□第六話□
俺は歩きつつ、イシカに質問をすることにした。
「お前らって一体なんなんだ?」
鎌だったり弓矢だったりナイフだったり・・・・捕まるよ!?
ってか危ないからね!?
「基地に着いたら全部話すさ」
「・・・ってか基地ってなんだよ!?」
「俺たちの溜まり場兼俺の家、全部話すって言ってるじゃないか」
「あぁ、すまん」
ちょっとばかり不機嫌になったイシカだが
「あ、いた」
と柱にもたれかかっている少女を見てそう呟いた。
「お待たせ・・・・リーフ」
その少女はリーフというらしい
リーフはイシカと俺を交互に見たあと、見下すような視線を俺に向けて
お前誰、と言った。
初対面にむかってその目とお前呼ばわりかよ・・・。
目つきは俺も人のことを言えたもんじゃないけどな。
「あぁ、彼はヤマト。ちょっとした被害者だ。」
とイシカが俺の説明をする。うん、なんとも簡易でわかりやすい説明だ。
「・・・え、トマト?」
「ヤマトだ!」
ちくしょう、俺の小中学生の頃の黒歴史的あだ名じゃねぇか・・・。
コイツ・・・・。
「あは、ごめんごめん」
とあやまりつつ、爆笑してるリーフにイシカは
「楽しんでるとこ悪いけど、いつものアレお願いできる?」
「あぁ、うん。アレね、トマt・・・ヤマトも一緒にやればいいんだろ?」
こいつ、俺のことすごい自然の流れでトマトって言おうとしてたよな!?
ってかアレってなんだよ!?
「じゃぁ頼んだぞリーフ。お前も帰って来いよ」
「OK、いくよ」
というと俺とイシカを近くに寄せ、俺らの目を見て、リーフは
「目を移す」と呟いた。
刹那、リーフの目は赤く染まり、よく分からない
《389》と書かれたプレートのかかった家━路地裏の団地と言ったほうが適切か━の前に俺らはいた。
「ついたぞっ」
ニッと笑いながらイシカは言った。