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【たからもの】
数えきれない昨日の上に
人は日々新しい顔を晒す。
毎日のほんの小さな一瞬が
少しずつ 少しずつ 今の姿を
明日へと変えていく。
染み付いた一瞬はいつの間にか私
曲がるはずの無い志は歪な曲線を描く。
変わらないと信じられた背中は
いつの間にか丸まって 小さく 暗く。
褪せるはずの無いディジタル写真
あの日の輝きを見て取れないのは我が目。
日々という流れを止めるは叶わず
移ろいゆくは定めと泣く。
私の慕った師よ。
過ぎた日々に、生きていた志よ。
今も胸の内に
どうか変わらずにあるように
大切にまもろう。大切にまもろう。
2016年12月13日
時の流れは怖いものだ。
そんな風に感じた日に浮かんだ詩でした。