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第84話 5人目はいったいどうなるの!?+挟まった源三

源三「いや~、ワシとしたことがまさかリアルポリスが現れるなんて予想だにしておらんかったのじゃ」

楓「警察に呼ばれた時は本当に面倒くさくて仕方なかったですよ」

来牙と絵梨と小鳩の朝食から30分そこそこ経過して源三と楓が家に帰宅した。源三は自らの恥さらしを適当に笑って流していたが付き合わされた楓にとっては迷惑でしかないだろう。

源三「そして絵梨よ、お主はなぜウェイトレス姿なのじゃ?かなり可愛いではないか」

絵梨「一応ありがとうね……」

源三は絵梨のウェイトレス姿をジロジロと眺めて嬉しそうに表情を歪めるが絵梨は嫌な顔をするのを我慢して適当に相手をする。

源三「さてはワシにご奉仕したくてウェイトレスさんになったのじゃな?」

絵梨「違うよ。来牙君にご奉仕するために決まってるじゃん」

源三「このリアル妹萌えめが!」

小鳩「アタシもウェイトレスになろうかな?」

源三「ワシの為にか!?」

小鳩「来牙の為に」

源三「来牙何て死んでまえ!」

それでも絵梨は源三の都合のいい考えを肯定することは決してなく本人を前に堂々と来牙の為だと言い切り、小鳩からも軽視されてしまっていた。

来牙「婆ちゃんも朝飯まだなんだろ?何か用意できてるのか?」

源三「このワシを無視するのか貴様は!?」

昨日の夜から散々飲み歩いた源三はまだしも。楓は朝食をまだ食べていないのでその辺りを聞いてみることにする。

楓「気にしなくても大丈夫だよ。帰る途中にコンビニによってパンを買ってきたからね」

絵梨「そっか、朝ご飯はゆっくり食べたいのに大変だったね」

絵梨としても自分の手作りの朝食は楓にも食べてもらいたいようだったので本気で残念そうに見せる。

絵梨「それじゃあせめてトマトスープだけでも食べてよ。ほんの少し余ってるから食べきっちゃっていいよ」

絵梨はトマトスープを若干作り置きしているので未だにお椀一杯程度のスープは残っていた。

楓「そうかい、なら絵梨の厚意に甘えて美味しくもらうとするよ」

源三「ふぉふぉふぉ。流石絵梨は気が効くのじゃ」

来牙「婆ちゃんの一杯分しか余ってないけどな」

源三「なんじゃと!?」

その一杯は絵梨が楓の小さいお椀によそって丁度無くなったみたいだった。そして楓はわざわざ残して作ってくれた絵梨のスープを美味そうにゆっくりと啜るのだった。

源三「おのれこのような屈辱は初めてじゃ!」

小鳩「いやいや、今までにも何度もあったじゃんか」

源三「かくなる上は……挟まってやるのじゃ!」

来牙「は?」



※宮永源三の挟まった源三!



世界一の人口を誇る中華人民共和国では頻繁に狭い場所に入り込んだ挙句に脱出不可能となりレスキュー隊などに世話になるケースが後を絶たない。そこで今回は、日本でも起きた狭い場所に入り込んでしまったトラブルを超密着取材してみたのだ!



ケース1……ドラム缶の中で



絵梨「って、いきなりお父さんが狭いドラム缶に挟まってる!」

源三「…………」

来牙「いきなり何やってんだ?」

宮永源三は細くて人が入るには狭すぎるドラム缶に挟まっていた。

小鳩「丁度お腹周りのところがつっかえて出られなくなっちゃってるんだね」

源三「…………」

楓「一体何でこんなおバカな事をやり始めたんですか?」

妻の楓に事情を聞かれるが源三は黙って応えようとしない。

来牙「あ、口にガムテープ貼ってるみたいだぞ」

絵梨「だけど顔はドラム缶の中に入ってる状態だから取れないよ」

そう、源三の身体は上半身から丁度腹回りの辺りがドラム缶の中に入った状態なのである。腹回りから下半身がドラム缶から出ている状態なので一応自力で動く事は出来る。

小鳩「引っ張れば抜けるかな?」

来牙「力づくだと意外と抜けにくいからな、滑りを良くしよう」

そう言いながら来牙が持ってきたのは工場などで使われる滑りを良くする油だった。

来牙「これをドラム缶の中に入れるんだよ」

来牙はそんな油を躊躇無く一気に流し込んでいた。

源三「な、何するんじゃボケェ!」

絵梨「あ、初めて喋ったよ」

楓「大声を出す元気くらいはあると言う事ですね」

ドラム缶の中に油を盛大に入れられた源三の身体は当然どろどろの油塗れになる。

絵梨「よし、今の内にドラム缶を引っ張るんだね」

源三「のおぉ……!」

脂で滑りが良くなったドラム缶を絵梨の力でどうにか引っ張って源三は脱出に成功する。

源三「ふぅ……危機一髪じゃ」

こうして源三は無事にドラム缶から生還することに成功したのだった。しかし、源三の挟まったシリーズはこれでは終わらない。



ケース2……壁と壁の隙間に



源三「…………」

来牙「どうやって入ったんだ?」

源三「挟まってしまったのじゃ」

小鳩「だからどうして!?」

ドラム缶の次は壁と壁の隙間に挟まって動けなくなっている源三に小鳩と来牙は苛立ちを見せながら訪ねる。

源三「あれ、絵梨はどうしたのじゃ?」

小鳩「もう知らないってさ」

源三「なにぃ!ワシの事を心配してくれないのか!?」

来牙「さっきのドラム缶から出すのでもうウンザリしたんだろうな」

源三としては絵梨に助けてもらえる事が楽しみだっただけにショックで目を大きく見開いていた。

源三「早くここから出してくれなのじゃ!」

来牙「最初からこんな隙間に入り込むな」

小鳩「例の如くお腹が主に挟まってるんだね」

来牙「そうか、だったらしばらく飲まず食わずの状態にして痩せさせれば出られるかもしれないな」

源三「ド阿保!餓死するじゃろうが!て言うか腹が減った!飯を食わせてくれ!」

小鳩「これ以上太ったら余計に出にくくなるのに」

このような状態であるにも拘らず源三は食事を口煩く請求する。

源三「肉汁がたっぷりのハンバーグを食わせてくれなのじゃ」

来牙「肉汁だけで我慢しろ」

源三「そんなのはハンバーグとは言わん!そもそもワシにダイエットなどをさせて脱出などが無理なのじゃ。壁をぶち壊して出さんか!」

助けを求める立場の源三だがその態度は命令するかの如く横暴だった。

来牙「それじゃ、ご希望に応えて壁を壊すか」

小鳩「どうやるの?」

来牙「トラックでもツッコませればどうにかなるんじゃないか?」

源三「殺す気か!!」

来牙「だったらタンクローリーでも突っ込ませるか」

源三「死ぬじゃろうが!」

横暴な源三に対して来牙は源三の命を顧みない提案を次々と出して源三を怒らせていた。

小鳩「これはもう、地道に壊すしかないね」

来牙「ドリルとかでも使って地道に壁を壊すのか、時間がかかりそうだな」

源三「とほほ、ちゃっちゃと助けてもらうはずじゃったのに……」

自らがやらかした事でとんだ時間を食う事になった源三だったが、これにて懲りるような源三ではなかった。



ケース3……タンスに



源三「…………」

今度はタンスに入った結果挟まって出られなくなった源三だった。

小鳩「…………」

来牙「…………」

流石に来牙も小鳩ももはや二人とも全く口を開かなかった。

源三「出してくれ、これではタンスから出られんのじゃ」


ガチャガチャガチャ←無理矢理閉める来牙


源三「こ、こら!何をするんじゃ!ワシは挟まっておるんじゃぞ!痛い痛い痛い!止めんかぁ―――――――――!!」


どぽぽぽぽぽ←夜間のお湯を流し込む小鳩


源三「あっちっちぃ―――――――――――!!こ、小鳩ちゃん、気は確かか!?挟まって身動きの出来ない老人に血も涙もないのか!?」

普段は老人扱いされると偉そうに怒って威張り散らす源三だがこういう時は自身を老人と言い張れるのだった。


ぐちゃ←源三の顔にパイをぶち込む来牙


源三「古典的なドッキリみたいな真似をするでないわ!食べ物を粗末にし負って愚か者め!」

顔面がパイでドロドロでもはや目を開けていられない源三は目を閉じたまま見えない来牙を怒鳴り散らす。


ジュボッ←源三の髪にライターで火を付ける小鳩


源三「アッチィ――――――――!!あっちあっちあっちぃ―――――――――!!ら、来牙貴様ぁ――――――!!わ、ワシの髪の毛が燃えるじゃろうがぁ――――!!」

実際には小鳩が火を付けているのだが目が見えない源三はこれを来牙の仕業だと思い込んで怒鳴っていた。

来牙「行こうか」

小鳩「そうだね」

源三「ワシを助けんかぁ――――――!!」

こうして源三はタンスに挟まって出られなくなってしまったのだった。果たして一体誰が源三を助け出せるのか?宮永源三救出部隊を大募集!皆で挟まった源三を助け出そう!



応募資格:10歳~18歳の少女。

事前に全身の写真と顔写真を送ること。



源三「ワシを助けてくれる勇敢なる少女達よ!今すぐお主らの救出を待っておるのじゃ!頼んだぞ!」



※前回のあらすじ


バスケをやるためにメンバーを集めている源三と貞治。鳥飼と薮井を加えたのだったが、最後の一人がなかなか決まらないのであった!

鳥飼「5人目、どうすんだ?」

薮井「正直、私と鳥飼も全くやる気が出ないのだがな……」

源三「何を言っているんじゃ!まだまだ希望はあるじゃろうが!」

鳥飼「どこにだよ?爺だらけのバスケチームにいきなり入って参加する奴なんているのかよ?」

貞治「困ったね……決着をつけるためにもどうしても5人目が必要だっていうのに、これじゃ、このまま決着がつかないじゃないか……」

話し合ってはいるが、5人目に全く当てがない源三たちであった。最初からやる気のない鳥飼と薮井はすでに諦めモードである。

貞治「いっそのこと、その辺のバスケ小僧を100円くらいで雇ってみる?」

源三「そうじゃ!それはいいかもしれんぞ!ガキなんぞ100円で十分じゃ!」

貞治の出した意見に源三も意気揚々と同意する。

鳥飼「だったら、近くに小学生のバスケチームの試合があるからよ、行ってみるか?」

源三「うむ、勝ったチームのエースを100円で雇うのじゃ!」

こうして源三たちは小学生チームのエースをスカウトしに行ったのだった。





審判「試合終了!ベイブスターズの勝ち!」

源三たちの目の前で丁度小学生チーム同士の試合が終わったようであった。

男児「おっしゃ―――!勝ったど―――!!」

男児「ああ、俺たち絶好調だぜ!」

勝利したチームの少年たちが勝利に湧き上がっていた。一方、負けたチームの少年達は悔しげな様子である。

男児「くっそ~、俺があそこで3ポイントシュートを決めていれば~」

男児「いや、6点差なんだから、決めたとしても負けるだろ」

貞治「ちょっと君たち良いかな~?」

そこに貞治がさっそく声をかけていた。

男児「ん、なんだよ爺さんたち?」

が、先に反応したのは負けたチームの少年達だった。

源三「敗北者どもに用などないわ!散れ!散れ!」

が、最初から勝ったチームにしか用のない源三は負けたチームの子供たちに対して過剰に高慢に出ていた。

男児「な、なんだよ!いきなり現れて!」

源三「ワシが用があるのはそっちの勝ったチームじゃ!そっちのキャプテンは誰じゃ――――――――!!」

勝ったチームに声をかけるが、いきなり表れた偉そうな老人達に勝ったチームの子供達も戸惑い、誰も名乗り出ない。

男児「おい爺!今の謝れよ!」

男児「お前なんかに偉そうに言われてたまるか!」

一方源三に馬鹿にされたチームの少年たちは源三に食って掛かっていた。

源三「鬱陶しい負け犬小僧どもめ……」

源三は後ろから怒鳴ってくる負けたチームの子供たちを追い返そうと後ろを振り返った時だった。

少女「さっきの取り消してください!確かに負けたけど私たちだって本気で戦ったんですから!」

負けたチームの中に一人だけポニーテールの髪型の少女がいたのであった!

源三「ワシのチームに助っ人として入ってくれ」


続く!

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