おい畜生の夢現実、勝負だ。
「・・・ふーん、私に畜生の夢現実がねぇ・・・」
僕と真妃は、美紀にこれまでの事を説明した。
「畜生の夢現実がお前に取り付いていると言う事は・・・お前はだいぶ前から虐めを受けていたと言う事だな。」
僕も同じ事を考えていた・・・畜生、知っていたらすぐにでも駆けつけて止めさせたのに・・・
「良し!今からでも止めさせてやる!僕の特権を使ってでも・・・」
「それは多分無理だと思う。」
「どうしてだよ!静かに暮らしたい奴や人より優秀な奴を虐める奴は二度と受けたくない罰を受けさせてやれば・・・」
「畜生の夢現実が取り付いている奴は虐めを受けても心に傷は負わないし、取り付いている奴を虐めたい奴は例え体の一部を失ってでも虐める。六道輪廻の力はそれ位強力なんだ。」
「そんな・・・お前は美紀がどうなっても良いのか!?他人だから何もしないのか!?」
僕は柄にもなく責め立てた。
「そんな訳無いだろ・・・」
すると真妃は、拳を痛めるほど握り締め否定した。
「虐める奴も苦労しているだの虐められる方にも問題はあるだの・・・だったら虐める奴はその怒りを物にでもぶつけたら良いじゃないか・・・すると人は口々にこう言う、物に八つ当たりするなと・・・別に良いじゃないか・・・物は人にある心が無い・・・物を作った人間は心を作らなかった・・・それなのに物に八つ当たりしてはいけない・・・?それは何故だ?結局世の中は傷付いて自分の役にたたない奴を虐める為に役立てようとして、逆に役にたっている物を必死に、訳の分からない人らしい心とかで守っているだけだ。今、役にたたなくても後で役にたつかもしれないのに・・・今、役にたっても後でゴミになるかもしれないのに・・・」
僕が言いたい事を代弁するような言葉を真妃は喋っている。
「可憐、お前は前に言ってたよな?世の中の人間を殺したくなったって。」
「あぁ、言ったよ。」
「それは理不尽な事で虐められたからだろ?だからさっきみたいな特権を使ってるんだろ?」
「・・・そう言う事だな。」
「だったら、畜生の夢現実と勝負するんだ。俺達と畜生の夢現実、どっちが強いのかでな。」
「その通りだな。おい、六道輪廻。今から僕はお前を倒すけど・・・もちろん上等だよな?」
「何だそれ、決めゼリフか?」
「うん、そうだ。僕としては格好いいと思うけど・・・そんな事より授業始まるぞ。」
僕たちはそれぞれの教室に行った。さてと、これからどうなるかね・・・