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#他のクラスの子(3/3)

〜〜〜


 「さて、今日はクリスマスに向けて、ケーキを作りましょうね」

 やったー、今日の部活はスイーツ作りだ。

 だけどこれが意外と難しい。食べるのは簡単なのに、工程がいちいち面倒だ。

 不器用な私は粉の計量からつまずいている。混ぜるのもボウルの中身が飛び散って、私の周りだけすごく汚れている。

 散らかったおかげで分量が狂い、私のケーキは上手く膨らまず小さくなってしまった。あー、私は本当に料理向いてないなー。って、私は部活の度に毎回思ってるよ。


 後片付けまで終わらせて、今日はいつもより遅くなっちゃった。急いで帰らないと。

 妙子と美和は先に終わって帰っちゃったから、一人で薄暗い廊下を早歩きで進む。

 階段の踊り場のところで声が聞こえたので、チラッと目を向けると、誰か二人が向き合って話していた。あ、片方はあの秋山さんだ。そう思って私は足を止めて陰から二人の様子をうかがった。

 何を話しているのか全然聞こえなかったけど、秋山さんじゃない方の女の子が一生懸命何かを話してて、その話が終わったらすぐ秋山さんは無言で立ち去った。残された女の子はじっと立ち尽くしていたけど、一人ですすり泣きしていた。

 あ、これは告白シーンか。あの子、秋山さんに振られたんだ。しかし、あの秋山さんに告白するなんて勇気あるわね。どう考えてもこういう結末になるってわかるのに。

 そこまでして告白しようとするんだから、よっぽど好きなんだろうな。石郷先輩にも好かれてるみたいだし、秋山さんって結構モテるのね。


 そんなことを思いながら、私は家路についた。


 だけどこの時の私はまだ知らなかった。この私が今後、秋山さんにがっつりハマることになるなんて。

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