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恐怖は雪だるまのように膨れ上がる

犯人は高揚していた。


自分が犯した罪に

ただひたすらに高揚していたのだ。


彼女に目を付けたのは

1年前

それから自宅をつきとめ

マンションに何度も通い

監視カメラの位置のチェックをした。


彼女のマンションの監視カメラの多くが

ダミーの可能性が髙いとわかっていた。


予算削減のために、“見せかけだけ”の防犯を選ぶオーナーは多い。

犯人にとって、それは常識だった


犯人は賃貸マンションオーナーの心理も

知り尽くしていたのだ。


犯人はこの日のために

半年以上前に

道具を全て揃えていた。


どこにでもある服を買い

どこにでもある道具をそろえた。


もちろん直接彼女とはかかわりはない。


そして道具を完全な形で処分した。


犯人には恐れるものは

何もなかったのだ、


しかし最後の最後に異物が表れた。


顔は見られていない。

脅した。

これでだいじょうぶだろうと思ったが

一抹の不安があった。


――――――――――――

次の日…

教授は朝寝坊をした。

30年間毎日同じ時刻に起きてくる夫が

今日に限って朝寝坊する。

妻は少し不思議に思った。


妻は普段あまり見ないテレビをつける。

すると昨晩の事件のニュース。

嫌だわと思っていると


〇〇大学


夫の勤務する大学の名前が出ていた。


妻は驚き

寝室のドアを叩く

「あなた大変よ。あなたの大学の生徒さんが…」


教授の心臓は

ヘビーメタルバンドのドラムのように

激しくなった。


手が震える。


そーっと顔をだす。


青い顔をした夫を見て

妻は驚く

「体調が悪いの?

あなたの大学の生徒さんが…」


「あーそうなのか…。

ごめんよ。朝からお腹の調子が悪くて、手に力は入らないんだ」


――――――――――――

大学は朝から混乱していた。


有名大学の生徒に起きた残忍な事件。

報道も加熱していた。


ゼミ生たちも

取材協力の依頼がたえず

困惑していた。


「SNSで急に記者からフォローされて…取材申し込まれたの」


「駅から記者に何度も声をかけられた」


そんな話が聞こえた。


当然教授のもとにも

しつこく連絡が来る。


ふだんはほとんど来ないメールが

その時にいたっては

なんと385通

すべてが記者や記者まがいのものだった。


なかには聞いた事のないネットニュースの名前も混じっている。


ニュースをチェックするとある事ないこと

沢山書かれてあった。


A子が夜の仕事をしていたことまで書かれてある。


『夜のバイトで恨みを買っていた可能性』

『教授と親密な関係だったとの証言も』

そんな見出しが、真偽の境界なく、ネットの海を泳いでいた。


教授はそこに闇を見たのであった。



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