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カウンター06


 ある日。


「麻薬?」


 と姫々の触れた話題に問い返す一義だった。


「はい……。麻薬です……。どうも最近シダラで流行しているらしく……」


 説明する姫々に、


「学院の掲示板にも留意するようなこと書いてあったよ!」


 追従する音々。


「なんでも魔術が使えるようになる麻薬らしいんだ」


 最後にそう〆る花々に、


「なるほどね」


 と一義は納得した。


「魔術が使えるようになる麻薬……か……。うさんくさすぎるけどレッテルとしては優秀……なのかな?」


「魔術を使いたいのは何も学院の生徒ばかりではない。学院に入れなかった者も手を出すだろう」


「でもあまりに流行しすぎたらさすがに警察が黙ってないんじゃない?」


「それが被害者の数の割に警察は積極的に動こうとはしていないらしいってさ!」


「でも学院の生徒は公式麻薬……ドラッグをもらってるよね? 今更他の麻薬に手を出すかな?」


「むしろドラッグでも魔術を行使できないと焦っている学院生こそいいカモですね……」


「あー……なるほど……そりゃ流行るね」


 魔術を使えるようになる薬……ね……とうんざりとする一義。


 要するに月子の二の舞である。


「ま、僕にもかしまし娘にも西方ハーレムにも関係無い話と言えば無いよね」


「それはそうですが……」


「それもそうだ!」


「だね」


 納得する一義たち。


 そこに、


「一義……!」


 と誰かが一義の名を呼んだ。


 声のした方を見ると、一義に向かって走ってくる燈髪燈眼の美少女がいた。


「一義」


「なぁにジンジャー?」


「一義……ハーレムが既に当初の倍になっているんだけど……それについて何か言葉はありますか?」


 新聞部に所属するジンジャーがそんなことを質問してくるのだった。


「倍に増えた?」


 と、とぼける一義に、


「かしまし娘にくわえて……アイリーンさんとビアンカさんと深緑の令嬢を連れて歩いていると云う噂が立ってるけど……」


 本質をつくジンジャー。


「別にいいじゃん。僕のハーレムが拡大したって。なんでそんなことを問うてくるのさ?」


「知らないんですか?」


「何をさ?」


「一義のハーレムは今王立魔法学院で一番ホットなニュースなんだよ?」


「そりゃ暇人が多いもので」


 肩をすくめる一義。


「この六人の中に本命はいますか?」


「いないよ。僕の大事な人は別にいる」


「七人目のハーレムがいるってことなの!?」


「どう捉えてもらっても構わないよ」


 一義はあっさりと言う。


「じゃあその七人目が一義の本命……と……」


「そう捉えてもらっても構わないよ」


「ちなみに七人目は誰なの?」


「それは秘密」


「ふむふむ……。秘密……と」


 ジンジャーは自身の手帳に一義の言葉を記していく。


「そんなこと誰が知りたがるのさ?」


 と問うた一義に、


「誰だって知りたがりますよ。だって一義はエルフなのに数々の美少女を籠絡しているんだから……」


 あっさりとジンジャーは言うのだった。


「美少女を籠絡……ね……」


 ガシガシと後頭部を掻く一義。


「本命が他にいるのに一義の尽くすハーレムたちはどう思っているのですか?」


 そんなジンジャーの言葉に、


「さぁね」


 と簡潔にはぐらかす一義だった。


「とまれ……ジンジャー……」


「なんでしょう?」


「ジンジャー……ちゃんと食事とってる? なんだか痩せて見えるんだけど……」


 そうジンジャーを心配する一義。


 その心配は正しいものだった。


 ジンジャーは一義とハーレムたちが王都ミストに旅立ちシダラに帰ってくるまでの間に、頬をこけさせるほど痩せてみせたのだ。


「大丈夫ですよ。ちょっと食欲がわかないだけで。」


 苦笑するジンジャー。


「…………」


 一義は沈黙でそれに答えるのだった。


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