エピローグ
「竜の血、不味い……」
竜装を解いてから、気を失ったリノスが目を覚ましたのは二日後。
契約の儀式で、アートルムの血を飲ませることになった。
「例えるなら、泥水」
「起きた直後にそれか……誰が、サービスで腹の傷を塞いだと思ってるんだ」
不機嫌な顔のアートルムに言われ、リノスは腹の傷を確認。
「塞がってる」
傷跡も残ってない。
ミシュナとカエルレウムは、報告のため王都に帰った。
村には医者を残し、リノスの血液調査を依頼。
「結果、でましたよ」
医者の調査結果に
「で、どうなんだ?」
「典型的な竜騎士と同パターンに変化したようですが、一部ウロボロス族のものによく似ています。これ以上詳しいことを調べるとなると、王都の専門施設でしょうね」
「そうか……」
「お、おい、オレどっか悪いのか?」
真剣な顔のアートルムを見て、リノスが顔を青くする。
「お前は、人よりちょっとだけ傷の治りが早い人間になりました、以上」
「なんだか、いい加減だな……」
リノスはベッドから、ゆっくりと上半身を起こす。
「確か、王都には竜騎士を目指す学校があるって聞いた」
「もう、決めてるのか? 」
アートルムに聞かれ
「お前とは、契約したけど……オレってまだまだダメだろうし。それに、知らなきゃいけないことも沢山ある。今のままじゃ、いけない」
「少しは、分かってるな。せいぜい黒の竜騎士見習いになれるよう、がんばれ」
リノスは眉を寄せると
「普通、相棒って協力してくれるもんだろ?」
「じゃあ、寝ながら応援してやる。はぁ……俺の平穏で安定した生活は、夢と消えた」
そう言って、アートルムは人の姿から黒竜へと変わる。
「さっさと準備して、村長に挨拶してこい」
「え……」
蝙蝠のような巨大な翼を広げて
「王都まで、ひとっ飛びしてやる」
「行こう、王都に」
ここまで、読んでくださりありがとうございます
暇つぶしにでも読んでくだされば幸いです。




