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訳も分からぬまま、僕は殴られた。

 「クソ・・・あれ位じゃ駄目か・・・どれだけ虐めれば満足させられるんだよ・・・」


 「突っ込んだら負けだ、突っ込んだら負けだ、突っ込んだら負けだ・・・」


 僕達は畜生の夢現実を満足させようと美紀を虐めたが、全く満足させられなかった。虐めて満足させるのはこっちも疲れるし美紀の体も持たないだろうからもう止めた。じゃあどうするのかと南に聞かれたが、僕は落ち着いてこう答えた。


 「ネリーと真妃に他の六道輪廻を調教して引きずり出して貰うんだ。」


 「でも、どこにいるか分かってるのか?」


 「六道輪廻はどこにいるか分からないな。」


 「じゃあ探しようが・・・」


 「だけど、六道輪廻を解き放った奴の顔なら分かる。そいつを見つければ芋づる式に六道輪廻の居場所が分かる訳だ。」


 「そう上手く行くかな・・・?」


 「上手く行くんだよ、間違いない。」


 「ふ――ん・・・」


 南は半信半疑と言うべき目をしている。だが心配ないので、漫画でも呼んで待っていよう。




 「漫画を読み始めて一時間、花坂の兄さんと・・・ネリーだっけ?六道輪廻を解き放った奴を見つけたかな。花坂はどう思う・・・って、いねぇ!!どこ行ったんだ!!」




 ・・・あれ、僕は一体何をやっていたんだ?確か漫画を読んでいたはずだけど・・・何で目の前に美紀がいるんだ?と言うかここはどこだ?


 「やっと見つけた、おーい花坂!」


 あ、向こうから南がやって来た。


 「花坂、何で教室抜け出したんだよ・・・」


 「いや、僕には全く身に覚えがないんだけど・・・美紀は何か知らないか?」


 僕は目の前にいる美紀に聞いてみた。


 「・・・・・」


 「何で黙りこくっているんだよ、状況が分からないのか?」


 「・・・!!」


 突然、美紀が殴りかかって来た。


 「ガフッ!!」


 突然だったので避ける事も出来ず、僕は美紀のパンチを喰らってしまった。意識が朦朧とする中、美紀が逃げて行くのを見たのを最後に、僕は気絶してしまった。




 「・・・畜生の奴は捕らえた、次は誰が来るかな・・・花坂とやら、ごめんな。」

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