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 俺、アゴラ・・・は人間達の砦に向かって飛んでいた。たいして情もないが、元仲間を殺すのは気が引ける。といっても、意志に反して体は砦に向かって一直線。こりゃどうしようもない。あきらめよう。にしても、飛ぶってのはなかなか気持ちいい。しかもはえー。あっという間に目の前に砦。俺一人突出しているのが不幸中の幸い。誰かが殺してくれるだろう・・・。

 砦から弓が雨のように飛んでくる。ザクザク俺の体に刺さる。いてー・・・。痛覚はしっかりある。でもおれの体は止まらない。いてーし、死ねねー・・・。次の瞬間、頭の中でメデューサ様の声がした。「コウゲキセヨ。」俺の胸が焼けた。あっつ。なんか出・・・。でっけー火球が口から飛んでった。ドゴン!砦の一部がぶっ壊れ、血と死体の山・・・。うわー、やっちまった・・・。いや、やらされちまった・・・。やべ・・・また出・・・。ドゴン!・・・。あれ?俺が地面に叩きつけられてる。エルフ様の魔法か。でかした!羽がなくなってる。そのまま殺してくれ。だが俺の体はまだ動く・・・いてー・・・。砦に向かって突進。迎え撃つ傭兵達に切り刻まれる。だが相手は次々に死んでいく。そして俺は死ねない。数刻後、俺の周りには死体の山。しかも魔物の群れもすぐ後ろまで追いついてきていた。まずいまずいまずい。誰か早く俺を殺せ!

 ザシュッ!いってー!俺の左腕がねー。だがナイス。目の前にはガロン。さすがガロン様、他のやつらとは違う。だがすぐに二撃目がこない。俺の顔を見てるようだ。

「ジュシュ?」

「そうだよ、俺だよ。早く殺してくれ。」

「・・・。」

「何やってんだ、早くや!?」

 俺のほうが先に動いちまってた。俺の右手がガロンの肩をえぐる。だがガロンもやる気になったらしい。目つきが変わった。

 次の瞬間、俺の片足が飛び、地面に倒れこむ。

「あら、ずいぶんと男前になったじゃない。」

ガリエフ様。いいタイミングで現れる。俺の体は硬直し、意識が遠のく。魔法か・・・。




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