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そうだ、女の子を壊してヤンデレにしよう(旧題:そして俺は彼女達を堕とす)  作者: pawa
7章 花の笑顔。そして、俺は彼女を壊した。
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7章24話(ハーレム編_クリスマスパーティ) クリスマスパーティ

誤字報告ありがとうございます。

7章の後半に入ります。

いつものような朝を迎える。

いつもの天井。いつもの窓からの風景。


「和人、そろそろ起きなさい! 朝ごはんできてるわよっ!」


「……ああ、わかった」


下の階から華の声が聞こえる。

顔を洗い、リビングに向かう。そこには学生服の上にエプロンをきた華がいた。配膳をしている途中だったようだ。


もう日常の一部となっている、この光景。かけがえのない日々。それは、彼女と出会って、そして仲良くなって、続いている眺め。


「「いただきます」」


俺好みの朝食だった。少なめの和食。朝はあまり腹の中に入らないから、いつも少な目でお願いをしていた。

出汁がきいた卵焼き、俺好みの濃さの味噌汁、焼き加減がちょうどいい魚。その他の料理も、全て俺好みだった。


「へー、あの女優結婚したんだ。」


テレビを横目で見ていた華がつぶやく。

俺はテレビに特に興味がない。だって、何度も繰り返しているのだ。何が起きているのか、もう既知の出来事でもある。

しかし、華はどうやら興味があるようだ。まぁ、そういうゴシップネタは女子学生は好きなのかもな。


「えっ? あの芸能人不倫したの?」


結婚の次にそのようなニュースを流すのはどうなのだろうか。


「あらっ、和人喉に何か詰まったの?」


「ごほっ…、いや、なんでもない」


「そう…。もしかして、あんたも何か浮気してるんじゃないでしょうね~?」


「そもそも、俺が今誰とも付き合っていないのはお前も知っているだろうが」


「あら、そうかしら? それにしては和人、いつも周りに女の子いるし……私に言ってないだけじゃないの?」


「言うにきまっているだろ。もし彼女ができていたとして、華がこの家に出入りするのは嫌がるだろう」


「それもそうね。……いや、彼女にも私にも秘密にしてる可能性も…」


「ないさ。いつかバレる日がくるんだ。その時、お前に悲しい思いはさせたくない」


「そ、そう……」


「ああ。……すまない。思いあがった発言だった。取り消す。忘れてくれ。」


「……」


「そろそろ学校行くか。」


「う、うん……。洗い物、私もやるわよ?」


「いや、いつも通り俺がやる。朝食作ってもらってるんだ。それくらいやって当然だ」


「そう…。和人が言うなら……。じゃあ、行ってくるわね。お弁当、そこに置いてるから。」


「ああ、……。ああ、そうだ華」


「ん? 何?」


「今度のクリスマスパーティー、どの時間帯が空いてる? お前に合わせるから教えてほしい」


「えっ? あんた生徒会の仕事やるから忙しいんじゃないの?」


「何も全日程拘束されるわけじゃない。交代制だ。ローテーションをそろそろ決める段階に入ったから、お前の都合に合わせたい」


「でも、いいの? あんた、いつも周りに女の子いるし、その子たちに誘われてるんじゃ…」


「プライベートではお前が第一優先だ。誰から誘われても、それは覆らない。例外も今のところない。お前が一番大事だからだ。お前との時間が大切だから」


「……うぅ」


「そうだ、華。前にお前、屋台のたこ焼き食べたいって言ってただろう? 隣のクラスが、たこ焼きやるって。一緒に行こう。他にも行きたい場所あるか? 俺はお前となら、どこでも楽しいから、遠慮なくいってくれ」


「ちょ、ちょっと! ストップ! 恥かしいこと言うの禁止!」


「……どこが恥ずかしいことだ?」


「お、お前が一番大事とか……。」


「別に恥ずかしいことではないだろう。事実だ。この『時期』、お前以上に大切な人はいない」


「うぅ……! ……あっ、でも、最近生徒会って言って、あまり一緒の時間が…」


「それはすまない。俺も内申点を稼ぎたいからな。これ以上教師からの評判が悪いと、様々な制約がつく。それに……『将来』のためだ。必要なことなんだ。」


「将来…?」


「いや、忘れてくれ……。不要な発言だ。あぁ、それにお前も友人が生徒会を手伝っていたら何かと都合が良いだろう?」


「今のところ別に、そんなことないけど…」


「この先、お前には必要になると思う。……まぁ、もう少し言うと、例えばだ。事前に今年の行事のことや、生徒会の考え等を知っておいたら、お前も少しは役立つことがあるはずだ。俺がこうやって生徒会の仕事をしていることから、事前にどのような出し物が各クラスで、このクリスマスパーティーで出るかわかっている。ちょっとは役立つだろう」


「う、うん……。でも、私、あんたともうちょっと一緒に……。……ううん、なんでもない。和人がやりたいようになるのが一番よ。生徒会で困ったら何でもいいなさい。仕方ないから手伝ってあげるわ。」


「ああ、ありがとう。……ごめんな。さみしい思いをさせていたようだ。もう少しお前との時間を作るように気を付ける。」


「あ、あーもうっ! だから、そんな恥ずかしいこと…。 って、もうこんな時間! 早く学校に行かないと! それじゃ和人、私先に行くわね!」


「ああ、気を付けていってこい。俺はちょっと準備をもう少ししていく」


「あんたも早く来なさいよ! サボらないように!」


「はいはい…」


華が慌ただしく出ていく。玄関先で俺はそれを見送る。華が行った反対側から、ある人物が出てきた。


「……和人君」


「……海か」





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