俺はとんでもない物を見てしまった。
可憐とネリーが鬼となった夢現実と戦い、何とか退けた。そして俺は二人と別れて新夢現実の集落に来ていた。当然俺は賞金首なので冷たい目を向けられたが、そんな目をする奴には殺意を向けた。そしたら子犬の様な声を上げて逃げて行った。俺はいい気分になった。周りの奴は酷い奴だと思うだろうが、こっちだって冷たい目をされたし、何も悪い事はしていないのに賞金首にされたのだ。文句を言われる筋合いは無いな。
集落を歩いていたら、ネリーを見かけたので駆け寄った。
「おぅ、また会ったなネリー。」
「なんだ、また真妃か。」
「あの鬼を売りに行った帰りか?」
「そうだ、だから何だ?」
「話し相手がお前と可憐ぐらいしかいないから話したかっただけだ。じゃあ俺はこの位で。」
俺はネリーと別れた。さてと、弁当買って山登りでも行くか・・・
俺は今、新夢現実の集落から数キロほど離れた所にある山に来ている。弁当は弁当屋で買おうとしたが、売る物は無いとかふざけた事を言うから一番高い弁当をタダで貰う事にした。そしたら弁当屋は怒ったがどう見ても売り物なのに売り物じゃないならこの弁当は何なんですか?と聞いたら俺に売ってやる弁当は無いと言って来た。じゃあこれは俺に取っては売り物じゃないんですね?つまりこれはゴミみたいな物だから売り物にするのは恥ずかしいと言う事ですよね?だったらこのゴミを引き取りますよと言ったら否定意見も出さずに追い出そうとしたので、差別をするなら人を選んだ方が良いですよと言って、それから心臓を半殺しにしたら普通に売ってくれたので、ようやく買う事が出来た。もちろん心臓は俺が治した。
そろそろ腹が減ったので弁当を食べようと思った。だが、それと同時に他の誰かが何かを持って山登りしている所が見えた。俺は何かが気になり、後をつけてみた。
山頂に着いた誰かが、何かを地面に置き、スイッチを入れた。すると突然、地面が削れる様な音がした。どうやらアレはドリルの様な物らしい。新商品の試運転でもやってるのか?
まぁ俺には関係ない。とっとと立ち去ろうとしたが、一瞬で山の一番下まで掘れた様子を見て俺はドリルから目が離せなくなった。
(スゲェ・・・アレがあれば日本とブラジルを繋ぐトンネルも作れるんじゃないのか?でも地球の中心は物凄い温度だからそこをどうすれば良いんだろうな・・・)
などと俺が考えている最中に、ドリルを使った誰かが、そのドリルで作った穴に液体が入った瓶を放り投げた。
(何か嫌な予感がする・・・まさか、俺が後をつけている事にとっくに気付いて・・・)
俺が予想をした時、突然地震が発生した。
(ヤバい!何が起こるか分からないが逃げた方が良い!)
そして俺は空を飛び、山を後にした。これから急展開が起こるとも知らずに・・・