どうやらネリーは僕と似ているらしい。
柏餅だかわらび餅だか分からない奴に連れられて、僕はネリーの家にやって来た。ネリーの家は普通と言う感じだ。そして柏餅がネリーの家のチャイムを鳴らした。
「誰だよ・・・今、私はゲームやってるんだけど・・・」
「ネリーさんの友達が来てますよ!」
「友達・・・?私の友達が何しに来たんだよ・・・と言うかお前誰だよ・・・」
「私です!貴方の後輩のカシワです!」
「あぁ・・・わらび餅か・・・」
「わらび餅じゃありません!と言うか中に入れて下さい!」
「分かった・・・鍵開けるから勝手に入れよ・・・」
そう言い終えた後、門の鍵が開く音がした。
「すいません、ネリーさんはいつもこんな感じなんです。ロクに夢現実も倒さず、学校にも行かず、家で漫画やラノベを読んでばかりで・・・最近ゲームにも興味を持ち始めた様ですが、外に出る時と言えば漫画とラノベやゲームを買う時だけで・・・」
「なんだよ、数週間前の僕みたいじゃないか。いつから引きこもりをやっているんだ?」
「三か月ぐらい前からでしょうか・・・あ、ネリーさんが数週間前に暇つぶしに夢現実を捕まえたんですが、それが大物でしてね・・・高く売れたんです。ですが、その金を全部既に持っている漫画やラノベにつぎ込んだんですが、その理由が分からないんですよね・・・」
「その大量の漫画は全部僕へのプレゼントなんだよ。」
「まさか、あの損得勘定にうるさくていつも暗いネリーさんがそんな事する訳ないでしょう?さっさと家に入りますよ。」
(損得勘定にうるさくていつも暗い・・・?そんな訳ないだろ、だったら何であんな笑顔が僕に見せられるんだ?まぁ良いか、それよりネリーの家に入ろう・・・)
「ここが、ネリーさんの部屋です。」
ここに来る途中で、お菓子の袋やお弁当の箱などがそこら辺に散らかっていた。そう言えば僕にもこんな頃があったな・・・
「ネリーさん!入りますよ!」
「好きにしろ・・・後、早く帰れ・・・」
カシワは、ネリーの部屋を開けた。そこにはゲームをやっているネリーがいた・・・思いっきり全裸だったが。
「相変わらず家では服を着ていないんですね・・・」
「私の勝手だろ、そもそも服と言うのは昔の奴が寒さを凌ぐ為に作られたのに後から羞恥心なんて面倒くさい物を脳に植え付けやがって・・・」
その考えには納得出来るな、寒さなんて物があるから服を着替えると言う時間の掛かる事が当たり前になるんだよね・・・
「そう言えば男子が着替えをしている教室の中でも堂々と着替えをしていましたよね・・・先生に注意されたら私の体なんて価値ないから良いだろとか言ってましたし・・・」
個人的に顔はかなり価値があると思うが・・・
「それで、何の様だよきなこ餅。」
「カシワです、さっきも言ったように友達が貴方の家に行きたいと言うから連れて来たんです。」
「は~?私の家に来たいなんて、どんなともだ・・・」
ネリーが僕の方を見た時、何故か硬直した。
「よう、暇だったからこの草餅にお前の家に連れて来て貰ったんだ。そうだ、漫画とラノベを・・・」
「うわあああ!!」
「ゴフッ!!」
貸してくれないかと言おうとしたら、いきなりネリーに殴られて部屋の外まで吹っ飛ばされた。
「うわっ!」
そして笹餅まで部屋の外に追い出して、ネリーは勢いよく部屋のドアを閉めた。何故かネリーは部屋の中でバタバタしている。
「おい、漫画とラノベを・・・」
「入ってくんな!!そこで待ってろバカ!バカ!」
ドアを開けようとしたら、ネリーが全力で開けるのを拒んだ。
「へー、なるほど・・・そう言う事ですか・・・」
何故か、もち米はニヤニヤしていた。




