月を眺める老人の夢
ただの文字の羅列です、意味はわかりません。
静かな湖畔の小さな家で、老人は椅子に腰かけながら月を眺めている。
湖畔の向こう側は明日が始まる場所であり、こちら側は今日が終わる場所だ。
今日、私はどう生きただろうか。今日食べた命のことさえ私はもう忘れている。
明日、私はどう生きるのだろうか、来るかもわからない明日のことを私は毎日思っている。
若い時は良かった、夢を持ち、友を持ち、恋をして、壊し、壊され、私は確実に生きていた。
新鮮な毎日は何よりも私を支え、残虐な毎日が何より私を生かし、退屈な時間が何より私に老いを与える。
時間、それは命に均等に与えられた唯一のものだ。時間を持つからこそ命なのだ。
その時間が私に老いを与える、それは私がそろそろ、命もつ生命から肉の塊になることを意味しているのだろう。
月は一体何人の人間を看取ってきたのだろう。年老いてから、この湖畔に住んでからどうしても、月に惹かれるのは、私は昔、月を目指した若者だったからだろうか。いや、きっと月が周期的な変化しか与えられず、表面だけ認知さえている、悲しい無機物だからなのだろう。
これはきっと夢なのだ。