タイトルの意味「世界は俺のものだ」
新井英樹の漫画は気持ちが悪い。
汗、涙、鼻水、よだれ、といった体液もしっかりと描写する画風は、強烈な人間の臭いを感じさせる。
しかし、それゆえに、凄まじいリアリティがかもしだされているのだ。
今回、紹介するマンガは、そんな新井英樹作品のひとつ。
「真説・ザ・ワールドイズマイン」
すげえんですよ。この漫画。いや、もう、陳腐な感想で申し訳ないんですけど、すげえんです。やばいんです。
あらすじうまく説明不可能。でもやってみる。
舞台は現代日本。
野人、爆弾魔、怪獣、女子高生、猟師、新聞記者、警察、総理大臣、大統領。
こいつらが暴れる話です。
ほら、やっぱり説明不可能。結構複雑な話なんでね。うまくまとめることができないんですよ。かといって難しい話じゃないけどね。
なんといっても、この漫画の怪獣が町で暴れるシーンには、やられたね。
怪獣が小学校の校舎を体当たりで破壊する。すると、瓦礫や窓ガラスの破片と一緒に、校舎内にいた何百人という子供達が外に飛びだして、地面にたたきつけられて次々とひしゃげるんです。
強烈な絵でした。
これだけだと、ただのB級作品だと思われるかもしれないが、とんでもない。
この漫画、めっちゃ深いです。「人が人を殺すということ」をこれだけ掘りさげた漫画はなかなかありません。
オススメはしません。過激な漫画ですから。読んで、強い不快感だけが残る可能性もあります。でも紹介はさせてもらいます。大好きな作品のひとつなんで。
刺激が欲しい方は、ぜひ御一読を。