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明星、凰彩  作者: 鸛那
間章
12/15

翠栞 第一頁 

間章です!気楽に読んでいってください♪


 私は星の公主翠蘭(すいらん)

 双子の姉・金蓮と共に燐瓏宮に住んでおります。

 私は忘れたくない思い出をここに記すことにしています。


 私の日記、すいしおり


 ……今日、緋凰が燐瓏宮(りんろうきゅう)に訪れました。


 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆


「緋凰!今日はどこにいくの?楽しみだわ、ね翠蘭」


 そう言って金蓮は私を振り返りました。

 つややかな黒髪がさらさらと音をたてています。

 象牙色の肌に、珊瑚の唇。金蓮は纏う雰囲気も華やかで例えるなら蝶がぴったり。


 私は、金蓮と比べると髪色は淡く、柔らかい面差しをしていると言われます。

 私は、穏やかな印象を与えるようで、星の人々には花の公主と呼ばれています。


 花と蝶。

 それが私達の象徴です。


 緋凰は優しく微笑みます。


「そうだな。どこにしよう?私は明後日は晨だからな。近場にするつもりだが」


「明後日!もうすぐじゃないの。ねぇ、金蓮。緋凰をいたわらなきゃ」


「てん…山は駄目よね。馬の早駆けも駄目。となると…。うーん、うーん」


 何で金蓮のしたいことは野外活動ばかりなのかしら。

 全部緋凰の体に負担をかけるものばかり。


 さすがに緋凰も苦笑いしています。


「いったい金蓮は誰に似たんだ?少なくとも諒はここまでではなかったな」


「あら、金蓮は緋凰似よ?気ままなところとか特に。二人とも自由過ぎるんだから」


 緋凰も金蓮も自覚はないよう。困ったものです。


「ねぇ緋凰。久しぶりに城下に下りてみてはどう?金蓮も、どう?」


「城下!良いわね、翠蘭。お父様は連れて行ってくれないもの。決まり、でいい、緋凰?」


 金蓮は可愛らしく小首をかしげました。


「あぁ。城下くらいなら」


 行き先が決定しました。私の提案、採用です。


「ただし、条件がある」


 何でしょうか?条件…今まで無かったものです。金蓮も不思議がっています。


 そんな私達を見て、緋凰は指を二本立てました。


「一つ、変装をして行くこと。二つ、私と夏維の指示に素直に従うこと。一口に城下と言っても広い。城下には王宮にはない危険も数多ある。守れるか?」


「「はい」」


 もちろんです。緋凰と夏維の言うことを聞くのは当然のこと。

 それに変装も楽しそうです。


「ひーおーうー!こんな感じでどーう?」


 早速着替えを持って金蓮が走って来ました。


「金蓮!こんな服、いつ手に入れたの」


 町娘が着ているような服に私は驚きました。


「良いだろう。翠蘭は?」


「私は持っていないわ。貸してもらえる?」


 緋凰は私の言葉に頷きました。


 ――お忍び城下、楽しくなりそうです。

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