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0章 助けてみせる
2人の少年と少女、暴れ狂う人々、惨めな戦いを止めない神
少年は少女を庇う。人々は戦いを止めない。神も見ぬふりをする。
少年と少女は肩を当てる。次第に口が狭まる。
少女の口は荒れ果てた程に冷たく、震えている。
誰がここまで少女を貶めたのか。
誰がここまで少女を泣かせたのか。
どうしておれは何も出来なかった?
そんなの聞かなくても分かる。
「絶対 助けて 見せ…」
世界の秒針が一瞬にして止まる。
また死んだのか…
また少女を助けられなかったのか…
ま…た……笑わ……せ…る事…が出来……なかっ…た
俺は神を恨む。人生を狂わせた神を恨む。
だが一番憎いのはだれも救うことが出来ない自分自信だ。
「今行くからまってろ」俺は呟く。俺の助けるべき少女、いや世界の元に