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第十三話 四度目の油断


 ◇

 スポーツ大会二日目の天気は、昨日よりも曇りいつ雨が降りだしてもおかしくない空模様だった。

 時折吹く風も冷たく、少しでも動いていないとすぐに身体が冷え、動きが固くなってしまいそうだ。

 今日の第一試合、準決勝は俺のクラスだった。サッカー部はあまり居ないが、堅実に試合を進めここまで残っていたようだ。それとも、相手が弱かったのだろうか。

 若しくは、サッカーにそれほど力を入れていなかったのかもしれない。

 二日間に分けて行うため、下手をすると一日目でクラスの試合が全て終わってしまうこともある。ようするに全競技で早期に敗退した場合だ。

 その為、運動神経が良い運動部をある競技に集中的に投入するクラスも珍しくない。

 二日目全て応援だけというのは…流石に学校に来るモチベーションも下がるというものだ。

 中には運動が嫌いで、挙って負け試合に参加したがる生徒も居るようだが、そういった連中は今も教室でカードゲームやら携帯ゲームで遊んでいることだろう。




 試合前、自分のクラスのスタメンを見ると、どうやら俺のクラスは運動部をこのサッカーに集中投入しているらしい。本職のサッカー部に加えバスケ部、陸上部、バレー部も完備している。


「さてと、俺らはベンチスタートだ。後半に出番があることを祈ろうぜ!」

「昨日あれだけ動いたのに、まだ動き足りないか」

「サッカーはどれだけやっても飽きねぇよ」


 相手チームの偵察から戻ってみると、なぜかベンチスタートなのにも関わらず、半袖短パン姿の馬鹿が居た。

 こいつ、最近馬鹿さ加減が増したか…?


「これに勝ったら今度はうちのクラスだ…」

「順当に行けばそうなるだろうな」


 幸宏や夕紀のクラスはサッカー部が多い上に、元キャプテンが居たりかなりの強敵だ。


「普通の授業じゃ同じクラスってだけで同じチームに分けられて仕方なくあいつらと組んでいたが…っ!」

「サッカー部を倒してこそ面白い!」


 幸宏の声に周りのチームメイトも賛同していた。まあ、俺も同じ気持ちだが…。

 それでも、次対戦する俺のクラスに勝った気で居るのはどうしたものだろうか。ほら、向こう側で俺を睨んでる睨んでる。こりゃクラス戻ったら一騒動あるな、憂鬱だ。





「どうしたどうした!攻められてるぞっ!!!」


 試合は思った以上に苦戦を強いられていた。目前で無視された腹いせだろうか、我がクラスの男どもは皆ヤル気満々だった。その上時々俺と幸宏を挑発してくる為、いちいち馬鹿をなだめるのも大変だ。





 前半が終わり1対1の同点。なんとか一点返したが、以前ボール支配率は向こうが上だろう。終始攻められ、前半終了間際ほぼキラーパスに近いスルーパスから、奇跡的に1点を取れたようなものだ。


「さて、向こうは依然体力気力共に十分って感じだね~」


 ゴール前で祐也の周りに集まる。どう見ても後半メンバー交代になりそうだった。向こうは全員運動部。基本的にメンバーが帰宅部や文化部な俺達とは体力面で差が出てしまう。


「ワリィ俺、走らされすぎてもうキツイ…」

「俺もちょっと無理そうだ」


 声を上げた二人以外に、すでに喋るのもダルそうな奴も何人か居る。


「うーんどうしようか」

「それじゃあ俺と智之が入るぜ」

「また勝手にお前は」


 辛そうにしているのはみんなチームのディフェンダーばかり。俺はミッドフィルダー、中盤から前を走り回るポジションだ。どう見ても今必要なポジションじゃない。


「それじゃあ僕が後ろに下がるから、トモは前に出て。鈴田君は僕と一緒に」


 そう言いながら地面にポジションを書いていく。


「とにかくパスを繋いで、オフェンスはシュートコース見つけたらとにかく前向いてシュート」

「オッケー」

「ディフェンスはとにかく縦抜かせないこと。特にサッカー部。ドリブル速いから早めにプレスかけて潰して」

「あいよ」

「あとはその場の状況判断で!」

「了解了解!」


 怒涛の流れでポジションが決まり、拒否する暇もなく試合再開になってしまった。

 いや、試合出たくないわけじゃないから拒否する気は無かったが、ちゃんと意思確認をして欲しかった。いや、本当は出たかったんだろとかそう言うことじゃなくてね?






「ナイスディフェンス!」


 相手の甘いパスをカットした祐也が前線へ繋ぐためパスを出す。交代した数人以外、皆体力が心配なので早めのパス回しで相手チームを撹乱する。


「トモ!」


 左サイド、エンドライン間際でパスを貰った俺を呼ぶ声がする。相手ゴール前を見ると、祐也が居た。

すかさず、俺をマークしているサッカー部にフェイントを掛ける。ボールに釣られ少し開いた股を抜くようにボールを軽く蹴る。蹴ると同時に俺はディフェンスを抜き、自ら蹴ったボールに追い着きセンタリングを上げる。

強く振りぬいた左脚から離れたボールはやや逆カーブをかけながら祐也の頭に吸い込まれていった。





「ありがとうございました!!!」


 試合が終わり、挨拶を終え漸く人心地ついた。祐也が1点決めた後はその1点を守り切り何とか勝つことが出来た。後半開始早々に1点重ねられた事に焦ったのか、相手もディフェンスが厚く追加の得点をすることが出来なかった。


「お疲れさーん」


 試合の功労者がお出ましだ。


「お疲れ」

「お疲れ様―」


 この男はディフェンスの癖にチャンスと見て前線に上がってきた鼻の利く奴だ。


「次の試合大変だねー」


 同じ時間に隣のフィールドでも試合が行われていた。幸宏のクラスの試合だ。


「あー圧勝だろ?どうせ」

「みたいだな」


 喋っている間、俺達の身体から湯気が立ち上る。試合が終わったばかりでまだ身体が熱いのだろう。

隣のフィールドでは意気揚々と引き上げる生徒と、満身創痍と言った表情の生徒とにはっきり分かれている。


「ちらっと見た限りでは4点ぐらい取ってたね」


 試合中にこの監督兼選手は、何をしていたのだろうか。まさかその余所見のせいで前半追い詰められていたのか?


「ははっ怖い顔しないでよー」

「まあいい。次もそんな事したらただじゃ置かないぞ」

「次は余所見する相手居ないよ?」


 本当に頭にくるほどマイペースで冷静だ。こいつには絶対逆らわないようにしよう。

 恥かいたり色々落ち込みそうだ。





「あ、こんな所に居た」


 祐也と下駄箱で別れ、幸宏と自動販売機で飲み物を買っていると、不機嫌そうな理恵に声を掛けられた。


「なんだ?」

「なんだ?じゃないわよ。次、夕紀の試合だから探してたんじゃない!」

「あーもうそんな時間かー」

「自分のクラスの女子なんだから試合時間知ってる、あ・ん・た・がコイツ連れてきなさいよね!」


 自動販売機の口に手を入れたままで、適当に返事してた幸宏の尻が何度も蹴られる。


「どうでもいいが、試合始まるなあ早く行かないか?」


 そんな真実の口に手を入れて抜けなくなったような馬鹿を助けるわけでは無いが、夕紀が試合に出るというのであれば早めに行きたい。





「うげぇ胃がタプタプする」

「一気飲みするからだ」


 体育館が飲食禁止なので、この馬鹿は入口前でさっき買ったペットボトルを空にした。

 ペットボトルなんだから、蓋閉めて後で飲めばいいものを。当然俺はそうした。


「あんた達…馬鹿やってないで付いて来なさいよ…」


 先に入って行った入口まで理恵が戻ってきて居た。


「バレーはあまり部に入ってる子多くないから、のんびりしたもんだなー」


 幸宏が言う通り、サッカーやバスケほど殺伐とした雰囲気は無く、放課後友達同士で遊んでいるような感じだ。


「男が馬鹿なだけでしょ」

「身も蓋もない」


 視線の先に居る夕紀は、怪我もすることなく楽しそうにバレーをしていた。

 暫くするとその試合も終わった。どうやら夕紀のクラスは負けてしまったようだ。しかし、試合に出ていた女子は皆楽しそうに健闘を讃え合っていた。


「よう、お疲れ様」


 今度は逃げられないように、こちらから声を掛ける。


「あ、智くん見ててくれたんだ!」

「俺も応援してたぜー?」

「幸宏くんもありがとう!」


 理恵がさっき渡してくれたタオルを、俺から夕紀に渡す。さり気なくサポートしてくれるあたり、優しいやつだがお礼を言うと文句が飛んできそうなので言わない。

 話によると、今の夕紀の相手は数少ない女子バレー部が多いクラスだったようだ。負けても仕方ないといった雰囲気だったそうな。


「智くん達はどうだったの?」

「俺達は次決勝だよ」


 自分の試合が終わったばかりにも関わらず、興奮気味にさっきの試合の事を聞いてくる。


「そっかー。あ、そうだ次の試合は応援行ける!」


 そういえば、夕紀はもう出る試合が無くなったのでこれから先自由時間なのか。


「試合に出れるか分からないけどな」

「それでも応援するよー」


 応援頑張っちゃうよー!と一人気炎を上げる夕紀を見て三人は大いに笑った。


「な、なんで笑うの!?酷いよ?!」







 自分のクラスと有志チームの試合だというのに、フィールド横まで応援に行くと言っている夕紀を宥めるのに苦労した。結局理恵の意見を聞き、いつもの体育みたいに体育館の回廊から応援することで落ち着いた。


「決勝の相手に不足はないな」

「十一人中八人がサッカー部所属。もうこうなりゃサッカー部と試合するようなもんだ」

「フィジカルではあっちのが上だから、早いパス回しで攻撃潰されないようにしないと」

「ディフェンスは早めにプレス。シュートコース潰すように」


 今まで適当にその場その場で作戦を練ってきたチームメイトも、此処ぞとばかりに意見を出し合い士気を高める。声を出すことでモチベーションと集中力を上げようって事なんだろう。


「よし、そろそろ時間だ!」


 審判の生徒が手を上げ呼んでいる。いよいよ最後の試合だ。ベンチスタートで出番は無いかもしれないが、精一杯応援して身体を温めておこう。






 こうして始まった試合は一方的なものだった。

 ボールを相手に奪われたらなかなか奪い返せず、ほとんどのシーンがシュートまで持っていかれる。

 逆にこちらの攻撃はセンターライン付近で奪われ、相手ゴールまで届かない。今フィールドにいるチームメイトは、ハーフコートの更にハーフコートで試合をしているような気分になっているだろう。

 現在の得点差は2点。良くあれだけシュートされていてこの点数で抑えられたと喜ぶべきか、2点巻き返す事を考えて焦るべきか。


「前半で1点欲しいな…」

「ああ、後半のテンションが下がる」


 同じくベンチスタートの幸宏と、小さな声で呟くように話をする。他の控え組も身体を揺らし、ウズウズと焦れているようだった。きっと俺が居たら!俺なら取れる!そんな気持ちの現れだろう。

 スタメンは疲れもあるだろうが、何より一方的な試合展開で心が折れかけているだろう。まさかここまで手も足も出ないとは思わなかった。体育の授業じゃ、本来の実力の半分ぐらいしか出していなかった、と言う事だろうか…。

 ボールがエリアから出た。こっちのスローインで再開、という所で祐也が審判を呼んで話をしている。


 交代だ。誰が言うでもなくそう確信した。勿論ベンチではみんな、いつ出番があってもいいように準備運動をしていた。


「鈴田君!」


 呼ばれたのは幸宏。今までの試合でも、必ずと言っていいほど得点している。他のチームメイトも納得の選手交代だった。




 その期待通り、幸宏は前半終了間際ペナルティエリア外から直接ゴールを狙い、1点折り返す活躍をした。点差は1点。このままゴールを許さなければ、逆転も見えてくる熱い展開だ。




 しかし、現実はそう上手く行かず。後半開始直後に、1点取り返し後半に入った油断からか1点を追加されてしまう。また振り出しに戻されてしまった。


「智之ー!!」


 センターラインからリスタートしようと言うタイミングで、祐也と幸宏が何か話をしているな…と、思ったら突然幸宏に呼ばれた。

 祐也もこちらを向き手招きしている。


「行ってこいよ」

「逆転頼むぜ?」


 ベンチの仲間に背中を押され俺は漸くフィールドに立つ事になった。残り十分、逆転はできなくても同点まで持っていけばまだなんとかなる。




 フィールドに立つと相手も選手を入れ替えたようだった。向こうのベンチから歩いてくるのは玉置。軽音部に入ってる人間がここで登場とはな。

 俺が出てくるのを待っていたかのようで、正直不気味で仕方がない。


「おい、あいつってサッカー上手かったか?」

「いや、多分普通ぐらいだと思うぞ」

「そうか…」


 幸宏に聞くが、あまり印象に残ってなさそうだった。まあ俺も印象に無いから聞いたんだけれど。


「まあいいじゃん?下手な奴が入ってくれたほうが逆転のチャンス出そうだし!」


 闘志凛々っと言った様子で相手ゴールを睨む幸宏。馬鹿で単純で面白いやつだからノリが良く、勝負事に熱くなりやすい。こういう行事で俺がこうも楽しめるのもコイツのお陰かもしれない。認めるのは癪だが。


「左サイドが厚くなってる。右から上がれ」


 幸宏にそう短く伝えると、ちょんとボールを蹴り試合再開の合図を出した。






 左サイドを上がると見せかけ、一旦後ろに戻し右サイドにロングパスを上げる。俺は後ろに戻した後中央に走りこみ、右サイドを上がってくるだろう幸宏のパスに合わせるつもりだ。


 オフサイドギリギリ。ディフェンスの裏へ走りこむ直前にパスがスペースに飛んできた。


 後は俺の体勢次第。上手く合えばノートラップでシュートが撃てるはず。


 が、パスは失速しワンバウンドして走りこんだ俺の右後ろへ落ちた。急いでボールを拾い身体を前へ向けると、もうそこにシュートコースは無かった。

 左サイドに居たディフェンスと、両手を大きく広げこちらをきっちり見ているゴールキーパー。万事休すといった所で、突然後ろからの衝撃で前へ吹き飛ばされた。


 ショルダータックル。


 転ぶまでの一瞬でそんな単語が浮かんだ。

 俺にぶつかってきたであろう、相手チームの選手はまさにそんな体勢だった。過剰なディフェンス。密着状態から身体のぶつけ合いでは無く、意図的なショルダーチャージ。

 幸い上手く転倒したため、擦り傷で済みそうだったが、明らかな反則。勿論ファウルでPKを貰った。




「玉置の野郎…ッ」


 転倒していた俺には、ぶつかってきた相手が誰だか確認する余裕が無かったが、どうやら玉置だったようだ。幸宏がPKの準備をしながら玉置を睨む。


「気にするな。それより1点返すチャンスだ。外すなよ」


 本来なら俺が蹴るべきだが、ここはキッカーを幸宏に任せた。プレッシャーのかかる場面はあまり好きじゃない。


「任せとけッ!」


 審判が笛を吹くと、間髪入れずシュートを撃つ。少しタイミングを図るだろうと思っていたのか、キーパーは反応できず静かにゴールネットが揺れるのだった。


 歓声。気が付くと俺らの試合にはギャラリーが出来ていた。決勝なのでコートは一面しか使っていないため、観覧スペースは広めになっている。それにしても、一学年分ぐらいは居るんじゃなかろうか。勿論体育館の回廊にも人が集まっている。そこで、夕紀と目が合った。言葉は届かないが、必死に応援してくれている事は伝わった。

 もう少し頑張ってみるか。そう思わせてくれる不思議な感覚だった。




「さて、あと五分ぐらいだけどどうにか同点にしたいね」


 相手がリスタートする直前に祐也がチームを集めてそう呟いていた。体力が限界の人間はベンチに下がらせ、万全の体勢で相手ゴールを狙う。


 相手ボールで試合が再開されると同時に、前線を上げプレスを掛けていく。パスコースを絞らせれば、後はそこへ走りこんでインターセプトするだけだ。

 

 運悪くボールが行ったのはサッカー部では無い生徒。二人でパスコースを塞ぎ、後ろへパスを出したとこでカット。


 それを見届けた俺と幸宏は両サイドを走る。ひたすら走る。いつの間にか、空は真っ黒に曇り雨が降ってきた。地面が水を吸い始めればぬかるみ、足腰の限界に近い俺達のほうが先に体力尽きるだろう。


 その前に同点に。


 長い縦パスを、顔だけ振り向きながら着弾点へ走り込もうとする。サイドラインギリギリ、トラップミスをすればきっと外へ出てしまい、チャンスは潰れるだろう。胸か、脚か、それとも肩で落とすか。迷いながらも脚を伸ばしパスの威力を吸収し、トラップする。


 あとはゴール前に上げれば…。幸宏他何人かがゴール前に居るはずだ、とそっちを見ようとした瞬間視界が横へ回転した。






 気が付けば俺は保健室に寝かされていた。動こうとすると側頭部が痛み、さらに膝も痛めているようだった。下半身を不用意に動かせられず、起き上がるのも億劫だった。


「あ、気が付いた?」


 普段の様子からは考えられないような、心配そうな声色。ベッドを囲んでいたカーテンを開けて近付いてきたのは理恵だった。


「気を失ったの覚えてる?」

「それは酷い矛盾だって分かって言ってるのか?」


 動転しているのか変な質問だった。近くには誰も居ないらしい。結局何が起きたのか説明できる相手は理恵しか居ないようだ。


「で、どうして俺は保健室に?」

「ああ、試合中に転倒させられて頭打ったみたいよ。ちょっと遠くからだったから詳しくは分からないけど…」


「なんかスライディングされてそのままガンッって倒れて動かなくなって、人が集まってそのままここに運んでたわ」


 イマイチ要領を得ないが、なんとなく思い出してきた。


「で、幸宏とかは?」

「先生に呼ばれて話を聞かれてるわよ。夕紀はおばさん呼んであんたを家まで送る準備してるわ」

「そうか…ッ」


 起き上がろうとすると膝がズキズキと痛む。思わず膝を押さえてしまった。


「あんたどっか痛めてるの??」

「膝が少し痛いな」


 シーツを捲ると、そこには赤紫色に腫れた膝があった。

 結局理恵が先生を呼びそのまま救急車で病院に運ばれることになった。


 診断は靭帯損傷と膝の骨にヒビが入っており、全治二ヶ月という話だった。年末だというのに俺は病院生活…。クリスマスも近いのに散々な結果だった。


 ちなみにサッカーの試合は有志チームの負け。俺に怪我を負わせた玉置(最後のスライディングも結局こいつ)は危険行為で反省文という話だ。生温い、いっそ停学にしてくれとも思った。




 もうすぐクリスマス…。どうなることやら。





痛いの痛いの飛んでいけー



そしてあいつが痛い目にあえー

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