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そうだ、女の子を壊してヤンデレにしよう(旧題:そして俺は彼女達を堕とす)  作者: 平成アニメとゲームに取り残された者(旧名pawa)
5章 俺は先輩を壊し、奪った

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5章2話

彼女となった『リサ』。付き合ってから初めて彼女の家に遊びに行った時のことを話そう。


現在彼女はお姉さんと二人暮らしだそうだ。本来は両親もいるらしいのだが、以前暮らしていた国の会社に呼び戻されたと。しかしお姉さんと二人でも寂しくはないらしい。明るく、優しく、そしてしっかり者のそのお姉さんが大好きだと。

リサと一緒に家の中にお邪魔すると、彼女の姉に出会った。


「あら? あなたがリサの彼氏さん? 私はリサの姉の『アリア』っていうの。よろしくね」


何というか、すごくきれいだった。金の長髪はまるで稲光のように美しかった。スタイルもモデル顔負けで、完ぺきという以外なかった。あの美姫や海、春香に勝るとも劣らない程だ。少し惚けてしまった。


「……はい、よろしくお願いします。今日はお邪魔させていただきます」


「うん、中々しっかりしてるわね。リサをよろしく頼むわ。何か困ったことがあったらいつでも相談してね」


「ありがとうございます。こちらこそ何かあったらいつでも力になります」


「あら、ありがとうね」


「もう、お姉ちゃん……」


適当に好青年面しておいた。リサが俺に飽きるまで付き合うと考えているのだが、その過程で邪魔が入ると面倒だった。これだから人間関係というのは堅苦しくて嫌だ。だからチャラ男キャラよりも好青年キャラの方が一般受けがよく、他者の目も緩くなり、面倒が少ないだろうと思ったから、皮を被った。


「さぁ、早く私の部屋に行きましょう、カズくん先輩!」


「わかったから押すなよ……」


「あらあら、お邪魔だったかしら。それじゃあね」


リサはどこか焦っているようだった。俺の手を強く引き、自分の部屋に連れていこうとしている。もしかして嫉妬してくれているのだろうか。それだったら嬉しい。

しかし今いるリビングから出ようとすると、一人の男と出くわした。


「……ふわー、アリア、誰か来てるのか? ……? お前は誰だ?」


「ああ、おはよう『いずる』。ちょっと妹の彼氏君が来てるのよ」


「……リサちゃんの?」


……誰だろうこいつは? なんというか……すごく俺とあわない気がする。まあ、リサやアリアさんにあまり似てないし、親戚か何かだろう。それにしても彼女の家で寝てるって……仲がいいんだな。

とりあえずは自己紹介をすることにした。挨拶は人間関係を構築する基本だからな。ま、彼にも好青年っぽく接すれば問題ないだろう。


「こんにちは、自分の名前は和人っていいます。よろしくお願いします」


「……」


何こいつ無視してんだ? 一瞬殴りそうになるが、横に苦笑いしている彼女達がいて自制した。


「早く行きましょう先輩! 二人ともそれじゃあね!」


そしてどこか不機嫌そうにするその男に疑問を抱いたが、まあ頭の隅に置いといた。もう会うこともないだろう。こんな感じで俺は二人との邂逅は済んだ。




………

……




「なあ」


リサと遊び終え、明日会うことに期待を抱きながら家に帰っていると、後ろから声をかけられた。その声の主は先ほどの『いずる』という男だった。

何か俺に用があるのか? その固い表情からあまり良くないことだと予想できるが……


「ああ、和人といったかな? ちょっと話があるんだけどいいか?」


「はい? いいですけど……」


そしてファミレスへと連れていかれた。彼はどこか不機嫌そうだった。テーブルを指でトントン叩き、店員に強く当たっていた。そんな様子をスルーしながら、注文したコーヒーが届くのを待つ。そのコーヒーが届くと彼は少しだけ口につけ、話を切り出した。その内容は本当に予想していなかったものだ。


「単刀直入にいう、お前、この世界の人間じゃないだろ?」


「……は? え? 何言ってるんですか……?」


「誤魔化さなくていい。俺の目は騙せないぞ。この世界に、お前がいるのはおかしいからな」


「あの、何言ってるか本当にわからないです」


何を言っているんだ、こいつは? この世界の何を知っているというのだろうか。


「まあいい。お前に言うことがあるんだ。これ以上リサちゃんに近づくな」


「は……?」


「お前も知っているだろうが、この世界はあの人が作った創作物の世界だ」


「……はい? すみません、本当に何言ってるか…」


「俺もこの世界にきて普通に日常を過ごそうと思ったんだが、ヒロイン達が勝手に俺を好きになってな。俺は平凡な生活をしたいだけなのに……。そこでヒロインでも一杯一杯なのに、お前という不純物がきた。だからさ、お前はこの世界にいらないんだよ。お前というキャラなんてこの世界では登場する予定なんてなかったわけだから」


「……」


「俺の日常にお前はいらない。それを言いたかった。お前が俺の日常を壊すなら、俺は日常を守り抜く! みんなを守るんだ」


「……あのー、話は終わりですか? 何の話かわからなかったけど、お世話になりました。俺、用事あるんで帰りますね」


こいつは、どんな権利があってリサから離すというのだろう。他に好いてくれる女の子がいるならいいじゃないか。他の子と愛を育めばいいじゃないか。何故そのように傲慢なのだ? 前の時間の自分を見ているようで腹が立つ。頭が俺みたいに万年お花畑なんだろうな。

……はぁ、無駄な時間を過ごしたな。さっさと帰ろう。一応リサに気を付けるように言っておくか。こんなこと言うやつ、用心しておいて損はないだろう。


「まあ待て。日常に満足する人間は次にどうすると思う?」


「……さぁ」


「腐っていくか、次の目標を見つけて頑張るかだよな。俺はもちろん後者だからさ」


こいつ、まだ他の女の子に手をだすのか…? まあ、俺には関係ない。……まあリサが平和に過ごしてくれれば。


「ああ、言い忘れてた。今、俺の周りにヒロイン達がいるけどさ。リサも謂わば準ヒロインなんだ。だからさ……」


……は?
















「ヒロインが多い方が主役っぽいだろ? だからさ、リサが俺の『日常』に加わることになっても、恨むなよ。現時点ではアリアを攻略した。そしてこれからは『海』、『春香』、『美姫』達を攻略する。それにリサが加わればきっと穏やかな毎日が待っているだろうな。俺はそれを守らなきゃならない。彼女達を幸せにしないとな」


は? は……?


……そういえば、あの春香や海達を見かけないと思ったが……。

あいつはこの世界のヒロインだったのか? いや、それよりも……。


「は?」


「だから、今度は海や春香、そしてリサちゃんを攻略する番になるって話だよ」


は? 待て待て、何寝言言ってるんだこいつ?

こんな、中途半端な野郎が海や春香達、そしてリサを奪おうというのか? 一人の女に尽くそうとしない、俺みたいなクソ野郎やつが。害虫野郎が、汚そうとしているのか?


「俺はみんなを幸せにしたいからな。 だから、俺はみんなと仲良くしているんだ! 不平等はダメだ。不幸にしてしまう人が出てしまうから」


一瞬思考が止まり、頭に血が上った。殴りかかりたいという欲を抑える。こいつを『今』殴ってもどうにもならない。それよりも気持ちよく話させ、情報を得るべきだ。

本当に何だこいつは? 本当に何なのだ? こいつは、そんな『作られた理由で』を口上としてハーレムを築こうとでもいうのか? 自分の欲に素直でもなく、ただの『主人公』のように振る舞いたいだけのくだらない理由で彼女達を攻略し、今度はリサを狙うというのか?


「俺達の幸せに、お前は入ってないんだ。だからいなくなってくれ」


「……」


「返事はなしか。まあ、いいよ。俺とリサたちはこれからも楽しい日常をおくるよ。指を咥えてその様を見てろよ。それじゃあな」




………

……




家に帰ってから、早速リサに確認を取ってみた。


「……リサ、聞きたいことがある」


「はい、何ですか?」


「今日会ったあのアリアさんの恋人っぽい人は、どんな人なんだ?」


「え? いずるさんのことですか? はい、あの人の周りにはいつも女の子がいますね。今は春香さんとか海さんとかといるのが多いですね~。でも、何だか嫌がってそうですけど……。それにお姉ちゃんはいつも嫉妬してますよー。後、これいったら先輩怒っちゃうかもしれないですけど、何か最近私に凄く話しかけてきます。何か相談したいことでもあるのかなぁ~?」


……そうか。

本当に海達を攻略しようとしているのか。別に攻略するのはいい。俺も人のこと言えないのだ。自分の欲望のためだけに、みんなを攻略していたから。だが、どうしても許せないことがある。


俺と同じように、薄汚い欲望で彼女達をまた汚そうとしていること。

そしてリサに手を出そうとしたことだ。


許せない。許すことができない。許せるものか……! 彼女達を、リサを幸せにできるならば良い。元から俺なんかには相応しくないと思っていたのだ。あんな良い女たちの隣にいるのは、きっと、それこそ素晴らしい男だと常々思っていた。

だが、あいつではない。

あいつはまた彼女達を汚す。そしてきっとリサを泣かす。純粋な彼女を汚す。一人だけに尽くそうとしないのだ。きっとリサは寂しい思いをする。あいつの攻略が成功するという保証はないが、アリアという上等な女の攻略が成功したのだ、リサも攻略できるかもしれない。それにあいつはこの世界を知っていた。だから自然と攻略法というのを知っているのかもしれない。


時間を戻すという手がある。今まであいつはいなかったのだ。時間を巻き戻せばいなくなるかもしれない。

しかし、いなくなるという保証もない。というより俺が会わなかっただけかもしれない。そして思い出す可能性も0ではない。だからあいつを叩きのめし、二度とそのような発想を抱かせないようにしないといけない。俺という壁がいることを示さねばならない。肉体的に痛めつけるのはダメだ。リスクが高すぎる。もっと、悪辣で、悪質な手を。

それと。

どうやら俺も最低な男のようだ。胸の奥に潜む『暴力性』が檻から出たいと叫んでいた。記憶が戻りつつある今までは収まっていたが、もはや抑えることはできない。


あいつを所謂『主人公』から蹴落とす。あいつを完膚無きまでに潰す。

目標は決まった。後は……方法だけだが……。やっぱり、俺が思いつくのはこれしかない。

元より俺は頭が良いわけではない。姉さんの教えをただ実行することしかできない人間。ただの操り人形だったのだ。その姉さんから学んだことの中に、最低ではあるが、俺に似たような人間にとって最も効果的なものがある。それ以外のことをどうしても考え付くことができないのだ。


その行動をとったあとの、リサの顔を予想する。

きっと、……リサは悲しむ。でも、あいつの言うとおり、上等な女を攻略できたってなると、リサも……。許すことはできない。少しでも好きになった女は、幸せになってほしいのだ。

だから。


「リサ……ごめんな。本当に、ごめんな」


「え? 先輩? カズ君先輩?」




………

……


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