春色大乱闘???
色々アレです
2人が、すっと近づいてくる気配がした。
反射的に、顔を上げる。
そこには、可愛らしい女の子が2人居た。
俺よりも頭二つほど、低い身長。モノクロのコントラストのドレスが、柔らかい木漏れ日に映える。
不覚にも、“美しい”と思ってしまった。
俺の目の前で、目と鼻の先で彼女たちは言った。
「ねぇお兄様好きにしていいの?」
「兄様は私たちで良いの?」
何だ?よく分からない。お前らも結局好き勝手やるんだろ?
なら、俺の意見なんて意味はないだろ?
だから、言った。
「俺が何を言っても、お前らは止められないんだろ?ならもう好きにしろ。さっさと終わらせてくれ。」
「「そうですか」」
「では、兄様。」
「心安らかに。」
………………は?
混乱する俺を余所に、ひとりが迫ってくる。そして彼女は
ガブリ。
俺の、指を噛んだ。
「イタッ!っておい!何してくれやがる!このクソッタレ!」
「クソッタレだなんて酷いわ。それに、何するのかって?決まってるじゃないの、お兄様。一つになるのよ。」
「は?一つにって」
「その後兄様は、私のモノになるの。」
「だからお兄様。私にその指下さいな。」
「だから、兄様。私に死体を下さいな。」
………何を言ってるんだ?こいつらは。