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帰り道 2
私を大切にしてくれた、近所のお姉ちゃんがいて
その人の兄にあたる人
小学6年生だった
昭和のTVが、最後に告げるニュースが流れ
「○○市○○町の、○○○○さん、小学6年生が
○○列車に轢かれ、亡くなりました」
と、告げた
両親は、住所と名前を聞き、驚愕していた
「あの子ではないの?」
と
TV放送は途切れ、両親は
真実を分からないまま、夜を過ごした
私にとっての子どもが死ぬという、現実はとても虚で
戦争を経験した両親にとっては、
戦時下ではない子どもの死は、とても衝撃的だったのだろう
ただ、そこに、
私の兄の死があったから余計に
私の兄は、事故で亡くなった訳ではない
産むその時に、亡くなった
当時、一般的ではなかった
『帝王切開』を、父方の親戚筋から拒否され
カンシ分娩の後、亡くなったと聞く
亡くなった男の子は、2人目?