75 師匠と呼ばせて!
家に着いて二人には少し待って下さいと中には入れずに待ってもらった。
先ずはダルクと話をしなければ、居なければ居なかったと断れるから楽だったのに、こんな時に限って家に居た。
仕方ないから話を切り出した。
「お父さんあの〜話をしたいっていう若い二人の冒険者が居まして〜」
事の始まりを少し端折りながら話した。
「取り敢えず中に入ってもらいなさい」
ヨシ!後は任せた!
ドアを開けて二人を招いた。
「始めまして!ダルクさん僕はあのぅそのぉダルクさんに憧れている新米冒険者だす!」
あっ噛んだな。
「始めましてダルクさん、私も憧れてます!宜しくお願いします!」
ダルクはフーっと息を眺めに吐いた。
「何を憧れてるかは知らないが、君達は何処の誰で、何を求めているんだ?」
簡潔に全容を知ろうとするダルクだった。
「はい!僕はクリス・ブラウゼアこっちの彼女はアニー・ブラウゼアです!」
「クリスとアニーね、それで何が目的なんだい?」
「はい!もっ目的はこのアニーの親父さんがポーション作ってるんですが、薬草が足りなくて、ですねぇそのぉ〜」
ダルクの目がキラリと光った気がした。
「ほぉ、ポーションか。成る程ね」
暫く考えてるフリをしてるのが分かった、どうせもう決断してるんでしょ?早く言ってやりなよ。
「そうか、俺が薬草を採りに行けない弊害が出てるのか、そうだな後任を育てるのも大事かもな。」
めちゃくちゃ勿体ぶってる!
「場所を教えるのは良いが、そこは危険もある場所だ、君等は何をできる?」
「はい!僕は剣を使います、アニーは弓です!」
「成る程、剣は専門外だから分からないが、弓は分かるから見せてもらおう」
「あっ剣なら私が分かるけぇ!」
なんとセリーヌも参戦した!
僕が作った畑の傍の土壁にアニーが弓を構えている、僕と同じショートボウだ。
深呼吸をしてから矢を撃つと土壁に当ってトスッと軽い音がした。
狙いは悪くないが威力が弱い、僕より弱い、まぁ僕はストレングス使ってるけどね。
「連射は出来るかい?」
ダルクがそう聞くと返事代わりに矢を撃った。
トスッ トスッ
「ふむ、ジュリオ撃ってみろ」
えーめっちゃ嫌な役をやらせるじゃん。
「お父さん、嫌なんだけど?」
「連れてきたのはお前だ、ジュリオ」
ハァ〜溜息が出るが仕方ないストレングスを唱え弓を構えて土壁に矢を放った。
ドスッ ドスッ ドスッ
どうせ連射しろとか言われる前に撃ちました!
アニーとクリスは僕の方を見て唖然としていた。
次はクリスの番で剣を鞘からスラリと抜く、今回見るのはセリーヌで構えや速度、足捌き等を見ているようだ。
「気迫が足りない!もっと早く!そう、それじゃけ!はい、次の動きはい次!」
結構鬼教官ぽいがたまに褒めてやっていた。
クリスはめちゃめちゃ息があがってゼーハーゼーハーここまで聞こえてくる。
「ウーン足りんな、それじゃすぐ死ぬぞ。」
ガーン!という擬音が聞こえてくる程に落ち込んでいる二人だった。
ただ、二人の精神は強かった。
「お願いします、弟子入りさせて下さい!」
そう言ってダルクに向かって土下座して頼み込んでいた、ソレはとても、とても美しい土下座だった。




