■第五話■
「君、怪我とかしてない?」
呆気にとられてボケッとしてると、弓矢の女性もといイシカが声を掛けてきた。
「お、おぅ・・・」
「俺の名前は・・・って知ってるか、さっきミラが叫んでたもんな。
まぁいいや、イシカだ、よろしく。」
「俺は、ヤマト。よろしく・・・」
正直言うと、よろしくなんてしたくなかったり。
「私はミラ!」
「よ、よろしく・・・。」
トンファー少女もといミラはものすごい笑顔で手を差し伸べてくる。
とりあえずその手を握り返したあと、俺はそそくさと公園から家へと帰ろうとした。
が、しかし
「なぁ、ヤマト」
ふいにイシカが俺を引き止めた。
「あ?」
「・・・あの2人はお前の知り合いだったりするか?」
「自分のこと殺そうとするような奴、どう考えても知り合いじゃねぇだろ・・・。
てか知り合いに殺されてしまいかねないほど恨まれるようなことしてねぇしな」
「・・・だよな、すまない。ミラ、早急にエルクと連絡をとってくれ。
『基地』に来るように、って」
「はぁい、行ってきます」
エルクって誰だ?基地ってなんだ・・・?
「ヤマト、まぁ色々疑問に思うことはあるだろうが、とりあえず一緒に来てくれないか?
俺たちの
・・・・『基地』に。」
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ちょっとした好奇心からイシカの言う『基地』とやらに行く事にした。
ついていってしまったばかりに
俺の人生が180°変わってしまうとも思わずに。