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そうだ、女の子を壊してヤンデレにしよう(旧題:そして俺は彼女達を堕とす)  作者: pawa
7章 花の笑顔。そして、俺は彼女を壊した。
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7章1話(ハーレム編) 華 

7章始まります。第一部の最終章です。よろしくお願いいたします。

※結果的に見れば、ハーレム展開が始まります。


俺―――和人、あだ名は『鬼畜、外道、クズ人』は何度も世界を繰り返していた。だが、一回たりとも成功したとは言えなかった。


前回の時間では俺は聖を……好きになった。

だが、大きな失敗をした。攻略していた女たちとのコミュニケーションがうまくいかず、悲惨な結果を招いたのだ。


どの女にも冷徹でなければならなかった。甘い顔を見せてはいけなかった。しかし、俺は罪悪感からか、芽生えた愛情からか、最後まで彼女達に冷たくすることができず、彼女達の暴走を招いてしまった。


その結果が部の崩壊。あんなにも聖が大事にしていた和を、こんな不出来な俺が壊してしまったのだ。

その最大のきっかけが、春香が思い出してしまったこと。彼女に俺は出し抜かれて敗走というクソみたいな結果に終わってしまった。


だが……聖の願いは叶える必要がある。

彼女たちと関わらずにいればいいだろうと思う。だが、聖は言ってくれたのだ、俺がいてほしいと。

彼女には、俺を立ち直らせてもらった義理がある。

そして、彼女の幸せを壊した負い目もある。


……だから。


……今まで海達を堕としてきた俺がそんなことを言うなんてな。春香だけでなく、姉さんたちも今の俺を見れば笑うだろう。


でも……、俺は……。




………

……




今回の時間軸での方針をまとめよう。

今回の世界での目標は、簡単に言うと、部活の皆を集めて仲良くすることである。

俺という存在がいなければその目標に届くだろう。何も思い出していない彼女達なら、彼女達の人の良さで、楽しい部活が自然と出来上がることだろう。実際に前回は、俺が来るまでそうだったのだから。


しかし、聖の願いは、その部活のメンバーの中に俺もいてほしいそうだ。彼女の中では俺も含めてあの部活のようだ。だから俺という異分子を入れて、問題なく部活動ができている環境を作る必要があった。


その辺の主役みたいに、皆を幸せにしたまま導いていけたらと何度も思った。女々しくも思った。

だが、俺は彼女達を『壊してきた』のだ。

俺に依存させ、俺以外の人間をみないように、信じないように壊してきたのだ。

そんな彼女達に対して、現在の好感度と、『潜在的な好感度』を合わせて、一定の値を超えれば思い出すという仮説を立てた。

潜在好感度……、それは今まで攻略した彼女達の中に潜んでいる感情に名を付けたものである。


……だから、春香は俺を思い出しやすくなっていたのだ。

春香は何度も攻略した。海の代替案として。C,Dの攻略が失敗したときの予備として。彼女との絆をはぐくみ、好感度が最高潮に達したと感じた時に、毎回振っていた。

だからだろう、彼女があんなにも俺を憎むのは。だからだろう、俺を、何度も時を戻そうとも、自分のものにしたいと考えるのは。


……クソが。自分で考察したけど、何だよ潜在的な好感度って。そんな爆弾は不要だ。皆爆発寸前って、どこのクソゲーだよ。誰もプレイしねぇよ。


……冷静になろう。


だから、春香や何度も交流してきた美姫や海は、この時間軸で触れ合うたびにリスクが高まる。もはや、俺が彼女たちに対して投げやりに接すれば済むという話ではない。そうした結果が、前回の時間軸だ。


交流……。俺が前回では捨て去っていたものだ。人との関わりをなるべく断ってきた。だから、春香に陥れられたのだろう。


それを無碍にはできない。

周りの人間をよく知る必要がある。

美姫でさえ、俺が知らないことがあった。海でさえ変わっていた。俺は彼女たちのことを知らなかった。

不安要素をなるべく減らす必要がある。


だから……


「……よっ、部長。いや、……『華』。おはよう」


「……ねえ、いつも言ってるけど部長って何よ?」


前の時間で唯一知らなかった、あのボランティア部の部長……「華」から、俺は知る必要があるのだ。










―――――――――――――――――――――――花達は、笑う。そして朽ち果てる。……そして、次へと芽吹く。



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