外へ散歩に出かけたら夢現実と出会ってしまった。
漫画、漫画、漫画、いつまで経っても読み終わらない。まるで実力主義の職業を語っているみたいだ。歌、スポーツ、声優、芸術、好きな事を仕事に出来る奴なんか早々いない。嫌いな仕事を好きになれない様な仕事しかないからな。今はトップ芸能人の一人だけど、最初は路上ライブをやっていた当時は女子高校生だった奴を僕は知っている。僕はほんの気まぐれで、路上ライブの最初から客をやっていた。歌なんてゲームでも気にしていないが、可も無く不可も無いゲームの主題歌を任せられる位の歌詞だった。その事を当時の高校生に言ったら微妙な顔をした。僕はその高校生にサインや握手を求めたり、ツーショットで写真を取ってくれとも頼んだ。その時は僕も意外と面白かったのだろう。その後もCDを作って貰ったり、当時金も人気も無くても作れたグッズを売って貰った。僕はその事をブログに何度か書き込んだ。その後、次第に客が集まる様になった。そして当時の高校生はスカウトされた。僕は今でもブログにその高校生の事を書いているが、たまにそいつからコメントが来るので楽しい。心情的に僕がアイツの客になって良かったと思う。ちなみに僕は当時小学三年生だった。
「何だ?あそこに誰かがいるぞ・・・?」
僕の見つけた、静かにゲームをやったり漫画を読めたり出来る場所に誰かがいた。無理やりどかしては悪いと思い、別の場所に行こうとしたがそこにいた奴が僕の顔を見て何故か驚いた顔をしている。
(何か・・・嫌な予感が・・・)
僕の思う通り、その男は突然体が変形して、そして巨大な鬼になった。
(ヤバい!ヤバい!逃げろ!)
僕は背を向け、全力で逃げようとしたが・・・
「可憐!!」
突然空から僕の名前を呼ぶ声が聞こえ、聞こえた方を見ると剣を持ったネリーが飛んで来て、僕の目の前に着地した。
「大丈夫か!?どこか怪我はしてないか!?」
「大丈夫だ、それよりアイツは・・・?」
「見て分かんねぇのか?夢現実だよ!」
「やっぱり夢現実か・・・助けに来てくれてありがとよ。」
「・・・別に夢現実を見かけたから来ただけだし・・・お前がいたのは偶然だし・・・」
「それよりも、あの夢現実と真妃とではどっちがどの位強いんだ?」
「真妃の方が恐竜と蟻ぐらいに差があるだろ。もちろん恐竜は真妃だ。」
・・・よくもまぁあの時避けきれたよな、僕・・・まぁアイツからすれば戯れのつもりなんだろうけど。
「まぁ蟻とは言っても真妃にとってと言う事だけで私達に取ってはボス級も良い所だけどな。」
「取りあえず、僕は下がった方が良いか?」
「その方が良いだろうな、私がやられたら真妃に助けを求めに行ってくれ。」
僕は後ろに下がった。そしてネリーと鬼との戦いが始まった。