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そうだ、女の子を壊してヤンデレにしよう(旧題:そして俺は彼女達を堕とす)  作者: pawa
7章 花の笑顔。そして、俺は彼女を壊した。
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7章2話(ハーレム編) 方針の整理

申し訳ありません、昨日は所用により投稿できませんでした。

明日は予定通り投稿できます。

今回の世界ではまず部長、……名前は、華というらしい、彼女のことを良く知ることにした。

まず、聖が望むあのみんなが笑顔の部活を作るためには、他のメンバーがどんな性格なのかを良く知っている必要があるからだ。

そうしなければ、危険な爆弾を抱えていることや、それが爆発しそうなことも知らずに物事を進めてしまう恐れがあるのだ。


不安要素。良く知らない人物……それは前の世界の部活の部長に他ならない。

部長以外のメンバーは俺が攻略した者しかいない。

だから他のメンバーも本当は気を付ける必要があるにはあるのだが、それよりも優先すべきだった。

今の衰えた俺が下手に彼女たちと交流を持つとする。地雷を踏んでしまったら、それこそこの時間は失敗だ。

彼女達は俺と交流する中で記憶を思い出し、自分を取り戻すといったパターンが多いのだ。彼女達を知るために交流するのはハイリスク・ローリターン過ぎるのだ。

……もう、時間を戻したくはないのだ。


そこで交流があまりなく、しかも暴走の心配もない部長が焦点に当たったということだ。

彼女を攻略するつもりは更々ない。

攻略することに俺はもう疲れを感じているし、抵抗を感じている。……もうこれ以上、誰も迷惑をかけたくない。

記憶が完全に甦りつつある俺。もうこれ以上、俺は罪を重ねたくはない。誰の涙もみたくない。もう、……他人を背負うのは重すぎるのだ。


……、男の愚痴はここまでにしておこう。それよりもこれからのことが大事だ。


今回、俺の記憶が戻ったのは、高校一年生の春だった。

そして、部長である華、聖、アリアたちと同い年であり、同じ学校であった。ということで海達の先輩となる。

……段々、思い出すタイミングが遅くなっている。最初の海のころは、ガキの頃に記憶を思い出せた。それが今や高校生だ。準備の時間が圧倒的に足りない。


だが、この時間軸でのメリットもある。それは、聖たちと同じ世代に生まれたことだ。

実を言うと今回、聖やアリアたちの後輩にならなくて安心した部分がある。

それは後輩キャラというのは物凄くやりやす過ぎるからだ。

後輩というだけ、皆は警戒心が薄まるだろう? 守らなきゃ、可愛いと思うだろう。だから最初の接点を持つハードルがものすごく低いのだ。


恋愛に発展するのは少しきつくなるが、今の俺は少しでも好感度を稼いだら危うい状態。かえって好都合だった。


それに……、姉さん曰く、俺はどうやら年上キラーらしいからな。姉さんが言っていた、『和人はお姉ちゃんが好きすぎるわよ。だから年上ばかり引っかけたんでしょ? もう……年上キラー和人はしばらく禁止よ』と。……いや、姉さんがそう俺を調教したんだろうが。

 

ちなみに年上という関係は恋愛関係に有利に運ぶことがある。自分が年上だった場合、『先輩』という立場だけで少しは大人びてカッコよく見えるからな、そこを利用すればいい。


逆に自分が年下だった場合……これも実はやりようはいくらでもある。

まずはアリアの時に俺が猫被っていた好青年。これを装って俺は狙った女性たちを堕としてきた。俺の好青年風年下男は母性本能をくすぐるらしいからな、実際に姉さんも少しきたそうだ。……ま、実際に猫被った後は吐き気がするほど腹立つけどな。


そして前回やるつもりはなかったのだが……生意気な年下だ。俺もやるつもりはなかった。というか年下の生意気な不良と恋に落ちるなんてどこの少女マンガだと俺は思ったから、そのやり方を否定していたのだ。……だが、実際に惚れさせてしまった。聖という年上を。

実際に試したことは少なかったし。まさか思ってもいなかった。


さて、今回はそれらを成立することがないので安心である。

……何かこの言い方だと、どこの勘違い野郎かよって思ってしまうな。


この年齢に生まれてしまうと、あのメンバーたちとは『同級生』か『先輩』として接することになる。その接し方については考えがあったりする。

……それは、今後の俺の行動を見ていればわかるだろう。


今までは攻略対象達を惚れさせるために俺は『演じて』きた。海の時にはできる同級生。まぁ、最後の辺りには素を見せたけど。そしてC、Dの時は頼れる先輩キャラ。美姫の時も頼れる同級生キャラ、春香の時は……、あいつのことは後で考えようアリアの時は好青年風後輩を演じた。そして聖の時。一応他人を寄せ付けないために不良っぽく装った。


俺は攻略当初、本当の意味で誰も素を見せて攻略したことがない。……そう、あの『彼女』以外は。だから俺にとって彼女は特別な存在なのであり、今でも忘れられない存在なのだ。


……話がそれたが、今回俺は一定の方針を持ちながらこの世界を生きることにする。


そして今回高校1年だったことより、年下になった中学の海達と自然と交流する機会もなくなった。年上に生まれたことに対する副産物だ。リスクが少し減って一安心だ。


……ん? 何故彼女達と同じ学校にいつものように通うのか? そんなにリスクを気にするなら違う学校に通えばいいだろうと思うかもしれない。だが、理由があるのだ。

そう、ここで部長らしき面影をみたのだ。

すぐに見失ってしまったが、もう一度会えると信じているから俺はこの学校にある程度のリスクを抱えながらも通っているのだ。

彼女を知るには、同じ学校でなければ、難易度が上がってしまうのだ。


だが、何故か中々学校に来ない部長。同じクラスなのに、あまり顔を見せない。

どうして会えないと焦っていた俺。本当に同じクラスなのかと疑ったが、クラス名簿を見て同じクラスになっているのを確認した。


数日ぶりに出席した彼女。しかし部長の姿を見て驚きを隠せなかった。

……彼女は、本当にあの部長なのか?

高校1年生のこの時期。大抵の者には青臭さがあるだろう。眼を輝かせていたり、どこか熱いものをもっているだろう。


だが、彼女の目は死んでいたのだ。

目の下にはクマができており、目には生気がなかった。その年代の女子は大抵身だしなみに興味があるが、彼女はそれに最低限しか注意を払っておらず。せっかくの素材も台無しだった。化粧もしていなかった。


この彼女から一体どうやって前の世界の部長になるのだろうか? そう疑問を抱いたのは一度ではなかった。もしかして同姓同名の人間で俺が勘違いしているだけなのかとも思った。だから俺は話し掛けようか少し迷っていた。


そんなある日、部長は体調を崩して少しの間学校を休んだことがあった。


「おーい、誰かあいつの家に今までの配布物持っていってくれる人はいないかー? 締切が迫っているものがあるんだ」


担任の教師が皆にホームルームで尋ねる。どうもこの担任は生徒とあまり関わりたくないようで、それらの雑事を生徒たちに押し付ける傾向があった。


「……」


だが、その担任の声に誰も反応しなかった。

彼女は特に親しい人物がいなかったのだ。彼女は部活にも入っていないらしく、交友関係はこの学校でないと言っても等しかった。

だから俺は良い機会だと思って手を上げた。


「……あー、じゃあ俺でよければ行きましょうか?」


「おー和木谷か、助かる! 何だ、お前あいつと仲良かったのか? てきとーに仲良くしてやってくれよ」


「あはは……まー、そんなところですよ(ウザいなこいつ……、〇ねよ)」


弱気になって教師に内心毒をはいた俺。だが、もうそろそろ動かなければならない。

だからここできっかけを作ろうと考えたのだ。


彼女に家に赴く俺。教師からもらった住所を頼りに彼女の家の前に到着。だが、俺は彼女が住んでいるマンションの前に着いて少し驚いてしまった。


「……へー」


お世辞にも普通のマンションだとは言えなかったのだ。

外装も古く、黒い染みが建物に存在している。何より立地が悪い。駅から何分かかるんだよ。

少し驚いてしまったが、その理由は他にもある。まずその建物から出てくる人物を何人か観察していたが、お世辞にも身だしなみが高級だったり、柄が良い人は多くはなかった。


まぁ、……色々感想を述べたけど、家柄と彼女の魅力にも何も関係しないがな。

別に部長が貧乏でも金持ちでも関係がない。元の彼女の人間的魅力がそれを圧倒している。

それに彼女が貧乏でも俺が稼いでくればいいことだしな。恋人が貧乏だから別れるというのは、結局はそれほど好きではなかったということなのかもしれない。貧乏なら貧乏で俺が養えばいい。膨大な借金がある場合は少し考える必要があるかもしれないが。


……何を俺は語っているんだ。別に彼女と付き合っているわけではないだろう。

気を取り直して彼女の部屋のインターホンを押した。


「はーい!」


……誰だ?

聴こえた声は部長にしては少し高い声。それに普段よりも元気だった。

一先ず俺はその疑問を頭の隅に置き、用件を簡単に伝えた。


「突然すみません、はなさんのクラスメイトの者なんですけど、休んでいた分の溜まっていた配布物を持ってきました」


「あ、え、えっと……どうしよう……ちょ、ちょっと待ってください……」


インターホン越しに困惑する声が聞こえた。

そうそう、何度も言うが、部長の本名ははなという。可愛らしい名前だこと。

以前部活で呼んでみたことがあった。華ちゃん先輩と。本人はその名前で呼ばれることにあまり良い顔はしなかった。自分に合っていないと恥ずかしがっていたのだ。というか殴られた。

別にいいと思うけどな、彼女にぴったりだと思う。

部長が恥ずかしがるので『部長』としょうがなく呼んでいたのだ。


そして数十秒待った結果、玄関が開いた。


「あのー、どうぞ。汚いですけど……」


玄関を開いた人物、その人を見て一瞬面を食らってしまった。そのせいで自然と声が漏れてしまった。


だって……


「……ぶ、部長。背が縮みました?」


「え?」


ロリだった部長よりも、さらにロリ化した存在が現れたからである。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 6章完結ご苦労様です。応援してます。 [気になる点] 連日投稿お疲れ様です。 無理せず、お体ご自愛下さい。 [一言] ご迷惑でなければレビューを書きたいなと思ってます。
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