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昼頃僕の家にやって来た少女が再びやって来て、更に僕より少し劣る男が来るとはこれ如何に?

 「・・・ただいまー。」


 剣を少女に返してから五時間経過して、美紀が帰って来た。ちなみに僕は眼鏡を掛けている。後、僕は新しく買って来たゲームをやっている。ラノベをゲーム化した物だが、そろそろ全クリを迎えようとしている。僕は漫画や小説や買わずに試し読みで満足するタイプだ。そしてゲームやDVDを買う金に糸目は付けない。これでゲームは体験版だけで満足する奴がいるんだったら一度見てみたいね。


 と思っていたら、家のチャイムが鳴った。誰なのかは分からないが、美紀がチャイム電話に出る事は間違いないだろう。僕は気にせずゲームを続ける事にした。


 「さてと、先輩から後輩に伝えたい事があります。」


 「良し、これで全クリだ!行け!」


 そして俺は会話を次に進めようと思った時、


 「・・・可憐、入るよ。」


 「何だよ美紀、僕を名前で呼ぶなと何度も・・・」


 そう言いかけた時、美紀が部屋に入って来た。


 「・・・・・」


 何故か冷たい目をして。


 「ど、どうした?」


 「・・・可憐の彼女が来ている。」


 「は?彼女?僕の?どんな?」


 「・・・金髪で胸が小さい人。」


 美紀の言う僕の彼女とやらの特徴に物凄く思い当たる人物がいる。そう、昼頃僕が拾った剣を取りに来た人物だ。そいつとは会ったばかりで名前は知らないが、少なくとも僕の彼女では無い。


 「訳が分からないが、とにかく会ってみよう。うん、そうしよう。」


 僕は冷たい目をした美紀を通り越し、玄関へ向かった。そして玄関のドアを開けると、


 「おぉ!やっと出て来たか!約束通りお礼を渡しに来たぞ!」


 僕が思い当たる人物が立っていた。


 「後ろにある大量の紙袋の中に入っている物がお礼か?」


 「そうだ!お前の家には漫画がラノベが少なかったからあの剣に宿っていた夢現実を売った金でゲームの原作の漫画やラノベを沢山買って持って来たぞ!」


 ・・・ドリアル?何だか分からないけどタダで原作が手に入るんだったら貰っておくか。


 「まぁ、初めてを奪われたのは残念だったけどな。」


 「・・・・・は?」


 「だから、初めてだよ。」


 「・・・・・僕がいつ?」


 「・・・いつかは知らないけど、お前あの剣で何かを斬らなかったか?その時だよ。」


 「・・・・・初めてってもしかして、初めてその・・・ドリアル?とやらを斬った剣の初めてって意味か?」


 「それ以外に何があるんだよ。」


 「もしかしてさっきチャイム電話に出た奴にそう言ったのか?」


 「それがどうかしたのか?」


 あぁ~だから彼女って言ったのか・・・


 「あのなぁ、初めてと言うのは別の意味があってな・・・」


 「何だ?別の意味って。」


 「・・・耳貸して。」


 そして少女の耳に顔を近づけ、別の意味について詳しく教えると少女は顔を赤らめた。


 「わー!わー!そうだった!忘れてた!」


 「忘れてた?」


 「漫画やラノベで何度も見た事あるけど忘れてた・・・」


 なる程、そう言う事か。


 「取りあえず、階段の上で凄く冷たい目をしているチャイム電話に出た奴に訂正して来てくれない?」


 「・・・・・分かった。」


 そして金髪少女は美紀に訂正しに行った。後、僕は外に出て門の影に行き、


 「それで?お前は誰だ?」


 「・・・バレていたか。」


 そこにいた奴に声をかけた。


 「簡単に言えばあの時、お前に斬られた奴だな。」


 「あー、あの時の奴か。あれ?でも売られたんじゃなかったのか?」


 「あんな所すぐに脱出したさ。」


 「それで?僕に復讐でもやりに来た訳か?」


 「別に?と言うかあの時、斬られる前にテレポートで逃げる事も簡単に出来たんだ。復讐心なんか湧かないよ。」


 なる程、つまり僕はそれだけ劣っていると言う訳か。


 「それにしてもお前、人間にしては中々強かったじゃないか。」


 「そうか?ただお前の攻撃を避けただけだと思うが・・・」


 「普通の奴はいきなり殴りかかられたら一瞬硬直してまず避けられないだろう。それなのにお前は少しもひるまず避けた。それだけで大した物だ。」


 「これ位で怯みますかってんだ。僕は引きこもりやっているが学校にいた頃は成績優秀でスポーツ万能だったんだからな。」


 「そうなのか・・・だったら何で引きこもりなんかやってるんだ?」


 「僕のやってきた・・・いや、止めておく。」


 「気になるだろうが!話せよ。」


 「さっきから誰と話しているんだ?」


 僕が会話をしている最中、さっきの金髪少女が割り込んで来た。


 「お礼はお前の部屋に置いて来たからな。」


 「そうか、ありがとよ。」


 僕はお礼を言った。


 「ところでお前、凄いゲームの量だな!これ貸してくれないか?」


 金髪少女はゲームを両手に多数持っている。


 「良いぞ。どうせほとんど全クリしてもう飽きちゃったからな・・・そうだ、なんならあげても良いよ。」


 「え!?本当か?嬉しいな!良かったら私の漫画と小説、もっと持って来ても良いか?」


 「大歓迎だ!今日から僕とお前は親友だな!」


 「あぁ、大親友だ!よろしく、カレン!」


 「え?」


 今のえ?はさっきまで僕と話していた男の声だ。


 「何で俺の名前を知っているのかな・・・?」


 「こいつに聞いた。」


 金髪少女は美紀を指した。


 「クククク・・・・・」


 クソ、美紀の奴余計な事しやがって、こいつに笑われたじゃないかよ。


 「私の名前はネリーだ!よろしくな、カレン!」


 そして金髪少女ことネリーは僕の家を後にした。


 「クククク・・・・・」


 「いつまで笑ってるんじゃお前は!!」


 「ぶべらっ!」


 僕は笑った男をぶん殴った。


 「ごめんごめん、悪かった。じゃあまたな!」


 笑った男も僕の家を後にした。


 「・・・ねぇ、可憐。」


 「・・・・・何だ。」


 「・・・今の人の事なんだけど・・・」


 「それはどっちだ?金髪の方か?男の方か?」


 「・・・男の方なんだけど、可憐に顔が似てなかった?」


 「そうか?僕の方が格好いいんじゃないのか?」


 そして俺は貰った漫画や小説を読む為、部屋に向かった。

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