ブスな奴ほど理想は高い〜届かぬ願いは和菓子より酷い味〜
ヒロイン軸の物語です。
主人公目線も少しあります。
推理しつつお楽しみ下さい。
私の名前は野上萌やし。どこにでもいる一般的な女子高校生。私がこの学校を選んだのには理由がある。
昔、兄がこの学校に茶道部として活動していた事に憧れを抱いていたからだ。
(入学式後…)
「先生…。」
「ん?どうした新入生。新しい担任に媚びにでも売りに来たのかね?残念ながら私は真の平等主義者でな。申し訳ないが私に媚びは効かんぞ?」
「いえ。そういうことじゃなくて…」
「…何だね?」
「あの…私茶道部に入りたいんですけど、この学校もしかして…。。」
「あぁ…ちょうど1、2年前に無くなったと聞いている。」
「何故なんですか?」
「先輩の教師曰く、ある人物が事故を起こし人数が足りなくなったと聞いている。」
「…そうですか。ありがとうございます。」
「…まぁそう落ち込むな。私が何とかしてやろう。君の名前は何というのかね?」
「野上萌やしです。」
「野上さんね。了解した。」
「あの…。。」
「?まだ何かあるのかね」
「もし良かったら、茶道部が成り立つ人数を減らしてはくれませんか?」
「どういう事だね?」
「ここの高校は部員が4人からでないと成立しないと聞きました。なので、3人くらいにして貰えませんか?」
「理由を聞かせて貰えるかな?」
…
「私お気づきのように人見知りで…それに、中学校の時ちょっとあって。。」
(ちょっと沈黙があった)
「何かあったが知らんが、理解した翌日部活動について後ほど放課後ミーティングで話す。ここでも言っておくが、どうしても無理な場合は私の所に来なさい。」
「分かりました」
「よろしい。では気をつけて帰りたまへ」
…やっぱり。辞めようかな。。。
そんな事思っていた時。
(時は遡り中学校)
「はぁ…やっぱり僕は生活委員が似合う男ナンバーワンと言っても、過言ではないのかもしれないな」
「あの…」
!?誰だこの子。やばい聞かれてたか?僕の一人言を聞かれたとなればイジメもしくは、噂の的となる。やばいやばい。
「君何年生?どこの組?」
「3年生1組野上萌やしです。」
「は…初めまして海野人手です。3年2組です。」
「海野さんは何でそんなに水槽眺めてたんですか?」
やべ。見られてたのかよ。やっぱりかぁ…終わったな僕の中学校生活。今まで穏便に暮らしてたのに…
「あぁ。。僕、海とか川とかの生物好きなんだ。だからメダカにエサやるの好きで…」
「変わった趣味してますね」
「ハハ…」
なんだこいつ。お前よりメダカが上だと改めて認識したよ。まぁ僕はそれ以外だとも認識しちゃったんだけどね。ちくしょう。深海に沈みたい。
「あの…海野さん。…」
「?」
「もし良かったら…一緒に帰りませんか?」
おいおい。ちょっと待てと思うのがラブコメ主人公の定番だろう。だが僕は違う。今まで一人で…やってきたんだ。。
難しい課題やイジメの原因削除。目立たないような努力を日々重ねてきたんだ。理由なんてない。ただ…他の人と関わることで何かが変わってしまいそうな自分が怖かっただけなんだ…
今起こっていることだって先生に名指しで当てられたみたいなもんだ。運命なんてない。奇跡もない。あるのは自分だけだ。
「いいけど…僕?」
「はい。」
どうしたもんか。正直嬉しいことはあるが…
が…
「ちょっと待ってて校門で待っててよ。先生に提出プリントあるからさ。」
「分かりました」
さてと…
(萌やしさんフェイズ)
「…全然来ないな。待って1時間以上か…」
…
「もう8時(20:00)になっちゃった」
ずっと校門前で待ってたけど全然見当たらなかったなぁ。大丈夫かな。
「そこの君もう帰りなさい。」
「あのぉ。海野さん見てませんか?」
「ん?彼なら帰ってるんじゃないかな?」
「ありがとうございます。」
そこから毎日校門で待ってた。
たまに学校で見かけるが、下校になって校門で待っても全然彼は来てくれなかった。
「ただ…お茶が好きか聞きたかっただけなのに。」
「…そっか(海野人手)」(裏門からこっそり帰る)
私は彼に恋を抱いていたのか?そうでは無い。あって間もないのに。。ただ…お兄様に似ていた。高校で茶道部をしていたお兄様は事故に巻き込まれて亡くなってしまった。普段優しくて落ち着いてるくせにどこかひねくれてる兄様が好きだった。彼は兄様に似ていた。だから確認したかっただけなのかもしれない。私の青春を捧げてでも…兄様の事件の真相を知りたい。
「たとえどんな手段を使ったとしても。」
それから彼こと海野さんを待つ週間がついた。だが…卒業までその人と一緒に帰る日はなかった。
時はちょっと先。
私は高校生になった。兄と同じ高校へ来た。ここで真相をあばくんだ。
「!?」
(誰あの薄い目の人ぉ〜)
(知らないの〜私も知らないけどw)
海野さん!?何故ここに…
「ハッ!?」
そうだ。先生のとこに行かなきゃ。
ガラガラ…「失礼します」
「お!萌やしじゃないか。どうした?」
「先生。私ストーカーにあっています」
「理由を聞こうか。」
「私中学生の頃中学の海野さんのことをストーカーのようなことをしていました。」
「まさか自分の罪を言いに来たのかね?」
「いいえ…」
…
「ここで兄は死にました」
「…」
「私は兄が死んだ真相が知りたくてココに来ました。」
「なるほどね。」
「彼、海野さんは昔の兄様にどことなく似ているんです。」
「ほう?だからといって優遇する訳にはいかんな。」
「…」
「その目は本当だね。」
「…」
「なら1つ約束だ。」
「?」
「君が茶道部だったという兄の真相を知る前におそらく茶道部をたてるのだろう。兄さんの真相に気づいても…必ず幸せでいなさい。」
「?」
「いいか?絶対だ。」
「分かりました」
「今からちょっと出かける。明日放課後が終わり次第旧茶道部で待っておくように。」
「わかりました…」
私は帰り道色んな事を考えた。兄様はどんな思いで茶道部に向き合ってきたのか…そして、海野さんは何で校門に来なかったのか…
「今私は幸せなのかな。」
お茶も少女も濁りきっていた。
落書き




