな」
鳥飼「だろ?普段は美味くねぇ食材でも鍋にすると美味いから不思議だよな~」有紗「まぁ、アタシも嫌いじゃないよ、鍋を囲むの。余った食材とかを一気に使えるかっていう理由でお母さんが良く作るけどね」
何故か知らないがこの三人は鍋をやる事になっていた。
翔「くずきりも鍋に入れると美味いんだよな。元は味の無い食い物だってのに女子共もダイエットに良いとかでやたら鍋にくずきり入れる奴がいるからな~」
翔はザルに入ったくずきりを運んでいる。くずきりの他にも鍋のメインである牛肉も翔が運んでくる。
下呂坂「ゲロゲロオゲェ―――――――!!」
翔「うおッ!」
そんな翔の足元に何故かその場にいた下呂坂が嘔吐をする。翔はとっさに避けるが勢い余ってしまって。
べしゃっ!
翔「やっべぇ……」
くずきりと牛肉を同時に落としてしまっていた。
下呂坂「うえぇ~、外で吐こう」
そして下呂坂は役目を終えて外に出ていく。残された翔は目の前で床に落としてしまったくずきりと牛肉を呆然と見つめる。
有紗「アタシ、イカとタコ持ってきたんだよね」
鳥飼「魚介類も良いが、メインはやっぱり肉だろ。落とすんじゃねぇぞ翔」
翔「ああ……」
翔は自分の身体を盾にして落とした牛肉とくずきりが見えないようにしていた。そして翔はまとめてあった古い新聞紙に目を付ける。あれで隠そうと思った翔だった。
有紗「翔くん、何してんの?」
翔「お……」
が、新聞紙を被せる直前を有紗に見つかってしまった。
有紗「…………」
無残に床に散らかったくずきりとメインの牛肉を見つけて有紗は呆然と目を細めて翔を見る。それに対して翔は床に両手を付けて自分の顔を床に落とした牛肉とくずきりに近づける。
翔「お、オエェ――――!ってな!」
有紗「なにがオェェ―――――じゃコラァ―――――!」
翔「俺様は吐いてねぇがマジで下呂坂がいて俺様の足元に下呂吐きやがったんだよ!」
有紗「んな言い訳通じるかボケコラァ!オメェの血は何色だぁ―――――!!」
メインの牛肉を台無しにされた有紗は怒りのまま翔にもう突進するが。
下呂坂「ゲロゲロオゲェ―――――――!!」
有紗「うわぁっ!」
足元にまたしてもいつの間にか現れた下呂坂がゲロを吐いて有紗はとっさにその場で飛び退く。しかし勢い余って片手に持っていたイカとタコの入った皿を離してしまい。
ボトボト!←イカとタコを落とす音
ぐちゃっ!←有紗が自分の足でイカとタコを踏む音
有紗「…………」
翔「…………」
下呂坂「やっぱり外で吐こう……」
牛肉とクズキリに続いてタコイカまでもが悲惨な状態と化してしまっていた。
鳥飼「って、オメェら一体何してやがんだ!」
翔「お、オェェ―――――!!なんてな!」
有紗「ウエェ―――――!なんちゃって!」
鳥飼「変な誤魔化し方してんじゃねぇぞ!鍋の食材の半分が使えねぇじゃねぇか!」
翔「元はと言えば下呂坂がゲロしたからだよ!アイツを殺せよ!」
有紗「あのゲロ野郎は何処行ったぁ!乙女の足元に下呂吐いたあの野郎の腹を引き裂いてゲロなんて二度と出なくしたるぞぉ!」
鳥飼「オメェらさっきから妄言並べてんじゃねぇぞ!どこにそんなのがいるんだおい!下らねぇこと言ってねぇで床に頭擦り付けて言う言葉は分かってんだろうなぁ!」
鳥飼の怒声は凄まじい勢いだった。口から唾が吹き出る程に。
ぴちゃ←鳥飼の唾が手に持っている野菜に飛び散る
鳥飼「…………」
翔「…………」
有紗「…………」
最後の食材であった野菜すら目の前で汚れた事を三人は直視して沈黙する。
鳥飼「ほら見ろ!下呂坂なんていねぇだろうが!」
翔「そりゃアンタは自滅だからな!自分の唾で自分の野菜に盛大にぶっかけてんじゃねぇか!」
有紗「女子高生の唾のかかった野菜食いたがる変態ならいるかもしれないけど中年オヤジの唾のかかった野菜なんて変態でも食わねぇんだよ!」
三人の争いは数十分にわたって続く。そしてその結果……
有紗「炊いてあったご飯を食べるしかないね」
翔「その上にレトルトカレーを掛けるか。鍋パーティーが三人でレトルトカレー食うだけになっちまったぜ」
鳥飼「てか本当に下呂坂なんていやがったのかよ?お前らも自滅じゃねぇんだろうな?」
たがいに文句を口にしながらレトルトカレーの料理をする。
有紗がご飯を御皿に入れて、鳥飼がカレーを鍋で温める。翔がスプーンと水を用意するだけの何ともお手軽な食事の準備となってしまっていた。
有紗「ご飯は大体こんな感じで良いかな?」
有紗は三人の皿にご飯を盛り付ける。
翔「オイオイオイ、なんかご飯の盛り付けおかしくねぇか?」
有紗「は、何がおかしいの?」
翔が有紗が盛り付けたご飯に対して口出しをする。
翔「俺様の御飯だけ少なくねぇのか?」
有紗「少なくないよ、変ないちゃもんつけてんなよ!」
翔「いや、絶対に少ねぇぞ!ちょっと俺様によく見せて見ろって」
有紗「近付くなって!」
水の入ったグラスを乗せたおぼんを持った翔が三人分のライスを乗せたおぼんを持った有紗に近づいて迫る。翔は自分が運んでいる水がぐらぐらと揺れている事に気が付かず。
ガシャン!
有紗「うわぁ―――――!!」
翔「げっ、ライスが!」
翔が運んでいた水が有紗の運んでいた水に思いっきりかかって水浸しのライスになってしまった。
有紗「それよりもアタシの心配をしろよ!どうしてくれるんじゃ――――!!」
コップ3杯の水の内、一杯は有紗に思いっきりかかって有紗も水浸しになっていた。
鳥飼「おいおいなんだよこれ!オメェら何してやがる!これじゃカレーライスにならねぇだろうが!」
そこにカレーのルーを暖め終えた鳥飼が騒動を聞きつけてやってくるが既に時遅しだった。
※源三と貞治はバスケで決着をつけるためにメンバー集めをしていた。残り一人のメンバーを求めて小学校のバスケチームの試合を見て、勝ったチームのエースを加えることに決めていたはずだったが。源三はなんと負けたチームの少女をスカウトしてしまった!一体どうなるこの決着!?というか、この話をいつまで引っ張るのだ!?
☆
源三「ワシのチームに助っ人として入ってくれ、ワシらにはお主の可憐なプレーが必要なのじゃ、ぜひともわしのチームの柱になってくれ!」
散々負けたチームを貶した源三だったが、負けたチームの選手にかわいらしい少女を見つけたことで、源三はその少女を助っ人としてスカウトしたのだったが。
少女「調子のいいこと言うな!私たちのこと散々バカにしておいて、入るわけないじゃない!」
バチーン!←少女のビンタ
源三「痛いけど気持ちいい!」
小学生の女の子に盛大にビンタを食らった源三であった!
少女「みんな、こんなおじいさん無視して行こう」
少女は源三を蔑んで、その場を後にしようとしていた。
貞治「待ってくれ!」
が、そんな少女を貞治が引き止めたのである。
少女「何ですか?」
少女は貞治に対しても不快そうな表情で目を向ける。
貞治「君の知り合いでもっと強い人がいるんなら」
少女「知らないわよ!!」
こうして助っ人の募集には失敗したのだった。
☆
鳥飼「そもそも、なんでお前らはバスケをやることになったんだよ?」
バスケをやっていた子供たちが去ったあと、鳥飼は今まで言いそびれていた疑問を口にしていた。
薮井「そうだ、私たちはそもそもなんでお前たちがバスケをやるなどと言い出したのかがわからない」
薮井も不満を感じていたのでその疑問を口にする。
源三「ああ、決着をつけなくてはならんのじゃ、ワシと貞治君でな」
貞治「ああ、僕は僕のプリンを勝手に食べた源三君と決着をつけなくちゃ気が済まないんだ!」
鳥飼&薮井「「…………」」
その話を聞いた鳥飼と薮井は閉口していた。
源三「ワシは負けんぞ――――!」
薮井「僕だって絶対に勝つからな――――!」
源三「その為にもまずは残り一人のメンバーを集めるのじゃ」
薮井「そうだね、5人いないとバスケ出来ないしね」
鳥飼と薮井は一気に苛立ちと怒りが高まっているのを感じる。
鳥飼「おい、お前らが決着つけるのになんでお前らが同じチームなんだ?」
源三「ほげ?」
薮井「お主らの決着をつけるための勝負ならそれぞれのチームを組まなくてはならんだろう……」
貞治「ああっ!」
源三と貞治にそこを指摘されて二人は漸く気が付いたのであった。
源三「そ、そうじゃった!わしのチームと貞治君のチームで併せて10人必要なんじゃった!」
貞治「そうだよ!大変だ!あと1人どころか後6人だよ!大変だよ!」
源三「と、とにかく、この鳥飼と薮井はお主にくれてやるのじゃ!」
貞治「いやいや、勘弁してよ。この二人はそっちで引き取ってよ!」
今頃になって当たり前のことに気が付いた挙句、未だにバスケでの決着をあきらめておらず、そればかりか二人して鳥飼と薮井を相手に押し付けようとする源三と貞治に対して……
鳥飼「死ねおめぇら――――――!!」
薮井「命は無いと思え―――――!!」
言うまでもなくキレたのだった^v^
完




