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無駄
何も着ていないのは涼しい
ゴリラは怒り狂ったように
僕目掛けて剛腕を繰り出す
しかしその行為も
今の素早さMAXになった僕には無意味であった
やがてゴリラはその行為の無意味さに気づいたようで
全てを諦めたような顔で
後方へゆっくりと立ち去ってしまった
…助かったのか?
しかしその油断こそ命とりだった
約7秒後僕の頭上には
巨大なショベルカーが迫ってきていた
持って来やがったッ!
数秒後
そのまま鈍い音ともに
骨の押しつぶされる音が聞こえ
まるで勝利を誇示するようなドラミングが鳴り響いた
もう涼しさも感じられない