千年前へ
その後タイムスリップは再び始まり、恵美とケンカした公園に俺は戻ってきていた。
俺は目の前で見た光景を信じられなかった。
そういえばと、俺は朝見ていたTVを思い出す。
「明日、午後5時から朝方にかけて大雨が降るでしょう」
お天気お姉さんがそう言っていた。
早くこのことを恵美に伝えなければと走り出す俺だが、数十メートル先で脚が止まる。
恵美は俺の話を聞いてくれるのだろうか……
いや、きっと大丈夫……
その二つの言葉が俺の頭の中で仲違いをしている。
でも俺はとりあえず走るしかない。
話を聞いてもらえなくても、俺は……あいつを守りたい!
すると突然、走る俺の前に3人の男が現れた。
俺はびっくりして尻もちをついたがそんなの御構い無しとばかりに1人の男が話し始めた。
「やっと見つけた!もう安心だ、さあ帰ろう」
登場の仕方、俺を知っている。
明らかに未来人だった。
「いや、あの……あ!」
先を急ぎたかったので、言い訳でも言って切り抜けようと思ったが、
言い訳を考える暇もなく、俺の両側にいた男たちが俺を持ち上げた。
「ちょ…!離せ!!」
抵抗する俺の言葉なんぞ全て無視。
そのまま未来へと連れて行かれた。
未来へ着くのは案外短い時間だった気がする。ずっと恵美のことを考えていたからだろうか。
未来へ着くと、時計はすぐさま回収され、俺は念のため検査があると留置所らしき場所へと移された。
「こんなことしている暇はない!すぐに恵美を助けに行かないと……!」
よく見るとドアが少し開いている。
これならと、俺はそこを抜け出した。
急げばまだ間に合う!とぐるぐる建物の中を走っていると一つの研究所らしきところに辿り着いた。
急ぎながらも、慎重に奥へ進んでいくと、そこには俺の腕時計と俺を連れてきた男たちがいた。
あいつら……
「ああああああああああああああああああ!」
躊躇なくそこへ突っ込み男たちから腕時計を奪った。
「なにしてる!!それを使ってはいけない!それを使えば……」
「いいんです」
男が何か言っていたが、そんなのどうでもいい。
「ていうか、もう助けなんていらないです」
「俺は……彼女が好きだ」
そう言って俺はタイムマシンを起動した。
使えてくれ……!
「千年前の過去へ!!!」
願いが通じたのか、
時空間に入った。成功だ。
よかった……。頼む。もってくれ!
「恵美を……絶対助ける!」




