ネリーに色々仮装させてみようと思う。
「うまい!最高!」
今、僕の家ではネリーと言う新夢現実が昼ご飯を食べに来ている。今日は平日で美紀はいない。かと言ってファストフードで買って来た訳でも無く、僕が手作りでチャーハンを作った。自慢では無いが、僕は料理に関しては、と言うか料理に関しても美紀より上回っている自身がある。なのでネリーのこの感想は当然と言っても良い。
「おかわり!」
と言われたので僕はチャーハンを皿によそい、ネリーに差し出した。ネリーはまたチャーハンをバクバクと食べだした。
「そんなに食べて大丈夫か?腹壊すぞ。」
「新夢現実の奴らは三杯位じゃまだ足りないぞ?」
なるほど、成長しないのにいつまでも育ち盛りの胃袋のままって事か。そんな事を思いながら僕もチャーハンを口に入れた。
「そう言えば、新夢現実はあの剣しか使わないのか?」
「・・・まぁ、基本的にそうだな。夢現実以外を相手にする時はその限りじゃないけど。」
「他にはどんな武器を使うんだ?」
「例えば・・・弓とか落とし穴とかだな。」
「一気にランクダウンしたな。弓とか落とし穴で誰と相手をするんだ?」
「もちろん野生動物だ!」
新夢現実・・・新と名が付くのに原始人みたいだ・・・
でも、他の武器とか使っても良いんじゃないか?例えば・・・マグナムとか。
「テメェ、殺すぞ?殺されたくなかったら手を上げな。」
中々だな。他には・・・ロケットランチャーとか。
「狙いを定めて・・・ズド――ン!!」
これも良いな。じゃあ次は・・・思い切って格闘!
「せいやっ!!」
槍!
「ズバッ!グサッ!」
斧!
「振り下ろして・・・まき割り!まき割り!」
魔法!
「バルシュ、ヘル、マキザリン、バルシュ、ヘブン、アイ、バルシュ・・・フルバースト!」
いやはや、どこまでも広がっていくな~そうだ、そんな感じのアニメをパソコンで見よう!今すぐ見に行こう!
「あの・・・おかわり・・・」
「自分でやれ!」
そして僕は、ゲーム部屋に向かった。
「いやはや、全部見ると壮大だったな・・・もう三時か。ネリーは帰ったかな?」
僕はそう思いながら一階へ降りると、ネリーがテレビを見ていた。
「なんだ、まだ帰って無かったのか。真妃を追いかけなくて良いのか?」
「真妃って誰だよ。」
「新夢現実百人相手でも手も足も出なかった賞金首だよ。知ってるだろ?」
「あぁ~そんな話聞いた事あるな。」
「・・・どうした?随分暗いけど。」
「別に・・・」
何かもやもやするな・・・良し、ここはこうしよう。
「そう言えば♪お前のくれた漫画やラノベを見て僕も買ってみようと思ったんだけど♪なんとこんなラノベの新作の限定版がサイン付きで手に入ったんだけど♪」
「ラノベの新作の限定版がサイン付きで手に入った!?」
お、食いていて来た。
「後、ゲームもDVDも追加して特別に貸してあげようと思うんだけど・・・貸してほしい?」
ネリーは首を思いっきり縦に振った。
「良し、貸してやろう!」
「やった!やった!今日はついてる~!」
「その代わり、僕の言う事聞いてくれないかな~」
「聞く聞く!何でも言ってくれ!」
「分かった・・・じゃあちょっと付いて来てくれ。」
その後、ネリーをゲーム部屋に連れて行った。ゲーム部屋には撮影場所も機械も揃っている。もちろん衣装も。そしてネリーを警察官とかナースとかゾンビとか色々な格好をさせて写真を何枚も撮った。
そしてその後、僕が約束の物を貸したらネリーはご機嫌で帰った。さてとこの大量の写真はどんな伏線になるかな・・・?花坂可憐でした。