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神王  作者: ミリオン
第1章 転移からの築城
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第一話 転移

もしかしたら、最初の何話かなどは見てて酷いと思う可能性は有りますが、適度に読み飛ばしてくだされば、徐々に良くなって行くのではと、思います。

二十数話くらいまで読んでみてください

m(__)m

 それは、授業中突然起こった。


『どうも、僕はこの世界で生まれた新参の神です』


 その声は放送されるスピーカーから聞こえた。

 その声は今日職員室でも、体育館でも、音楽室でも、飼育小屋でも聞こえていた。

 そしてその声は何故か学校の敷地内のみに聞こえていた。何故かそこで話していると思われた放送室にまでスピーカーから聞こえた。

 そして、その声を聞いた者達は異様なほど静かに聞いていた。

 喋れなかったわけじゃないだろう。

 だが、喋りたくなかった。

 それは、喋れないより、恐ろしいことだろう。自分から意思疎通をしようとしないのだから。

 その証拠に身振り手振りで表そうとする者さえいなかった。

 皆静まり、動かず、時が止まったようにすら見える。

 そんな状態で、スピーカーから言葉が聞こえた。


『さて、突然ですが、他の神々の了承をとってはあることですし、用件を言いましょう。

この学校にいる人間には死んでいただきます』


 次の瞬間には爆発が起きた。

 学校にいた者は神と名乗る者が何を言ったか理解できないまま爆発に巻き込まれた。

 幸運だったのは全ての者が即死であったこと。そして周辺に危害が及ばなかったことだろう。

















 学校にいた者は一瞬にして気を失い次に目が覚めた時には真っ白な空間にいた。

 周りを見渡しても地平線がどこなのかもわからない。

 学校にいた生徒の人数は約600人。

 これは、学校の初等部、中等部、高等部を合わせた人数になる。

 この人数は普通少ないだろう。

 教職員を合わせれば約700人ちょっと。

 そんな人数の学校の名は王進学園といい。大成する者が多く入るといわれる名門の学校である。

 そしてそこにいる700ちょいの人間に向かってどこからともなく声が聞こえる。


『さて、ここにいる者達は僕が学校を爆破して殺した。魂達だね』


 スピーカーを通しているわけでもないのにスピーカーから聞こえた声と全く同じ声が聞こえる。

 皆、神(と名乗る者)の言ったことに驚いている。


「何故そんなことをした!!」

「学校に返して!!」

「これは監禁かな?人殺しかな?」

「出てこいクソ神!!」


 そんな風にほとんどの人が暴言を言っていた。


『少し黙れ』


 その声で全員が喋らなくなる。


『神の声は黙って聞くのが普通だろ?』


 喋れるのであれば、いや、喋ろうと思うのであれば皆「お前が自分で言うな」と突っ込んでいただろう。


『さて、君たちを殺した目的だが、僕の作った世界に転移してもらう。何か質問はあるかな?』


 そう言われた途端にしゃべろうと思えるようになった。


『あ、挙手でね』


 また暴言を吐こうとしていた者達がおとなしく手をあげるようになった。

 殆どの手が挙がった。


『じゃあ、堀井良太君』

「何故こんなことをした?」名を呼ばれた生徒が質問した。

『強いて言うなら、ラノベなどの異世界転生を自分の世界で見てみたいから』


 殆どの人がそんな理由でと思っていた。


『さて、次の質問はあるかな?』


 また殆どの手が上がった。


『じゃあ、久坂部先生』

「何かチートのような能力はもらえるのかな?」

『人によってはあげられるし、人によってはあげられない。

それは魂の器によるものだ。

だが、定番の鑑定スキルは全員にあげよう』


 それを聞いて少なくないものが喜んでいた。


『じゃあ、めんどくさいので質問は終了する』


 殆どのものが「あんたが始めたんだからもっと続けろ」と思っていた。


『君達が転移するのはステータスがあるゲームのような世界だ。

 そこに転移したら皆好きな事をやればいい。だが、1人では嫌だというものもいるだろう。10分やる。1人で行きたくないものは最大五人までパーティーを組め』


 神にそう言われ多くのものがパーティーを組もうと仲間を探した。友人、兄弟、恋人、同僚、生徒と先生、先輩と後輩という様々な関係のものでパーティーは作られていった。それこそパーティーに入りたいという理由で見ず知らずの人と組むものもいた。仲間外れ、誰とも組まない者、パーティーになりたいのが多いものと色々だった。そして10分はすぐだった。


『さて、組み終わったようだね。まあ、組んだ者組まなかった者は自己責任で。

次はどんなところに転生するかある程度選ばせてあげよう』


 神がそう言ったら自分たちも目の前に白紙のカードが出てきた。それはパーティーで一つの数だった。


『どこに行きたいかそのカードをさわって決めてくれ、1人の者は自分1人で、パーティーを組んだ者はパーティーの全員でさわってくれ』


 そう言われると皆一斉にカードをさわった。玉座の書かれたカードになったり、草原の書かれたカード、雪山の書かれたカード、江戸のような風景の書かれたカード、山が書かれたカードと多種多用であった。他の者のカードを見ようとする者もいたが、それは叶わなかった。何故ならーーー


『かぶることはないから、安心してくれ。

じゃあ、転移に行ってらっしゃい』


 ーーーすぐに神に言われ転移させられたからだった。






 そこにいたすべての人間(・・)が一度に転移で姿を消した白い空間にいたのは、ひとりの人の見た目をした者と、その他の生物だった。


「ああ、次は君達を転移、いや、転生させなきゃね」


 人の見た目をした者は多くの生物に向かってそう言った。

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