それにしても、ネリーは何故僕にだけ裸を見られると恥ずかしがるんだろう・・・?
「・・・入って良いぞ。」
(何が入って良いぞだ、僕を殴っておいて・・・)
こんな事を考えながらも僕はネリーの部屋に入った。
「い、いりゃっしゃい・・・あぅ。」
噛みまくっているネリーの服装は、上は黄色で下は白だった。これ位の感想しかない。
「それで・・・何しに来たんだよ・・・」
「いや、一度お前の家に行ってみたくてな。折角だから漫画とラノベを貸してくれないか?」
「あぁ、良いぞ・・・」
僕は、ネリーの本棚を漁って良さそうな物を探す事にした。
「ところで、何で男に体を見られても平気なネリーさんが貴方に対しては恥ずかしがったんでしょうね・・・?」
「んにゃ!柏餅のバカ!」
「そこが僕も分かんないんだよな・・・」
「「・・・え?」」
「何で僕も男なのに恥ずかしがらないんだよ、ネリー。」
「あ、いや・・・それは・・・分かんない。」
「そうか、分かんないなら良いや。」
「・・・なるほど。」
どうでも良い話は置いといて、良さそうな漫画とラノベを探すのを再開しよう。
「あ、これ良さそうだ。ネリー、これを貸してくれ。」
「あぁ、良いぞ。」
「これも良いな、あれも良いし、それも良いし・・・ん?この日記みたいなのは何だ?」
「あ!!それ駄目!!」
ネリーが僕に飛びかかって日記を取り上げようとした。
「何すんだよ!少しは良いだろ!」
「駄目だ!絶対駄目だ!」
僕とネリーには体格差があるが、ネリーが凄まじいパワーを出している為に互角になっている。
「ぐえっ!あんこ餅、何をする・・・」
だが、いそべ餅がネリーを押さえつけてくれた為、僕は日記を開く事が出来た。
「がぁぁぁ!!」
「「ギャフン!!」」
その瞬間、ネリーがカシワを僕に投げつけた。僕はぶつかった衝撃で日記を離してしまった。当然日記はネリーに回収された。
「この日記は絶対に読ませないからな!!」
(畜生、いつか絶対に日記を読んでやる・・・)
「よっしゃ!僕の勝ちだ!」
「あぁ!可憐強すぎ!」
「え?この人可憐って言うの?」
僕の名前を聞いて驚いた奴はこれで何人目だろうか・・・可憐と言う名前を付けた奴を恨みたい。
「そろそろお昼だな・・・僕はもう帰るから。」
「え?まだ良いじゃないかよ、お昼ぐらい私の家で食べろよ・・・」
うわ、ネリーが捨てられた子犬みたいな目で見つめてる。
「・・・分かった、お昼はここで食べる。」
「やったありがとう可憐!」
「何で男で可憐なの?産院で間違えられたとか・・・」
「まだ驚いてるのかよ!」
「冷蔵庫の中は・・・コンビニ弁当ばかりだな。」
「恥ずかしいからあまり見るな!」
「そりゃそうか・・・良し、どこかに食べに行こう。」
「でも、お前はこの辺の事は分からないだろ?」
「だったら私が案内しますよ!」
「おぉ、神奈川県!ありがとよ!」
「餅ですら無くなった!!」
ツッコミありがとよ。
「でも・・・でも・・・」
「何だよ、行きたくないのか?」
「ん・・・ええい!もうどうにでもなれ!」
何だよ、その全てを投げだした様なセリフは・・・何をそんなに迷ってるんだ?




