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日曜日の夜は、現実に食べられそうになる。
人はよく「現実を見ろ」と言うけれど、言った本人だってその現実を嫌っている。
現実にとっては、迷惑な話だ。人に必要であるからやってくるだけなのに。
現実を嫌い、それから逃げたくなるのは、怖いからだ。
現実を目の前にして夢が壊れる、希望がなくなる、期待が台無しになる。
大小問わず自分の望みが絶たれることを、人は怖がる。
だから、現実を嫌うのだ。
だから、現実を避けようとありとあらゆることを考える。
たとえ、それがとてもバカらしい考えだったとしても。
現実に食べられそうになっても、バカな考えに期待すれば、乗り越えられるときがある。
それが一時的であっても、人は自分を守りたいのだ。
しがみついて、やり過ごしたいのだ。
だから、しがみつくことでその現実を乗り越えられるのなら、バカな考えにしがみつくのも悪くないことだと、僕はそう思う。