表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/23

お家騒動とメイドとタイツ8


 朝起きると脱ぎ散らかしたはずの衣服が綺麗に畳まれている。誰が畳んでくれたのだろうか。


1.早起きのメイドさん

2.変態

3.美人メイドの自分は無意識の内に服を畳んでいた!


 部屋を見渡すが特に整頓はされていない。カーテンは自分が適当に開け放ったままだ。


「2か・・・」


 そうなると昨日の一部始終を聞かれていたor覗かれていたであろう。うぉぉおおおおまじかよおおおお!


 でもふと思う。今更だ。それに、変態だしいかとも思う。特に言いふらしたりはしないだろう。むしろメイドさんに見られなくて行幸だったと思うべきだろう。それよりも、今日の日程のことを考えよう。取りあえず着替えだ。そう思っているところにノック音。


「はい!」

「失礼します。昨日はお・・・」

「お?」


 昨日のメイドさんだ。何やらフリーズしているようだがどうしたのだろう?取りあえず観察する。メイド服は自分が着ていた物のように、やたらフリフリしたものではなく実用的なものとなっている。だが、作り自体はしっかりしており、スカートの端や袖口などにフリルが使われていて可愛らしい。うむメイド服万歳。


「ふ、服を着てください!」


 ばたん!と、勢いよく扉を閉めて中に入ってくるメイドさん。改めて自分の格好を見る。下半身丸出し。ブラもずれている。酷い格好だ。メイドさんが畳んである衣服を見る。


「着替えている途中だったのならそう仰ってください!」


 顔が真っ赤だ。とてもキュートである。押し倒したいがぐっと我慢する。そういえば名前を聞いていなかった。名前を聞かないと。


「失礼しました、今着替えます」

「・・・手伝います」


 予備のメイド服を召喚するとメイドさんが一瞬驚いたようにこちらを向く。


「本当に何もないところから物を取り出せるのですね・・・。昨日も見ましたが改めて驚きました」

「そんなにすごいことなのですか?」

「はい、これ程自在に空間魔法を扱う人を初めて見ました」

「・・・そうなんですね。ところで、まだお名前をお伺いしていませんでした。私はモードと言います」

「モード様、名前はすでにお伺いしております。私の名前など覚える必要はございません。申し付けていただくだけで問題はございません」


 む、プロメイドさんだ。職業意識が高すぎて名前を聞くことができないとは。だがここで諦めるわけにはいかないのだ。メイドハーレム実現のために!


「それは、寂しいです。昨日は、その姉ができたようでとてもうれしかったのです」

「そ、その・・・」


すごく葛藤している。押すしかない。


「迷惑でしたね・・・ごめんなさい」

「そんなことはありません!私も妹ができたようで楽しかったです!」

「ありがとうございます!」


 どさくさに紛れて抱き着く。やはり大きい。マーベラス!メイド長でオフィーリアという名前らしい!素敵な名前だね!あれこれお小言を言いながら着替えを手伝ってくれるオフィーリアさんマジ天使。ついついニヤn・・・ニコニコして返事をしてしまう。


「ちゃんんと聞いていますか!」

「はい!」


 笑顔で答える自分に、ため息をつきつつも面倒を見てくれる。かなり距離が縮まった!やったね!



 着替えが終わり食堂へと招かれる。領主家族と食事をとるかもしれないと構えていたがそのようなことはなく、キャラバンの皆さんと食事をとる。食事中、終始ニコニコしていた。変態は自分のスカートを覗きながら朝食をとっていた。


「昨日はゆっくり休むことができましたでしょうか」


 現れたお貴族様に食堂にいた皆が立ち上がり、礼をする。変態はそばで控えていたメイドさんのスカートをブリッジしながら覗いていた。覗かれていたメイドさんの顔が引きつっている。


「楽にしてください、モードさん、ハンニンさん昼食前にお時間をいただきたいのですが、よろしいですか?」

「かしこまりました」

「ありがとうございます。使いの者を出します。皆さんには窮屈な思いをさせて申し訳ないのですが、もうしばらくご辛抱ください」


 そう言って退出するお貴族様。さて、魔法でで試したいことがあるんで時間まで少し魔法の練習をしよう。よい場所がないか尋ねてみる。今更ではあるが制御に失敗して大惨事というのは避けたい。


「練兵所がいいでしょう」


 そう言って案内をしてくれるオフィーリアさん。蛇のようにくねくねしながら自分のスカートを覗き、移動する変態がかなりキモイ。何故か他のメイドさんたちがホッとしている。


 練兵所ではすでに訓練が始まっており、あちらこちらから気合いの入った声が聞こえてくる。練兵所の片隅を確保し水魔法の制御を行う。手のひらからちょろちょろと噴水の様に溢れる。自分から離れた場所より同様の現象が起こせるか試してみる。距離が離れるほどに制御が難しくなっていくが1メートル程なら問題なく制御が行える。噴水の強弱をかなり制御できるようになった。続けて風魔法の制御練習に入る。水魔法と同様に自分の離れた場所から現象を引き起こせるか、風の強弱がつけられるかをお確認する。


「よし!」

「今の訓練にどのような効果が?」


 正直には言えない。適当にごまかそう。


「魔法を使うことに慣れることと、細かい作業を高い精度で行えるよう意識しながら訓練しています。少ない魔力で済みますし、意識せずに魔法が使えるようになることが目的です。戦闘中はいろんなことに注意しないといけませんから、魔法だけに集中していると足をすくわれてしまいます」

「「なるほど・・・」」


 オフィーリアさんだけではなく、魔術師と呼ばれている人も話を聞いていたようだ。今更思い付きだとは言えない。


「どれほどの効果があるかはわかりませんけどね」


 予防線を張っておく。さて、目的は達成した屋敷に戻ろう。便意が割と限界!トイレを確認したときトイレットペーパーらしき物を確認したが、とても荒く何度も使っていると切れ痔になること請け合いの紙であった。そのためウォシュレット代わりの水魔法と、トイレットペーパー代わりの風魔法を練習したのである。ウォシュレットで、最大にして尻の穴の中まで洗わないと洗った気がしないんだよね!


TSメイドは上級者であった・・・。



 

メイドが割と変態。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ